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各種電池の比較実験や、LED関係のテスト、ほか記事は↑↑↑


電池の小箱
〜 BOX 1 〜


 『電池の小箱』コーナーでは、ちょっとした放電実験や、何か電池に関するミニテスト等の結果を掲載してゆきます。
 BOX 1 では主に充電式電池の話題を掲載します。

寿命が来た?電池の充電テスト [2009/11/10]
バルクeneloop? [2009/6/24][更新8/21]
TOPVALU共環充電池 [2008/7/18]
e−keep単一・二の試用 [2008/3/10]
充電できなくなったeneloop (約250回使用) [2007/10/1]
三洋2700マイナーチェンジ後 [2007/8/22]
投売りされている15分充電池 [2007/8/22]
150回使ったeneloop [2007/3/23]



■ 寿命が来た?電池の充電テスト
* 記事を掲載 2009/11/10

 『電池・バッテリー・充電器』のほうで話題に出ました「ニセ満了電池」について、充電器を変えてどの程度充電・使用ができるのかテストしてみました。

 ニセ満了電池とは、電池の寿命が近づいて(既に寿命が来て?)充電器で充電しようとしても、充電開始から数秒〜数十秒で「この電池は既に満了」と判定されて充電が停止(終了)してしまう電池です。

 ここで問題なのは、充電器が「不良電池」と判断してエラー表示を示せば「もう不良で使えない電池が混ざっている」と人間側にも容易に判断できるのですが、ニセ満了の判定のために充電器は一緒にセットした他の電池が充電終了するまで普通に充電を進め、全ての電池が充電完了した時点で「全て充電終了」の表示を出してしまいます。

 これがLEDなり液晶パネルなりで個別表示つきの充電器でしたらその電池だけ早く完了表示を出すので、充電開始から1分くらい充電器を眺めていたら充電されずにすぐに止まる不良電池をみつけることができますが、三洋NC-M58やPanasonicBQ-390のような充電中表示がLED一個だけの充電器では複数本を同時に充電する際にはニセ満了電池が混ざっていても知らせてくれません。

 よくある機器では電池を2本ないし4本使いますがそういう用途で使っていて同時に2本や4本を充電した場合、中にニセ満了電池が混ざっていても気付かずに「ああ、充電が終わったな」と全部の電池を取り出して機器に入れたら、その中のニセ満了電池は全然充電されていなくて、使用開始後あっという間に電池切れになってしまうことになります。

 もちろん、ニセ満了電池も、それと一緒に使っていたほかの電池も、寿命が近づいて既に性能は落ちてしまっている電池には違いないので使用を中止してサクっと廃棄してしまうのもいいのですが、やはり「まだ使えるのでは?」と思ってなかなか捨てきれないでしょう。

 JISの試験では「容量が60%まで減ったら」という基準を作ってそれを「繰り返し回数のめやす」としていますが、実際には容量が60%まで減ってもまだまだ電池としては使える場合が多いです。
 ただやはり新品の時とは大きく違っていて、容量が少ない(使用時間が短い)だけではなく出力される電圧も下がっていてパワフルな用途ではほとんど使えません。
 弱い電流で使う用途であれば、「弱っている電池でもそれなりに使える」という程度の使用条件を前提に、弱った電池を最後まで使い続けるのならなんとか使えるといった感じです。

 さてそこで、ちょうど手元にニセ満了電池が2本、それと一緒に使っていた電池が2本ありますので実際にどの程度使えるのか?を測定してみたいと思います。

 でもその前に・・・私の手元での充電・放電テストではほとんど三洋のNC-M58を使用するようにしています。
 これは量販店で売られているニッケル水素充電池が三洋製品か、三洋のOEMであり国内では最も広く多く使われている充電器が三洋製品であろうという事。それを前提により多くの方が使用されている環境に近いテスト環境にする事を目標に充電器を選定しています。

 ですから今回も「三洋NC-M58で充電できなくなった」というあくまで三洋急速充電器では充電して使えない電池が現れたので問題があるなぁという事ですが、その電池は他のメーカーの充電器でも同じように充電できなくて使えないのでしょうか?

