■気の迷い メニューに戻る■
各種電池の比較実験や、充電器・放電器のテスト、ほか記事は↑↑↑




サイバーギガ01(ゼロワン)
バッテリー パフォーマンス テスター

充電・放電性能/液晶表示データを探る


* 記事を掲載 2008/1/14
* 取説Ver1.05の記載内容を追加 2008/1/14


 コスモエナジー社製の『サイバーギガ01(ゼロワン)・バッテリーパフォーマンステスター』をお借りしましたので、充電・放電に関する性能や最も気になる液晶表示の電圧・容量などについて調べてみました。

 お借りしていた期間が短い為基本的な所までしか調べていませんので、長期使用をしているとまた違う面が見えてくる可能性もありますが、今回は基本的なところまでの調査でご容赦ください。

 お貸し頂きましたあろは様並びに持ち主のご友人様、ありがとうございます。


■ サイバーギガ01とは?

 「Cyber GIGA 01」・サイバーギガ01(ゼロワン)コスモエナジー社より発売されているラジコン(主にミニッツ)用の充電器です。型番はJD-25
 「Battery Performance Tester」(バッテリー・パフォーマンス・テスター)と銘打たれていて、単なる充電器・放電器では無く高性能ラジコン用充電・放電器と同じくバッテリー電圧や充電・放電した容量が液晶表示部に個別に表示されます。
 この液晶表示データを読んでバッテリーのコンディションを把握したり、マッチングを行ってマッチド・バッテリーを組んだりすることができます。
今回試用した個体は初期型では無く表面右上に
メーカーロゴが印刷された比較的最近のものです。
取説はVer1.04となっています。(既に1.05が出ているそうです)

 商品紹介ページ(チラシ)には
★ 車内でも充電OK
★ これは便利! 使用済み電池、まだ使用可能電池の見分け可能!
  充電状況がひとめでわかる
と大きく書かれていますが、車内充電用のシガーライターケーブルは別売のようです。

 使用済み電池や使用可能電池の見分けは、液晶表示に%数値で表示される充電・放電の進行%を見ればおおまかに電池の残り容量を把握できる便利な機能ですね。
 ただし%の数値は正確に1%刻みで電池の容量を表示しているわけではなく、電池の特性上正確には測定できない容量を「推測」で表示しています。かなりアバウトな物と思ってよいでしよう。しかしこの表示があることで他の一般的な充電器や放電器では知ることができないおおまかな残り容量が推測できるのは非常に便利です。

★ 4チャンネル独立充電制御、放電機能搭載。
★ TURBOチャージを含む3種類の充電。(2000mA〜200mA)
★ インテリジェント制御によりニッカド、ニッケル水素電池を自動判別、充放電が可能。
★ 4本の電池の容量解析、電圧、充電進行状況を分析バックライト付液晶ディスプレイに表示。
★ インテリジェント制御に加えタイマー、温度検査機能、さらに冷却ファンも内臓。
(ターボクーリングシステムで電池、およびシステムの高温を検知し自動動作)
★ 損壊した電池、内部抵抗の大きい電池のリペア機能つき。
(3分間修復をためしてもできない場合そのチャンネルの充電を自動停止します。)
★ 入力はAC100V〜240V、車内シガーライターから充電も可能。
※ コスモエナジーのHP画像にはありませんが、他販売店等では
ここに「別売ケーブルにて」という一文が追加されています。
用途・性能
■ 単3・単4サイズのニッカド、ニッケル水素電池同時4本。
  マイコンにより自動選別。

 など、機能の説明が書かれています。

 単四電池を同時に4本充電・放電でき、電池のパフォーマンスも調べられる事からミニッツレーサーの方を中心に利用者が増えているようですね。

● 液晶表示
 液晶表示は4段になっていて、上から順に
電池タイプ (AA 単三 / AAA 単四)
電圧 (Vで表示)
進行% (%で表示)
容量 (mAhで表示)
となっています。
 進行%は充電・放電が進行中の場合は点滅表示され、終了すると100%(充電時)で表示されたままになります。

● モード切替
 「充電」「放電」がスイッチで切り替えできますが、自動的に「放電→充電」と連続して行ういわゆる「リフレッシュ機能」はありません。

 リフレッシュ機能が無いのは利用者からも不満の声があがっています。(手動で行えば良いのですが…しかし)
 自動で連続して行うリフレッシュ機能が無いのは、この液晶表示では放電・充電時それぞれのデータを記憶して表示した場合に区別がつけられない事、そういう表示機能も表示を切り替えるモード切替スイッチも無い事から、電池一本に対して複数のデータを確認する事が出来ないハードウェア設計の為にこのような充電・放電など1つの機能を単体でしか使用できない制約になっているものと思われます。
 多くの液晶付きのラジコン用充電・放電器、また放電機能のある単三・単四用の充電器では連続動作が可能であるのに対してこれは少しもったいないですね。

 「充電する」「放電する」を個別に行える装置が合体して1つのケースに入っている物・・・と割り切って使うしか無いのは寂しいです。

● 充電モード [CHARGE]

 説明書によると各充電モードは次のようになっています。

モード AA(単三) AAA(単四)
TURBO
超急速充電
2000mA/h 800mA/h
NiMH
急速充電
1000mA/h 400mA/h
NiCD 500mA/h 200mA/h

 この表からは充電方式は定電流充電のようです。

 TURBOモードでは単三の2000mAh電池、また単四の800mAh電池で約1Cに相当する電流です。この容量の電池では約1時間で充電が完了するでしょう。
 市販の電池メーカーの急速充電器は約0.5C程度に設計されている物が多いので、ふだんはNiMHモードで約2時間充電をしたほうが良いかもしれません。

 TURBOモードは特に急ぎの場合、また追い充電等でパンチを出したい場合(より高い電圧を与える為)などに使用するのが良いでしょう。

 回路上はどうなっているのかは後に調べます。

● 放電モード [DISCHARGE]

 放電には複数のモードは無く一種類です。

モード AA(単三) AAA(単四)
DISCHARGE 620 〜 800mA 210 〜 300mA
停止電圧 0.95 V

 この諸元から放電は定電流放電ではなく定抵抗放電のようです。
 終了電圧は0.95Vとなっているようです。
 回路上はどうなっているのかは後に調べます。

● 電池ボックス
 電池ボックスは2段式になっていて、下段が単四、上段が単三ホルダーとなっています。
 +側の電極は単三・単四でそれぞれ別となっていて、−側は共通です。