 手元にある急速充電器各種で試してみると、

三洋NC-M58・・・・・・・・・・充電できず
Panasonic BQ-390・・・・充電できず
Panasonic BQ-391・・・・充電OK
キムラタン QEC-F20・・・充電OK
LEXEL PCDQ0003・・・・・充電OK

 と、このような結果でニセ満了電池でもまだ普通に充電できる充電器もあります。
 もちろんもう少し劣化が進むとこれら充電OKの充電器でも充電できなくなる可能性はありますが、今のこの電池で同じ状態で比較した場合は判定が厳しくて充電できない充電器と、まだ充電してくれる充電器の差があることはわかります。

 また特定の1種類の電池だけではなく、メーカー・品種が違う電池でも同じように充電できる/できないが分かれますので、特定の電池の特性に応じてというよりも、ある一定の電池状態により同じような判定が成されるという感じです。

● 充電できなくなったenelong 
 enelong(Typ.2100mAh/Min.2000mAh)です。
 2007年10月から2009年春くらいまで、合計200〜250回程度「充電できなくなったeneloop (約250回使用) 」のかわりにVR-120で使用したものです。
▼グラフをクリックすると拡大表示

 NC-M58では片側(電池B)がニセ満了電池の為充電できませんでしたのでグラフには線はありません。
 ほかの充電器ではニセ満了反応では停止せず、まだ充電できる電池と判断して満充電まで充電ができています。

 BQ-391QEC-F20PCDQ0003は個別表示機能がついていますので、ニセ満了せずにほかの電池と同様に最後まで充電している事は表示から確認できます。
 NC-M58には個別表示機能はありませんが、個別表示機能を追加して確認しています。

● 寿命電池の特性・使用用途

 グラフで明らかなように、500mAで放電・使用した場合には使用開始後すぐに定格電圧の1.2Vを下回ってしまいます。
 たとえ満充電できているとしても、デジカメ等のような大きな電流を必要とする機器ではほとんど使えないでしよう。

 また容量面で見ても500mAの定電流放電結果ですのでほぼJISの容量試験と同じ判定ができ、初期の容量のほぼ60%程度まで減少していますのでJISで言うところの「寿命」と言ってしまってもいいくらい使っているようですね。

 この電池は「ハイパワーでは使えない、1300mAh程度の容量」という電池だと思えば、適した用途であればまだまだ使えます。
 ただ本当に新品時と比べればものすごく弱っていますので、使用用途は限られてくるでしょう。
 またこの電池ではテストはしていませんが、自己放電の性質もかなり弱くなっているでしょうから、充電してから長期間放置するような物には適していないはずです。
 小電流・小容量で使う機器といえば電池を1回入れたら長期間そのまま使うような物が多いでしょうが、自己放電してしまって短期間しか使えないのならまたこれも使用用途を制限してしまう悪因になってしまうでしょう。

 つまり、「まだ使える」けれどもあまり広い用途で使えるような電池では無くなっていますので、三洋等の充電器が「充電しない」ようになったら一般家庭ではもう捨ててしまってもいい電池だと思っても問題は無いと思います。

● 面白い放電特性?

 さて、グラフを見ていて面白いのは「ニセ満了電池のほうが、放電時に維持電圧が高い」傾向が見られるという点です。

 ちゃんと充電できる電池のほうがまだ性能が高く、ニセ満了電池のほうが劣化が進んでいて性能が低いと思うのですが、充電さえできてしまえば容量はほぼ互角でニセ満了電池のほうが維持電圧が高いという面白いデータが取れました。

 充電中に電流を流している時の端子間電圧などを詳しく記録して解析してみるとこれらの原因についてヒントが得られると思いますが、今回はそこまではせずに「NC-M58で充電できなくなった電池はどんな感じ?」という点についてのみ調べるだけとします。

 BQ-391等の短いパルス制御で複数の電池スロットを切り替えながら定電流充電する充電器と、10秒以上の切り替えサイクルで大電流を流すQEC-F20では充電後の電池の挙動に違いが大きく現れていますね。
 新品電池で測定した時にはこれほど大きな差は見られませんでしたが、寿命が近づいた電池では充電方式による差がはっきり現れるのかもしれません。
 この点についてもテーマをそれに絞って詳しく測定を繰り返さないといけませんので、今回は特に調査はしないことにします。