 ファンで冷やす為でしょう、かなり深くなっていてファン面とは距離がおかれています。

 単四電池はかなり取り出しにくいですね。

● ファン
 電池ボックス部の下には大きな開口部があり、中にファンが見えます。
 ファンの送風方向は下から上向きで、電池を冷やす目的で付けられています。
(初期型は逆向きだったとか)
 ケース下から吸気する為、ケースのゴム足が結構背の高い物になっていて、空気が流れる隙間を作るようになっています。

 このファンは電池以外に中の回路を冷やしているかというと非常に微妙で、裏蓋・表ケースの構造上ファンの風はケース裏の開口部(吸気口)から吸い込んで表(送風口)に吹き出すだけになっています。
 蓋を閉めた状態で裏蓋とファンの間にほんの少しだけ隙間が空きますので、この隙間からケース内の空気を微妙な量吸い込んではいるようですが、積極的に充電回路の発熱をファンの送風で冷やしている構造ではありません。
 充電回路の真下にあたる裏蓋には通気用のスリットが空けられていて、そこで自然通風による冷却になっています。机の上など平坦な所に置くとケース底面全体が吸気の流れる場所になるので、それでスリットを空けているだけでも大丈夫という設計かもしれません。
 根本となる電源部は外部のACアダプターですし、基板上の充電回路はスイッチング回路(後に説明)になっているのでそれほど発熱しないという前提なのでしょう。

 今回はファンを止めた時の内部温度上昇のテストは行いませんでした。
 ファンを外してしまってもエラー検出は無く、そのまま充電・放電はできるようです。

 説明書には
6. Cooling Fan: ターボクーリングシステム
 充電、放電において電池の温度およびテスター本体の温度が上昇したとき、またはTURBOモードでの充電時、放電時放電時に温度センサーが働き自動的にクーリングファンが作動します。
※ 取説 Ver1.04より抜粋
と書かれていますが、なぜかテストした機体ではNiCDやNiMHモードの充電でも最初からファンが回ります
 もちろん放電モードでも最初からファンが回りっぱなしです。
 12月で室温約10℃の寒い所でもテストしましたが、やっぱり最初からファンが回ります。10℃でも過熱していると判断するのか、本当に「温度が上昇したとき」を検出しているのでしょうか?

※ 本記事初掲載後、取説Ver1.05では訂正されている事を確認しました。
6. Cooling Fan: ターボクーリングシステム
 充電、放電において電池の温度およびテスター本体の温度上昇を防ぐためクーリングファンが作動します。
※ 取説 Ver1.05より抜粋

 充電・放電が終わってもしばらく(数分)はファンは回りつづけて電池を冷やし、その後に停止します。(これはキムラタンQEC-F20等でも同じです)


■ 分解

 裏蓋を空けた状態が右の写真です。

 基板の中央がファンの為にくり抜かれているのはちょっと面白いです。

 最上部の中央にACアダプタを接続するDCジャックがあり、その直下に充電用の回路が4組あります。
 電池各一本ごとに充電回路があり、JD-25では4本がそれぞれ独立した充電回路となっています。

 三洋や松下(もうすぐPanasonic)の家庭用充電器のように電源・充電回路は1つで各スロットを切り替えながら充電する間欠充電(パルス充電)回路では無いようです。
 独立回路でも充電制御IC(マイコンチップ)からの制御でパルス充電にはできますが、実際の動作を観測したところJD-25ではそのような制御は行われておらず「リニア充電」です。
 TURBOモードではリニアで1Cとは、さすがラジコン用充電器らしいつくりですね(^^;

 ファンの左右に付いている比較的大きなチップ抵抗は電池一本に対して3個がセットで、放電用抵抗と充電時の定電流充電の為の電流検出抵抗になっています。
 放電用抵抗は少し熱を持ちますので、ファンの横にあるので隙間から漏れるかすかな風(吸い込み)で冷却されているのでしょうか。

 左下の14ピンのICはOPアンプLM324(互換品)で電流検出抵抗の電圧を増幅してからマイコンチップのA/D入力端子に伝えています。
 最も大きなICがJD-25を制御しているマイコンチップですが、型番は削られていて判別できません。
 その右側にはC-MOSの4CHマルチプレクサICが有り、各電池からの電圧検出回路を切り替えてマイコンチップの入力に伝えています。マイコンチップのA/D入力用のI/O端子数より多くのアナログ信号を扱う為の切り替え回路ですね。

 基板を裏返して表側とケースに付けられている液晶基板を見ます。

 基板上部には電源平滑用の電解コンデンサが2つ、パターンは4つぶんありますが両端に2つとなっています。
 この電解コンデンサの容量が結構大きいので、ACアダプターをコンセントに刺した状態でDCプラグを本体に刺すとバチッ!と火花が散ります(^^;

 ドーナツ型のコイルが4個あるのが目立ちますね。
 コイルとその下の電解コンデンサは基板裏側の部品(FETなど)とで降圧型のDC/DCコンバータを形成しています。
 この降圧型DC/DCコンバータをマイコンチップからPWMで制御して各電池を定められた電流で定電流充電しています。

 4回路独立ですので電池を1本入れた状態でも4本入れた状態でも充電時間が変わることはありません
 充電回路を4つも入れると場所を食って本体の大きさに影響してきますが、JD-25では液晶表示パネルなどある程度の大きさの必要な部品を使っているのでちょうど良いサイズに収まっていると言えます。

 左下に見える小さな電解コンデンサはマイコンチップの電源と基準電圧作成回路の安定用です。

● 温度検出センサー

 どのモードでもファンが回りっぱなしなのでとても気になりますから、JD-25がどのように温度検出をしているのかを見てみましょう。
 普通の充電器だと電池(の回りのケース)の温度を測って電池が過熱していないか、危険な温度になっていて充電を停止しなければならないかを計測しています。

 JD-25の基板上の電池が乗る部分あたりに温度センサーは・・・見当たりません
 あれ?