● 充電できなくなった POWERLOOP 2700 
 POWERLOOP(Typ.2700mAh)です。
 2008年夏頃から2009年春くらいまで、合計60〜80回程度VR-120で使用したものです。
 2008年夏まではデジタルカメラの予備電池としてカメラケースに入れていて、時々充電と使用を繰り返してデジタルカメラでは10回も使用していません。
▼グラフをクリックすると拡大表示

● 寿命電池の特性・使用用途

 POWERLOOP購入時のテストで「普通のニッケル水素充電池」であろうという感触を得ていますので、JIS規格では500回程度充電できれば良い電池と考えています。
 それを放電深度100%まで使っているわけですから、実際の使用可能回数は数十〜100回程度でもまずまず定格仕様まで使えたという感じでしょうか。

 現時点では既にTyp.容量の60%を大きく下回っていて、容量1300mAh程度の電池と同じくらいの時間しか使えません。
 もちろんこちらも出力電圧がすぐに1.2Vを下回るようになっていますので、ハイパワー用途には向かずに小電流用途でひっそりと使うならまだ使える・・・という程度ですね。

● 面白い放電特性?

 こちらもニセ満了電池のほうが維持電圧が高い傾向があり、QEC-F20で充電したものは特に維持電圧が高くそのぶん早く放電してしまいます。

 ニセ満了電池と、同時に使っていてまだNC-M58で充電できる電池との差という部分では、enelongPOWERLOOPも同じような傾向が見られます。


 以後は、これらの電池をまだ使いつづけて、それぞれ二本ともNC-M58で充電できなくなる程度まで劣化した場合には他の充電器ではどのような反応を示すのか、また他の充電器で充電できなくなるのはここからどれくらい使った後なのかなど、まだこの電池を日常的に使用しつつ、時々様子を見ることにしましょう。

 ・・・・面白いデータが取れるのではなく、ただ単に「もう使えない」と思う程度にまで、ある日突然に本当の寿命が来て終わりかもしれません。


■ バルクeneloop???
* 記事を掲載 2009/6/24
* 二ヶ月後グラフ追加 2009/8/21

 この電池は何でしょう?

 実は「エネループのバルク品」として売られている電池です。
 4本パックで630円と格安です。

 「秋葉原でエネループのバルク品が安く売られています」という情報を頂き、今週東京エージェントに指令を下して秋葉原で購入。

 見た目は確かに市販品ではなく「組み込み用電池」「試作サンプル電池」のようです。
 「OEM用」と言われていますが、果たしてエネループを組み込み電池として中に入れている製品が三洋以外の他社製品であるのでしょうか?
 OEM供給用に三洋が出している評価用サンプルという可能性はありますね。

 元はバルクで何もパッケージされていない状態で出荷されている物を、お店のほうで4本ずつビニール袋に入れてセロハンテープで止めているようです。市販品のようなプラパッケージには入っていませんし、もちろん説明書などもついていません。

 サイズはeneloop-と同じです。
 プラス金具やボディ缶はサイズ・形状・表面処理のどれを見ても同じに見えます。

#1: 1.309V 26.09g
#2: 1.309V 25.95g
#3: 1.309V 26.15g
#4: 1.309V 25.96g (4本合計 104.15g)

 というふうに、購入後未充電の状態で電圧はぴったり揃っています。
 重さはeneloop-の4本105.83gより少し軽いですね。フィルムの差でしょうか?

 さて、外観だけではかなりエネループと似ていますが、果たして電気的にはどうなのでしょうか?

 放電テストを行って調べてみましょう。

● 定電流放電テスト
 いつものように500mAの定電流放電テストです。
 eneloopと同じMin.1900mAh/Typ.2000mAhだとしたら0.25C放電になりますので、容量を測定するには問題はありません。

 テスト期間は6月末で、エアコンを入れても室温は約26℃あります。JIS試験の20℃より少し高いです。
 尚、分解メンテナンス中の放電器Type-Gを仮組みしてのテストのため、最初の放電では電池ボックスの一個が接触不良を起こしていて途中まで接触抵抗値が高いです。定電流放電回路ですから接触抵抗が多少高くても電流値には変りはありません。
▼グラフをクリックすると拡大表示