 基板の裏側を見ると、4チャンネルそれぞれにある降圧回路用のFET(フラットパッケージ)に温度センサーであるサーミスタが貼り付けてあるのがわかります。
 写真では白い接着剤に隠れてしまっていてFET本体は見えません。

 という事は、説明書の『電池の温度およびテスター本体の温度が上昇したとき』というのはどうやら合致しないようですね。
 『テスター本体の温度』はFET表面温度で測定しているとして、『電池の温度』はどこにもセンサーは無く測定はしていません。

 説明書の文章を作ってから基板のほうの仕様が変更になったのでしょうか?
 もしかしたら取説のVerとは別に本体がバージョンアップしているのかもしれません。


 パルス充電に比べてリニア充電のほうが発熱が多いとされています。
(大きく発熱するのは充電末期ですが)
 ですからファンを回しっぱなしにして常時発熱対策をしているのでしょうか。
 そしてこれくらい強い風のファンを回して電池を冷却するならば、電池に直接温度センサーでも貼り付けない限り、充電器のケース内から外側の電池の発熱をサーミスタ等の周囲温度を測るセンサーでは測定することはできません。
(放射熱温度計・センサーでも付ければ別ですが・・・)

 つまりは電池の温度を測定することが出来ない充電器の構造から、電池の温度を測定することはやめて、充電回路(FET)の異常発熱を検出して異常時(ショート、または充電器が壊れた等)は充電を止めるようなしくみに変更になっているようですね。

 メーカーHPのチラシ画像、パッケージや販売店の説明、説明書の文章も実際の回路にあわせて正しい表記にしておいてくれれば・・・

※ 本記事初掲載後、クーリングファンが最初から回転する件については取説Ver1.05では訂正されている事を確認しました。電池の温度を測定しているという文面も削除されています。


● 充電・放電回路

 それでは気を取り直して各電池のまわりの回路がどうなっているのかを見てみましょう。

 細かな回路図は省いて、右のブロック図をご覧下さい。

 既に書いているように、充電回路は降圧型のDC/DCコンバータ(スイッチング電源)のFETをマイコンからのPWM制御で電圧を可変しています。
 電圧を可変する事で電池に充電する電流を変化させられます。

 電池の電圧は単三端子と単四端子から別々にA/Dコンバータに送られています。
 この端子の電圧を測定することで、単三電池が入れられているのか、単四電池なのかを判別しています。
 間にショットキーバリアダイオードが挟まっていますから、単四電池を入れた際には単三電池の端子に電圧が現れることはありません。

 充電電流はI-R両端に現れる電圧で測定できます。実際は微小な電圧をOPアンプで増幅してからA/Dコンバータに入力されています。
 この電流を検知することで定電流充電が行え、また実際の充電電流を測定したものを積分(加算)して液晶表示しています。

 放電は右側の放電回路のスイッチを入れる事で行われます。

 詳しくは次の項でモード別に説明します。


■ 充電 [CHARGE]

● 単三電池を充電

 単三電池をスロットに入れた場合、Vin-3入力に電池の電圧が現れますので単三電池が入れられた事を感知できます。
 もちろんショットキーバリアダイオードを通してVin-4端子にも電圧が現れますが、両方に電圧が現れるのは単三電池を入れた場合のみですから容易に単三だとわかります。

 CHG-PWM信号にPWM波形を出力するとデューティ比に応じた電圧がDC/DCコンバータの出力に現れます。
 充電電流はR-Iの両端に発生する電圧を測定すればわかりますので、充電電流が希望の値(モードにより2000mA/1000mA…等)になるようにPWMのデューティ比を調整します。
 充電開始時は0%で、徐々にデューティ比を上げてゆき約1秒程度で目的の電流値で落ち着きます。
 出力を一定の電圧にしておくと充電中は電池の電圧の変化で充電電流も変化してしまいますので、常に電流値を監視していて一定の電流で充電できるようにしています。

● 単四電池を充電

 基本的には単三電池の場合と同じです。

 ただし単四電池を入れた場合はVin-4には電圧が現れますがVin-3にはショットキーバリアダイオードの働きで電圧は現れません。
 この違いで電池の違いを検知しているようです。(…プログラムが読めないので…多分ですが)

 充電回路に電池と直列にショットキーバリアダイオードが一個入りますが、定電流動作には支障はありません。
 実際に回路に流れている電流を検知してフィードバックしている方式ですから、間にダイオードが入ろうが抵抗が入ろうが関係はありません。
 端子と電池の間に極端に変な物が挟まるのはダメですよ・・・

● 充電電流の制御

 マイコンチップが単三か単四かを判別して、スイッチで選ばれた充電モード(3種類)とあわせて判断して充電電流の値を決めて、プログラムによりPWM制御で正しい電流値になるようにしています。

● 電圧の液晶表示

 充電中の電圧表示は、リニア充電の為充電回路から与えられている電流を流している状態での電池端子電圧を表示しています。

 電圧の表示精度は非常に正確で、私の基準に使用しているDVMの表示とわずかに1%未満(だいたい0.5%以下)の誤差しかありませんでした。

 充電完了後は電池の開放電圧を表示し続けています。
 充電中の電圧より少ない数値になりますが、電池の電圧が突然電圧が減ったのではありません。

● 充電容量の液晶表示

 充電時に液晶に表示される充電容量は、電流検知部で検知されている電流値を積分(足して行く)して「充電容量」として表示しています。

 実際に使って「同じ電池を同時に充電しているのに、進行中の表示の数値にバラつきがあるけどなんで?」と思われた事はありませんか?
(バラつきと言っても1000mAhに対して数%程度の違いしかありませんが…)

 方式としては定電流充電なので「一定の電流で充電している」のですが、PWMでの電圧設定ではどうしてもデジタル的な「段階」が生じてしまい、厳密には一定の電流でずっと安定させる事はできません。
 ただその誤差は非常に小さな数値で実用上は全く問題が無い程度なのですが、各電池のコンディション・特性によりほんのわずかの差は現れますので、実際に充電を行っている間はプログラムが動作させている「設定値(希望値)」では無く、実際に電流検知抵抗で測定された電流値を表示用のデータとして扱っているようです。

 実際に電流検知用の抵抗両端に発生している電圧を微小電圧プローブで測定し、数値を計算しましたが液晶表示に出る数値は誤差もほとんど無く非常に正確な数値を示しています
 リニア充電なのでパルス充電のように間欠時間の欠落を計算する必要も無く、単純に足してゆくだけで済むのも計算しやすいですね(^^;
 JD-25の充電時の容量表示は非常に正確で信頼できるようです。
 もちろん、これは充電時に流し込んだ容量であり、電池内でのロスがありますから電池に実際に蓄えられた容量とはイコールではありませんが、「だいたい」の充電容量の把握には十分利用できます。

 ・・・・ただし、それは正しく満充電で充電を停止した時の話。

 JD-25でどうもおかしな動作をした時の内容を下記フレーム内に掲載しておきます。
 まだこれは徹底検証前のものですので、即座にJD-25は必ずこういうおかしな症状を見せる充電器とは断定しないでください。
(興味のある方のみフレーム内をお読みください)

 これはまだ徹底的な検証を行っていないので、見たままの状況をお知らせします。

〔パターン1:不活性?〕
 多少不活性ぎみの単四電池を充電したところ、ある電池は満充電では停止せず1050mAhで強制停止するまで過充電した。
 1050mAhはメーカーの説明では単四充電の場合の最大充電容量に決めている数値で、安全タイマーはここで停止するという。