 さて、購入後未充電グラフでは「買ってすぐ使えるか?」の状態をテストしています。
 本当に中身がeneloopであれば、買ってすぐ使えるくらいの容量・維持電圧がじゅうぶんなはずです。
 グラフからは容量は約1600mAh、電圧は多くの区間で1.2V以上を維持していますので、ほとんど゜の機器では電池切れマークが出ることなく買ったままでも一定時間は使用できそうです。

 その後、三洋の充電器NC-M57で何回か充電と放電を繰り返しました。
 購入直後では工場生産からしばらく使っていないので休眠状態でその電池のポテンシャルを100%発揮できないため、数回の充放電で休眠状態を解消してやります。

 この電池では一回目の充放電ではまだ少し眠っていましたが、2回目以降は均等な性能になりましたのでグラフは2回目のものを掲載します。

 容量は約2000mAh前後と、eneloopのTyp.2000mAhというデータとほぼ合致します。
 また電圧も1.25Vを越えて1.30V近い期間が長く、この放電カーブもほぼeneloopのデータと一致します。

 ということは、この新品で満充電状態での放電特性はほぼ中身はeneloopであるという事を示していると考えて良さそうです。

 後は、「自己放電が少ないか?」についての調査をして、eneloop同様に保存性がよければ中身は本当にeneloopで、三洋電機の生産業者向け出荷品がどここから流れて販売店で市販されてしまっている品だと確定すると思います。
 このまま一ヶ月、三ヶ月などの自己放電テストと、別のセットで通常使用での使用回数試験もあわせて行う予定です。

 自己放電テストの結果は早い物で一ヶ月後になりますから、気長にお待ちください。

 長期間かかるテストを行っていると、そのうちに今回流れた商品が売り切れてしまって、三洋電機がそういう目的外販売について規制を強めて手に入らなくなってしまうかもしれませんね。
 結果「中身はeneloopでした!買って損は無いと思いますよ!」となったとしても、その頃にはどこにも売って無かったりして・・・

● 二ヶ月間放置、自己放電テスト [追加 8/21]
 満充電して、二ヶ月間放置した後の定電流放電テストです。
 真夏の7〜8月の間、家庭内の普通に暑い部屋(人が居る間はエアコンを入れていますがそれでも28℃以上です)に放置した状態でどれくらい自己放電しているのでしょうか。
▼グラフをクリックすると拡大表示
 電池1〜4にほぼバラつきが無く、二ヶ月放置後の容量は約1700mAh程度残っています。

 さすがに最初に計った開放電圧は高くても、放電を開始するとすぐに電圧が1.25V程度まで下がります。
 このあたりはニッケル水素充電池の特性でしかたないのですが、放置しておいた電池をテスターなどで開放電圧だけ計っても本当の残容量などは見ることができませんので、果たして十分容量が残っているのか、それとも自己放電していて見た目の電圧だけ高くて使ってみたらすぐ容量切れで使えなくなるのか・・・。

 こういう放電試験をしないと家庭用のテスターなどでは残容量までは正確にはわかりません。
 電池チェッカーなどの一定負荷を使用して電流を流して、ドロップ電圧を計る方法でもおおまかに「かなり生きてる」「もう弱っている」程度は調べられますが、一ヶ月以上放置したニッケル水素充電池は新しく自己放電抑止型の電池とわかっている物意外は「使用前に再充電する」という正攻法をとるほうがいいですよ。

 この緑色の「eneloopとして売られている電池」は自己放電が少なく、本物のeneloopかどうかは別としても、中身は自己放電抑止型の多少は放置しておいても容量ヌケの少ない電池のようです。