〔パターン2:追い充電〕
 充電完了した電池を数時間後に追い充電したところ正常なら数十mAh程度充電した所で充電が停止するが、ある電池は停止せずそのまま延々と充電を続け、約700〜800mAhも充電した所で停止した。
 明らかに過充電を行っているが停止していない。
 意図的に追い充電をする場合はレース走行前等ですぐに電池を取り外すので良いが、意図せず充電済み電池をまた充電してしまうような場合も同じ症状で過充電する可能性は十分に考えられる。

 いずれの場合も電圧を観測しているとある時点からは一定の電圧のまま変化が無くなり、パターン1では最後にタイマーで強制停止され、パターン2では電圧が変化して約10mVの−ΔV反応が出たところで充電を停止しました。

 停止しなかった各電池は触ってみると暖かく(ファンで冷やしているので熱くは無い)、他の正常に停止した電池の充電中の冷たいほどの温度とは明らかに違って電池は発熱しています。

 満充電後の過充電の状態で電池の両端電圧が変化しないのはかなり不思議な状態で、通常であれば電圧降下が起こるはずなのですがなぜか延々と一定電圧を示し続けます。

 電池の発熱・電圧低下は同時に起きるので一般的な充電器は電池温度を測定して過熱反応を検出して充電を停止しますが、JD-25は電池温度検出機能が無い為に温度での停止はできませんでした

 できなかった・・・というよりもファンで強制的に冷やしている事で、過充電による発熱と電圧低下という反応が外部に見られるようになる状況の進行が抑えられ、結果的に内部は過充電状態のまま電池に電流を流し続ける事になったというのが原因の仮説として有力です。

 単に規定の温度以上にならなければ電池にはいくら電流を流しても良いのか?
 電池内部で過充電反応が起きているのを無理やり冷やしているのは対処療法であり、見かけ上は温度が上がっていないだけで電池の内部では破壊が進んでいるのではないのか?

 これらの疑問については電池メーカーであれば電池開発時点でデータを持っているのでしょうが、ファンで冷やしながら過充電させるという事は一般家庭ではまず行わない行為なので私はデータを持ち合わせていません。

 満充電を正しく検出することなく延々と電流を流しつづける事を複数回(実際は4〜5回)別々のパターンで確認しましたので、これが電池にダメージを与えるものなのか、「冷やしてればいいじゃん!」で済ませられるのかは研究が必要です。


● トリクル充電

 説明書には書かれていませんが、各スロットは満充電で充電停止した後に約1時間半〜2時間程度トリクル充電を続けています。

 トリクル充電時の充電電流は単三で約90mA、単四で約30mAです。

 充電完了後もトリクル充電の容量を積分して、液晶の容量表示がわずかずつ増えてゆきます。

● 進行%の表示

 ニカド充電池・ニッケル水素充電池の内部の容量を外部から詳細に知る事は技術的・電池の原理的にできません。

 しかしながら充電時・放電時の電圧変化などの挙動を詳しく観測することで、おおまかな状態を推測する程度であれば可能です。

 JD-25でも充電時・放電時に電池の様子を観測して内部に持っている情報と照らし合わせて「おおまかな電池容量、現在の内部の容量」を計算して%の数値を表示しているようです。

 あくまでおおまかな推測値での計算ですから、充電時に60〜70%から突然100%になって充電が終了したり、95%から100%までがかなり時間がかかったり・・・

 無いよりは全然マシ。だいたいどの程度進んだかが分かるだけでもすごく便利!な表示だと思いましょう。

● リペア機能

 今回JD-25をお借りした期間ではテストできませんでした。


■ 放電 [DISCHARGE]

 放電モードでは、[DISC]信号をONにしてトランジスタによるスイッチを導通させ、放電抵抗を経由して電流を流して放電させます。

● 単三電池を放電

 単三電池をソケットに挿すと、右の図のような回路で電流が流れます。

 1つの経路は+端子からそのままD-R3を通って放電される電流。
 このD-R3に流れる電流はトランジスタのON抵抗がほぼ0だとすると I-R3D-R3 ÷ V-R3 で導くことができます。
 抵抗にかかっている電圧V-R3は電池の電圧V-battと等しく[Vin-3]端子の電圧で制御用マイコンは測定することができます。

 2つ目の経路は+端子からショットキーバリアダイオードを通ってD-R4を通って放電される電流。
 こちらは電池電圧V-battよりショットキーバリアダイオードのVf(順方向電圧)を引いた電圧がD-R4にかかります。
 ショットキーバリアダイオードのVfは電池電圧が変化するとダイオードを通る電流値もわずかに変化し、厳密に何Vと固定して考えられませんが、JD-25ではD-R4の+側に[Vin-4]端子が接続されていますのでダイオードのVfを考えなくても単純にD-R4に現れる電圧を測定することができます。よってD-R4に流れる電流は[Vin-4]端子で測定した電圧V-R4から I-R4D-R4 ÷ V-R4 で計算できます。

 2つの経路を流れる電流値を合計すれば単三電池の放電電流は求められます。
 I-AAI-R3I-R4

● 単四電池を放電

 単四電池の場合は非常に簡単です。

 単四電池を入れた場合は右の1つの経路でしか放電電流は流れません。

 電流は単純に[Vin-4]端子で測定した電圧V-R4から I-R4D-R4 ÷ V-R4 で計算できます。

 単四では抵抗1個(D-R4のみ)に流れる電流のみが放電電流。
 単三では抵抗2個並列に流れるより大きな電流で放電するような回路となっています。

● 液晶表示データ

 放電容量は各電池の放電電流を積分(時間で加算)した数値を表示します。
 この数値も独自にプローブを付けて測定計算したものと比較しましたが、測定値とほとんど差は無く正確でした

 定抵抗放電の為、電池の電圧により放電電流値は刻一刻と変化します。
 放電開始時は電池電圧も高く放電電流も多く、放電末期は電圧が低く放電電流も少なくなります。
 ですので説明書の表記も単三「620〜800mA」、単四「210〜300mA」と書かれています。

 電池電圧はそれぞれの電池の+が接続されている[Vin-3]または[Vin-4]端子の電圧を表示しています。
 充電時の項でも書きましたが誤差は非常に少なく正確な電圧を示しています。

 この電圧測定端子(A/Dコンバータ)の精度が高い為に正確な電圧が測定でき、正確な電圧データから放電電流データを計算しているので結果として表示される放電容量の数値も正確なものとなっています。

 放電が終了すると電圧・容量の両方の数値が固定されます
 容量のほうは充電の際のトリクル充電のように少しずつ変わっているわけでは無く、放電終了と同時に全く電流は流していませんので数値が変わらないのは正解です。

 しかし電圧のほうは放電終了で負荷抵抗回路から電池を切り離している為、時間と共に電池の回復力でどんどん電圧は上がってゆきます。正常な電池ではだいたい1.1〜1.2V程度に回復します。
 ところが液晶表示の電圧は0.95Vで固まったままピクリとも動きません。
 「説明書通り0.95Vで放電を停止しましたよ! 過放電させていないでしょ!」とアピールしているようですが、オートカットしないダイオード+抵抗の単純放電器じゃあるまいし、放電カット後に電池の電圧が回復している事を表示しないと電池は放電させるとずっと最後の電圧(ここでは0.95V)のままになるという誤解を生みそうです。

 または、「JD-25もオートカットをうたっているが実際は単純放電器みたいに自動ではカットしていなくてずっと放電回路と繋がっていて、放置すると電池にダメージを与える過放電器!?」という疑いをかけられる原因になるかもしれません。
 放電は 1セルあたり0.95Vまで放電した後停止し、その時の放電量をディスプレイに表示します。このデータで似た値の電池をそろえることが可能です。(マッチング)
※ 取説 Ver1.04より抜粋
 とは書かれていますが、電圧まで「その時の」電圧で表示が止まってしまうとは書かれていません。
 充電の時と同じで終了後もリアルタイム値を表示していると思っても仕方ありませんね。(電池に詳しい人ばかりではありませんから)

 これも貧弱な液晶表示パネルの仕様による弊害でしょうか。

● 進行%の表示

 充電の際の表示と同様、ニカド充電池・ニッケル水素充電池の中の容量は外部から正確に知ることは出来ませんので、放電時の進行%表示も測定データから推測した「おおまかな数値」となっています。


■ まとめ

 電圧や容量の表示が非常に正確なのは「バッテリー パフォーマンス テスター」と銘打たれているだけのことはあります。
 これで液晶の表示データをUSBシリアルででも出力できてPCでグラフが描けたりすると完璧なマッチングTOOLとなるのですが、そこまで求めるのは酷というものでしょうか(^^;

 放電容量でのマッチング。また充電時に異様に電圧が高いものは内部抵抗が大きくなっている電池。同じく放電時に電圧が低い物も劣化して内部抵抗が高くなっているのでパフォーマンスは落ちていると判断するなど、マシン走行用電池のマッチングには数値が表示されるJD-25はかなり活躍しそうです。
 7000〜8000円程度でこのくらい使えればラジコン用品としてはそう高くは無いかもしれません。
 自作すればもう少し「使い勝手」や「データ表示」等では使いよい物が作れると思いますが、この大きさに組み込んでしまうのは難しいでしょうから、やはり市販品の強みの「手荒に扱えるケース入り!」「ごちゃっとカバンに入れてコースや外に持って行ける」という完成品の強みは大きいと思います。
 なにより、電子工作ができなくて自作充電器なんてとんでもない!という方がまず大半でしょうから、購入するだけですぐに電池のパフォーマンス測定が出来るJD-25はミニッツレーサーなど電池の性能をチェックする方には強い味方でしょう。

 まだ厳密なテストを行って原因追求はしていませんが、時々満充電で停止せずに暴走過充電(?)するのは今後の調査課題ですね。
 JD-25をご使用になられている方のブログでも単四電池で1050mAhまで行ってしまった!という内容をいくつか読みましたし、私のテストした個体だけの症状ではなさそうです。
 これさえ無ければほぼパーフェクトな充電器と言えるのですが、さすがに複数回同じような症状を見てしまったので見過ごすことはできません。
 また別の機会に検証してみたいと思います。(今のところ実施時期は未定です)

 最後に他の充電器との大きさ比較です。
 こうしてみるとJD-25はACアダプターまで含めると非常に大柄ですね。(厚みも最厚です)

 ファンが付いている点、液晶パネルが付いている点などからどうしても大きくなってしまいます。



「迷い箱」は各ページの記事用と、項目別の総合投書ページがあります。
このページの記事内容に関するご意見・ご質問、談話等はこのページに、
このページに直接関係の無い話題は↓の各項目別に投書してください。
回路・デンキ・改造 電池・バッテリー・充電器
ライト・ランプ・LED 一般「迷い箱」過去ログ

【投稿受付終了】
 本ページ(この記事専用)の『迷い箱』(投稿コーナー)の受付は終了しました。
 現在は過去の投稿の閲覧のみ可能です。

 こちらにはLEDライトの記事でたどりついて、以後色々参考になるのでちょくちょく覗かせて貰っています。

 記事UPから随分時間たってますが、ちょっと気になったので、RCでのSCセル6本1セットでの一般論(と言っても2・3年前の)を元にお話しますので、必ずしも正しいと言うわけではないですがもしも参考になればと思い投稿します。

 オートカットがされず過充電になるという現象ですが、推測ではありますが、管理人さんが仮説であげられた通りにファン冷却が原因の一つと思われます。
 元々冷却充電はニッカドの時に常識化してて、それはニッカドが充電時に発熱が大きく、また満充電時の電圧降下も大きいので冷却しながらでも検知できたからです。
 発熱増加と電圧降下が連動してるのは管理人さんの仰る通りの様です。

 しかしNIMHの場合は元々が電圧降下が小さい為に冷却により検知設定ほどの降下が起こらず充電カットされずに過充電になるという事です。
 熱に対する耐久度がNIMHの方が低いのでそういう意味では冷却が有効と思われますが、その為に過充電になり結局は痛めてしまうので「NIMHは冷却充電はNG」と言われています。
 近年の物は電圧降下も大きくなってきてる様で、降下幅が深くないニッカド用ならNIMHを充電できたりもあるようで自分の手持ちでも確認してます、でもたまにカットされないのでやはり安心は出来ませんが。
(RC用の場合とセリア単3とサンヨー2700をタミヤミニ4チャージャー緑の場合でのカット成功確認が取れてます)
 自分でサイバーギガを持っていないのでなんとも言えませんが吹き出し口に蓋などしてファン冷却されない様にして使った方が良い様に思います。

 あと別例ですが暑い場合も電圧降下がうまく起こらない場合があるようで、夏に車内で充電をしていた際にカットされずに素手で持てないほど熱くなり見事にパンチなし電池が出来た事があります。
 同日に同バッテリーで屋外ではちゃんとカットされてました。
 おかげでその日のレースは惨敗でした・・・
D・D 様
お返事  D・D様、実体験に基づく面白いお話しありがとうございます。

 ニッケル水素充電池は充電時の周囲環境温度が「0〜45℃以内、できれば10〜30℃」とメーカー指定がされています。また電池自体の温度も充電末期の発熱時に50℃台が限界です。(ちょっとだけ60℃台に入る程度はまぁ許容程度…)
 同じ電流値で充電した場合同じ電池(メーカーや種類がという意味ではなく「その電池」という意味)ならコンディションも同一なら発熱量も同じになりますから、冬や寒い場所で充電するよりも夏や暑い場所で充電するほうが充電中の電池の温度がより高くなり、電池にとって状態は悪くなります。