■ TOPVALU共環充電池
* 記事を掲載 2008/7/18

 2008年5月27日に新発売されたトップバリュ(イオン株式会社)ブランドの共環宣言充電池、単三型HR-3UAEの一ヶ月自己放電テストが終了しました。

 購入した日の日記にも書きましたが、イオングループが三洋電機と協力して発売した「環境にやさしい」「とってもお得」「自己放電が少ない」「買ってすぐ使える」など、基本的には三洋eneloopと同じ電池のようです。
 ただ大きく違う点はeneloop(HR-3UTG)がTyp.2000mAhなのに対してこの共環宣言充電池(HR-3UAE)はTyp.1000mAheneloopの半分の容量しかありません!
 量販店価格でeneloop単三が4本パックで1480円前後なのに対してこの共環宣言充電池単三は1280円と200円程度の差、一本では50円の違いで容量がたったの半分です。
 8本パック品や秋葉原で2本500円で売られているeneloop単三の最安値販売と比べるとeneloopのほうが安かったりもします。
 価格面で考えるとかなりビミョ〜な電池ですね。

 容量が少なくなっているぶん「1300回繰り返し使用可能(JIS試験による)」とeneloopより300回も多く使えるようです。
 300回といえば昔のニカド充電池の耐用回数(JIS試験による)ですから、回数だけで言えばeneloopにニカド電池を一本オマケに付けたような物だから値段がほぼ同じでもおトク!?・・・なわけ無いですよね(^^;

 ほかに利点を探すと、日記にも書きましたが重さが軽いです。
 eneloopが一本26gなのに対して共環宣言充電池はたったの18.5gと重さ3割引!、トップバリュで3割引!ですよ奥さん!
 電池も軽いほうが良いというダイエット志向の方にはうってつけですね。(でも中身は半分ですよ)

● 自己放電テスト
 いつものように500mAの定電流放電テストです。
 Typ.1000mAhの共環宣言充電池に対しては0.5C程度となりますので少し重いかもしれませんが、家庭内で懐中電灯などで繰り返し使用するならこの程度の電流での使用シーンも多々あるものとして、他電池と同じ条件での放電テストにしています。
 保管期間は5月末〜7月中旬ですのでJIS試験の20℃での保管よりは暖かく、多少は自己放電が早く進んでいる可能性があります。そのあたりを加味してご覧下さい。
※ 放電中は室温20℃±2℃
▼グラフをクリックすると拡大表示

 今回、いつもの一週間後グラフはありません。代わりに二週間後グラフとなっています。

 「買ってすぐ使える」かどうかについては、今回購入した物では約800mAhの容量が残っており、購入後に充電せずにすぐ使ったとしてもほぼ満充電の状態と遜色なく使えました。
 乾電池感覚で購入できる新電池タイプの充電池としてはかなり良いほうですね。

 「二週間後」「一ヶ月後」に関しても満充電時より約100mAh以下程度しか放電していませんので、充電後一ヶ月程度の放置ではほぼ満容量に近い使用が可能です。

● 他電池との比較

▼グラフをクリックすると拡大表示

 実際のところ、容量比でグラフの横軸は伸びるわけですが、単純に「使用できる時間が2倍」という意味では無く使用初期から終了までの電圧の推移にも注意を払って見てみましょう。

 共環宣言充電池のグラフを横に2倍に延ばすとほぼeneloopのグラフと重なります。
 これは共環宣言充電池がやはり三洋のeneloop技術をそのまま使って容量・使用回数だけ多少変更しただけのもので、電気的な充放電特性においてはeneloopのそれとほとんど変わらない事が見て取れます。

 しかし単純に「容量が半分だから使用できる時間が半分」ということではなく、グラフに見られるように「容量が少ないから早く電圧が下がってしまう」という点にも注意しましょう。(あくまで同一条件での使用でですよ)
 eneloopと比べると「早く電圧が下がってしまう」「使用できる時間が半分」なのに「値段がほとんど変わらない」というのは果たしてどうなのでしょうか。

 VOLCANO NZは容量1300mAhですので共環宣言充電池と似た物として比較しています。
 初期には共環宣言充電池のほうが電圧が高いですがじきにほぼ同じ程度になり、後半は容量の大きなVOLCANO NZのほうがゆるやかに長く使えています。
 初期の電圧差はあまり気にならない程度ですので、こちらでは容量比程度の使用時間の違い以外には大きな差はありませんね。
 VOLCANO NZは一本105円共環宣言充電池320円ですから3倍の価格の開きがあります。
 VOLCANO NZには使用可能回数は書かれていませんがJIS準拠で500回は使えるでしょう(但しJIS試験の環境による)。1300mAh×500回=650,000mAhぶん(*)使用できますね。
 共環宣言充電池1300回も繰り返し使えるそうですから、1000mAh×1300回=1,300,000mAhぶん(*)使用できますね。
 単純計算上の寿命までの使用可能容量比はちょうど2倍ですので、価格比3倍をどう考えるかは使う人次第でしょう。
 一本105円という安さなのでVOLCANO NZが弱ってきたら買い換えて新品を使うという繰り返しでも良いですね。