 熱い車内で充電したらうまく満充電を検知できなくて過充電・・・パンチの無いバッテリーの出来上がり。というのはこういう原理が働いています。

 家庭用の充電器などではケース内部の温度センサーで電池温度を測定することで電池の異常発熱、また充電するのに適さない高温を検知して充電をストップするように出来ていますが、電池温度の検出センサーの無いラジコン用充電器(ストレートパック用等)のような装置では電流・電圧だけで満充電を検知して充電をストップさせる事しかできず、温度異常で電池が正しく反応していない事を検知できずに過充電させてしまう事故が夏場に多発しますね。
 ラジコン用でも高級品(?)だとバッテリーに貼り付ける温度センサーが付いているのですが・・・普及品に無いのがもどかしいですね。

 同じ形・見た目でバッテリーの中身がニカドからニッケル水素に変わったという経緯に間違いの元が隠れているのだと思います。
 ニカド電池に適した管理方法が多くの人の手によって確立され、それが「ラジコン用バッテリーの活用術」として伝えられているので「ニッケル水素に変わったから●●はニッケル水素には適さない!」という知識が十分に広がっていない事がニッケル水素充電池を痛めてしまったり十分なパフォーマンスで使用できないでいる人を多く排出しているのでしょう。

 個人がパーツ(ファンなど)を集めて冷却装置を作って充電するのは趣味の世界ですから個人の自由や研究課題だと思いますが、JD-25のようにメーカーが販売している充電器が最初から「ニカド/ニッケル水素両用」を謡っているにも関わらず、電池の特性から見てニッケル水素充電池には適していない部分が見られるのは市販商品としては考えさせられる製品だと思います。

 せめて、ファンもスイッチが付いていてユーザーが自由に入れたり切ったりできればよかったですね。
お返事 2008/5/21
投稿  家庭用の物って結構温度センサー付いてるんですか?意外でした。

 具体的な数値は忘れてましたがリミットが60℃前後ってのは聞いた事あります。
 パンチ無し出来た時は持った瞬間「うあちゃぁ!!」って思わず投げ出したぐらいだったのでしっかりオーバーだったでしょう。
 元々ニッカド用チャージャーなのに屋外でカット出来たので油断してました。

 RC用では温度センサーはオプションである物もありますが結構高い物でもないのが多いですね。(あってもセンサ−がまた高いですし。連動カットは出来ないけど別にアラーム付きの温度計買った方が安上がりですし汎用性高くて良さそうです。)
 ですがNIMH対応品ならデルタ検出でまず失敗は無い様です。
 色々研究されたようですがなんだかんだで基本デルタ検出に落ち着いてるみたいです。
 自分も色々実験された方から教えてもらって、高級機の方ではマイナス幅を6セルで0.06v設定にしてますが、現在までに失敗は無いです、終了近くに温度上がってきて最後は体感で45〜50度ぐらいって感じですかね。
 単純計算で単セル0.01vって事ですので、そちらでのサイバーギガでのカット時データと同じですね。
 1セル死んで5セル状態になってた物でも同じ0.06vのままでオートカットされましたが他の組より若干熱が高くなってたので、
 やはり1セルあたり0.01vってのがバランスの良い設定値の様ですね。

 あと一つ思い出しましたが、前回タミヤミニ4チャージャーでのNIMH成功例を挙げましたが、NEXcellの電池だと検出不可が多いです、個体差ありますが酷い物はほぼ毎回止まりません。
 やはり餅は餅屋、ニッカド用では安心できないって事ですね。
D・D 様
お返事  家庭用の急速充電器では温度センサー付きで無いものを探すほうが難しいですね。
 充電器のケースに電池ホルダーが一体型になっていますから、電池の温度を測るようにセンサーを用意するのも簡単ですし、家電メーカー製品の場合は製造者責任にもなりますからおかしな充電器は発売できません。

 ラジコン用充電器でオプションの温度センサー(バッテリーに貼り付ける式)を売っている物は市販品(メーカー純正)を買うと1500〜2000円もしますが、中身は非常にポピュラーな温度センサーIC LM35DZ ですから電子部品店で買えばたった150〜250円。
 3ピンのコネクタも部品では50〜60円ですし、「強力なネオジウム磁石」等ものすごい物を使用しているように書かれているパーツも「とっても強力な磁石」なら20個たった2〜数ドル程度で買えますので(私は実際に買っています)、配線材まで全部用意しても個人で部品単位なら500円かかりません(^^;

 市販品はもちろん完成までの人件費・工賃を含めてメーカーの利益も上乗せされている価格ですが、「ラジコン用品は高い」というイメージ通り充電器の周辺パーツもそれなりにラジコン業界価格になっていて購入するのがたいへんです。

 充電完了を知る為の−ΔV電圧ですが、電池メーカーの設計値はニカド充電池は-10〜20mV、ニッケル水素充電池は-5〜10mVです。

 ニカド用の充電器で-20mVに設計されている物でニッケル水素充電池を充電すると、満充電になって最高値から-10mVまで端子電圧が下がってもまだ充電器は満充電だとは判断せずに充電を続け、-20mVまで変化した時にはじめて満充電だとして充電をストップします。当然ニッケル水素充電池は満充電後にもガンガン電流を流されて過充電で発熱しつづけダメージを受けます。
 これが「ニカド用充電器でニッケル水素は使用不可」の理由です。

 原理がわかっていれば、多セル用の充電器で−ΔV検出電圧の設定をする時の要領はわかりますよね。
お返事 2008/5/29
 
 はじめまして。偶然見つけたもので興味深く拝見させてもらいました。
 現在サイバーギガ01を2台使っておりますが、前記にもありましたように強制カットが入る1045mAまでいつも入れておりましたが、熱損失も入れてこんなもん?とか、

 追充電の際もたまに「おい?」って程の容量が入る事もありましたが、最初の充電時にちゃんと入っていなかったんだろう?とか・・・

 全く・・・無知というのは恐ろしいことですね。一度にかなりの本数の電池を駄目にすることろでした。実際、上記のダブル効果で満充電にも関わらず、まるでパンチ無しのトロトロ電池を育成してしまったもので・・・

 駄目もとで、これらを正常な使い方をして、そこそこ生き返ってくれるか、どうか試してみたいと思います。

 周りの方はダイナパワー・パーフェクトチャージャーに移行しているケースも増えているのですが、こちらの記事を拝見して思ったことは、ちゃんと予備知識を入れ注意して使えば、(今月は金欠なもので・・・)今のままでのものも十分使えるんだということを改めて確認できました。
 しばらく注意しながら、サイバーギガを使ってみようと思います。

 ちなみに私の場合、寒い時期、おおよそですが室温10度以下の時に、一部の電池で充電がはじかれるケースが多々ありましたが、このところ暖かくなってきたのか?はじかれなくなっています。(何かの参考になれば・・・)

 ここまで突っ込んだ検証を提供することはかなり大変なことだと思いますが、今後更新される内容も非常に興味があります。これからも拝見させて頂きますので、宜しくお願いいたします。

 とても有益な情報をありがとうございました。
naka 様
お返事  JD25ユーザーの方からの情報ありがとうございます。

 「パンチの無いトロトロ電池の育成」・・・なんてもったいない!

 電池の充電時推奨温度は10〜30℃(メーカー・品種により微妙な差はありますが)ですから、室温10℃以下の状態であの強制空冷ファンを回す事は電池にとってはあまり良くないですね。

 機械はなんでも中身を良く知って、上手く使ってやれば末永く役に立ってくれますよ!
お返事 2008/3/18
投稿  お返事ありがとうございます。
 下記の内容は絶対に合ってるという確証はないので、管理人様のご判断で、掲載するしないは、お任せいたします。

 JD25の0.95オートカットのその後の表示保持の件ですが、たまたま発見したことがあるので、ご連絡いたします。

 デスチャージモードで0.95Vでカットが入ったら、数秒後(すぐにでも良いのですが)ACアダプターのコードを抜いてもう一度刺しなおすと、現在の電圧で出るみたいです。数回試してみましたが、それっぽい数字がでるんもで、もしかして。。。
 何かの役に。。。と思い投稿いたしました。

 但し、当然電圧が上がっているので、そのままにしておくと、再度放電が始まってしまうので、そこだけ注意して下さい。

 これで例の単セル放電器等試してみたら、涙がでました。。。。
 ホントに無知というのは恐ろしいことです・・・。
 管理人様有益な情報誠にありがとうございました。

 これで、少しは電池の育成も楽しくなりそうです。

 但し、JD25で充電したままは眠れませんが。。。(笑)
nakay 様
お返事  その状態は‥‥電池の電圧が低い時には放電を開始しないのでしょうか。

 放っておくとまた放電を始めるという事は、一定の電圧以上の電池でないと放電を開始しないとか、そういうロジックがあるのかもしれませんね。
お返事 2008/3/20
投稿
3/20
 放電した電池が0.95V以下ならすぐに0mA 100%表示がされます。
 当然止まっていると思います。電圧をみると上昇しているので、それ以上の放電はされていないと思われます。

 前記のACアダプターの抜き刺しによる電圧確認時の放電開始の件については、一度電源を抜いてしまえば、JD25にしてみれば、0.95V以上の電圧があれば、0.95Vに落とさなくちゃ・・・っていうロジックが働くと思います。
 私はあくまでも確認という意味で使っています。数値を見るって言っても数秒程度ですから・・。

 って、昨日からの話ですが・・・(笑)

 早速昨日、本来の使用方法で充電した電池を使って、コースを走らせてみましたが、さすがに100回に近い、駄目っぷりな充電を繰り返してきましたので、パンチは、数十秒から1分くらいの電池が殆どでしたが、間違いなく、以前よりは調子が良くなってきました。

 これまでの電池は勉強代って割り切って近く新しい電池を新調することにします。これまで自分の中でも微妙な疑問感があったので、安い電池ばかり使っていましたが、もっと早くこちらのサイトに出会えれば・・・と思うと・・・。でも、これでやっと少し速い電池が普通に使えそうです。

 管理人様ありがとうございます。

 過充電さえ無ければ結構使える充電器だと思います。
nakay 様
 
 はじめまして。
 JD-25買いました。取説のverは1.04で、本体右上のロゴあり。
 「単セル充放電でしかも容量まで見れるんだぜ、ヒュー!」な充電器ということで期待していたんですが。買う前にココ見とけば良かったかも。
 メインで単4のエネループとそのOEM、HR-4UF、VOLCANOを使っています。
 充電開始直後に止まる事態にはまだ遭ってないですが、充電が1050mAまで止まらないことが結構ありますね。
 新品で買ったエネループの充電が700mA辺りまで止まらなかったりで、1週間使ってみた印象としては「過充電の好きな充電器」といった感じです。
 放電メインで使う分には問題なさそうですね。

#放電マンさんの仰ってたBC-900がよさげな感じなので注文してみました。AAとAAAのNi-MHが4本ずつ付属するみたいで、それも楽しみです。
nekochop 様
お返事  今店頭に並んでいるのはだいたいVer1.04か1.05のようですね。

 実はコスモエナジー社ではなく「コスモエナヅー」製の物はパチモンで性能が悪いとか・・・というのは買った人しかわからない冗談ですか(^^;
お返事 2008/1/28
 
 こんにちは。JD-25は所有していました。

 単4電池の充電でしたが、スタート直後のデルタゆらぎをディレイタイマーでキャンセルする事なく充電が停止してしまうJD-25。最初の数分は停止しないかたまに見ないといけませんでした。

(新品セルや中古セル、どれでも同じでした)

 充電がおろそかでは容量表示も電池の健康管理も難しく、結局使っていません。結局、輸入品のBC-900に取り替えました。
放電マン 様
お返事  すぐに充電が止まってしまう症状は、短期間の使用では見つけることはできませんでした。
 もっと長期で使用していると見つけられたかもしれません。

 普通の急速充電器なら開始数分はニセ−ΔV反応は見つけてもそれは充電終了の合図とはみなさないはずですね。
 それで止まってしまう事があるという事は、本当に最初10分くらいは充電器のそばから離れられませんね。

 せめてブザーでも付いていて、1本でも完了したら「ピピピッ!」と短く知らせてくれて、全部が終了したら「ピーピーピー」と大きく知らせてくれるくらいの機能があれば・・・
お返事 2008/1/17
投稿  私のJD-25も、使い始めた頃には「放電マンさん」と同じような挙動がありましたが、電極磨き&ばね起こしと、電池装着時の「エイッ」という気合で、誤動作することは(ほぼ)無くなりました。でも・・・
 どういう訳か一番左側のスロットでは、極々たまに異常が再現することがあります。(ハズレなのかな?)

 完了ブザー…有るといいですねぇ。気の迷いさんに大いに期待します。 ^^)
kachanyucky 様
お返事  ああそれでうちでは発症しなかったわけですね。

 うちでテストする際には電池を入れて、それから写真撮影用に電池のラベル正面が上を向くように必ず電池を一回転くらいは回します。
 この電池回転は電池と充電器端子の接触を良くするちょっとしたコツですから、これを行えば接触不良ぎみ・少しの接触抵抗増大などの不良症状はほとんど改善しますからね。

 ふだん撮影などを行わない、個人的な充電でも必ず電池をクルっと一回程度回しています。

 接触の悪い充電器の不具合を見つけるには、電池を入れた時に最後に押し込んだり回したりせずに、かなりラフに取り扱わなければなりませんね(^^;
お返事 2008/1/18
投稿  こんにちは。

 接触抵抗は自分も気にしていましたので、アルコールで脱脂したりバッテリー端子そのものも研磨していました。新品で端子が緩かった事もなく、単に不良品だったのかも。

 周囲に数人使っている人がいますが、やはり途中で充電終了してしまうなどの理由から地雷扱いでした。電池の内部抵抗を表示するくらいの内容であれば、停止されても納得したかもしれませんね。7000円程度の充電器で最低限のコンディションが分かって単セルなだけでも御の字なのでしょう。液晶は一目で全部が分かるので最高ですね。

 もしかしたら最新ロットは絶好調?
放電マン 様
お返事  初期ロットの品と、今売られている新しいロットでは何かプログラムが変更されていて途中で充電が止まったしまうミスが軽減されている可能性はありますね。
 よほど多数の様々な劣化状態の電池を、新・旧の充電器にかけて状況を観察してみないことには確認できませんが。

 電池の内部抵抗が高い場合、充電中の電圧が1.8Vに達したらエラーと判定するそうですから、充電中の電圧表示を見ていて1.7V台以上の電池だとちょっと気をつけてみると原因がわかるかもしれません。

 電池の内部抵抗は数十mΩですから、普通の金属端子の接触抵抗と同じくらいの値なのでこの充電器のような金具ではとても正確な内部抵抗は測れませんし、更に汚れや酸化・ちょっとした接触圧の違いで全然違った値しか検出できないでしよう。
 電池の内部抵抗を測っているのか、端子との接触抵抗を測っているのかわからない程不正確な値ならたとえ計算と表示はできたとしても、実際の電池の劣化なのか、その時の電池の差込が悪かったのかが判断できませんので、もし表示したら余計にユーザーを惑わせる事になりそうですよ。

 1.2V程度の1セル電池の内部抵抗を正確に測るには4線計測法で測れるような特殊な端子構造にしないと難しいと思います。

 サイバーギガ01は幸いリニアな定電流充電ですから、開放電圧や充電中電流からおおまかには内部抵抗と端子接触抵抗の合計は計算できますから、液晶表示中の電圧などから計算するのも面白いかもしれません。
お返事 2008/1/25
 
 御無沙汰しています。
 予告記事が出されてから、いつアップされるのか、待ちに待っていました。
 充電時、100%を表示してからも容量値が上がっていくのは、やはりトリクルで充電を継続していたのですね。。。
 取説にはその様な記述がないのに、容量が増え続けていたので、なぜだかとても不思議に思っていましたが、これですっきり!
 どうも同時に複数本充電を行った時に、1本でも不良なものが含まれていると、不良電池が(強制完了も含めて)充電終了するまで、先に100%を検知した電池は、ずっと充電を継続しているように見えました。
 要するに充電を自動停止する回路は、同時にセットした全ての電池が充電を終えるまで「みんな付き合って下さいね・・・」ということなっているのでしょう。 ということは停止回路は1つしかないの?という疑問も沸いてきますね。
kachanyucky 様
お返事  お久しぶりです。

 JD-25の説明書は怪しい海外製品に比べてまだ読みやすく必要事項はたいてい書いてあるように見えますが、トリクル充電についてはどこにも記述が無くてそのままでは充電100%になった後も容量数値が変わるのでおかしな動作に見えますね。

 各電池で個別に充電完了を検知して、それぞれトリクル充電に切り替わりますから全然「みんな付き合え」動作はしていないのですが、充電完了時の容量を見たいと思ってもしばらく経つとトリクルで流し込んだ量との合算に変わっていて100%時の充電容量で無くなっているのは困りものです。
 このあたりも液晶表示パネルが複雑な表示を出来ないことでの制約なのでしようが、それならそれでちゃんと説明書に書いておいてくれないと動作状況や原理を知らない人にはおかしな数値を示す困った充電器と考えられても仕方ないですね。

 「そういう動作」と知ってしまえばなんてことは無いんですが。
お返事 2008/1/16
 
 はじめまして、いつも楽しく読ませて頂いています。

 私もこの充電器を買い重宝しています。
 気になるのはリペア機能で切替スイッチがなく一体いつ働いているのか、どこまでリペア出来るのか非常に不思議でなりません。

 また機会がありましたら調べて頂けるとありがたいです。

 話しは変わりますが「HT7750」の改良版(Max200mA)「HT7750A」が発売されましたのでお時間がありましたらこちらもテストしていただけるとありがたいです。

 では。
そら。 様
お返事  「リペア機能」は今回は時間が無くてテストできませんでしたが、機会があれば内容を確かめてみたいと思います。
 内部抵抗が高くなって「充電しにくい」電池に対して何らかの充電電流の変化等で対応しているのでしょう。

 三洋や松下の急速充電器が、特に説明書には書かれていないですがそういう電池に対しては充電電流を少なくして充電を試み、ある程度充電できて状態も回復したら通常充電に戻るまさしく「リペア機能」を隠し持っているくらいですから、JD-25のようにパフォーマンステスター機能を売りにしている充電器ではそのあたりもきっちり電池を検査してうまく充電できるように考えられているのでしょう。
 リペアを試して駄目だったら「その電池のみ充電停止」をするのは良い事です。不良電池を発見したら全部の充電を停止してしまう充電器もありますからね。
お返事 2008/1/16
 
 お待ちしてました。今までのラジコンようの放電気みたいにオートカットといっておきながらそうではないものもあったけれどこういうのがあればいいですね。僕もほしいですが今はお金がない・・。
 液晶パネルは非常に魅力的ですね。大まかな測定でもあるとないとではまったく使い勝手が違ってきますからね。これからも面白い記事をお待ちしております!
全一快特 様
お返事  7000円台と、単三・単四用の充電器としてはちょっと値段が張りますが、数値が見れる事の便利さは値段に代えがたいものがありますね。

 放電電流は比較的少ないので「放電に時間がかかる・・・」という意見も聞きますが、他の電流の多い放電器でだいたい放電をして最後はサイバーギガ01で0.95Vで終了させるという使い方をされているという情報も頂きましたので、うまく使ってより便利になると思います。
お返事 2008/1/15
 

■ 「気の迷い」気になる実験・報告一覧ページに戻る

(C) 「気の迷い」
本記事の無断転載・転用などはご遠慮下さい