 eneloopは2000mAh×1000回=2,000,000mAhぶん(*)使用できると考えると共環宣言充電池約1.54倍
 スーパーや電気店での価格比では約1.16倍程度。秋葉原やネット通販(送料が別途)では250円位なので共環宣言充電池より安く購入できて、一回の使用時間は2倍、寿命までの使用可能容量(*)は1.54倍とどう考えてもeneloop共環宣言充電池を比べるとeneloopのほうがおトクに思えますね。

(*) あくまで単純に比較する為の計算です。実際は劣化により後半は100%
使用できなくなりますのでこの容量全て使用できるものではありません。
また各電池は1300回,1000回,500回は家庭では使用できない事も注意してください。


■ e−keep単一・二の試用
* 記事を掲載 2008/3/10

 日本LEXEL株式会社様からニッケル水素充電池e-keepのサンプルを頂いていましたので、そのうちの単一・単二型について基本的な部分を調べてみました。

 私は今まで単一・単二型のニッケル水素充電池は使用していませんでしたので、単一・単二アルカリ乾電池とどのくらい差があるのか?について実用面で試してみたいと思います。

 e-keepの単一・単二は写真のようなデザインです。
 白を基調としたデザインで、ロゴは単一がオレンジ色、単二が紫色となっています。

 容量は単一(LH800D-DH61BF)が8000mAh、単二(LH400-CH50LF)が4000mAhと表記されています。

【業界初】単1・単2・単3・単4・9V
買ってすぐに使える充電電池
つぎ足し充電もOK
約1000回繰り返し使えて、環境にも優しい
(使用回数はJISC8708試験条件に基づく目安で、使用条件や使用機器によりことなります)

という告知で、三洋エネループ同様にお店で買ってきてすぐに使える利便性と、1000回(*)程度の繰り返し利用が可能という長寿命が売りだそうです。
 ここには「自己放電が少ない」の一言がありませんので、自己放電に関しては通常のニッケル水素充電池程度に早く放電してしまうのでしょうか? まだ詳しいプロモーションサイトも無いようですので、発売と同時くらいにそのへんはもっと詳しく告知されるのかもしれません。
 自己放電特性(長期放置テスト)は「気の迷い」でも続けて行いたいと思います。

● 単一型 e-keep の放電テスト
 単一型e-keepを充電後、1Ωの定抵抗放電した際のグラフです。
 いつもの定電流放電グラフではありませんのでご注意ください。(時間=容量ではありません)
 「初回・未充電使用」の測定は抵抗値を0.5Ωで約2A以上の放電テストを行いましたので参考程度に掲載しています。
▼グラフをクリックすると拡大表示
 充電器(MX-301)では電池1・電池2のどちらにも8800mAh程度充電しています。(流した電流値の全てが蓄えられるわけではありません)
 放電負荷抵抗値+周辺の接触抵抗などから計算したこの放電の際の概算値は電池1が8477mAh、電池2が8290mAhでした。(8000mAhを超えてますけど・・・)
 正確に容量を測定する為の定電流放電テストなどは後日行う予定です。

 購入後スグに使った場合の容量値は放電条件が違いますので今回は比較しません。

● 単二型 e-keep の放電テスト
 単二型e-keepを充電後、1Ωの定抵抗放電した際のグラフです。
 いつもの定電流放電グラフではありませんのでご注意ください。(時間=容量ではありません)
 こちらは「初回・未充電使用」の測定も同一条件で行いましたので、購入後スグに使用できた容量などの比較ができます。
▼グラフをクリックすると拡大表示
 充電器(MX-301)では電池1・電池2のどちらにも4400mAh程度充電しています。(流した電流値の全てが蓄えられるわけではありません)

 放電負荷抵抗値+周辺の接触抵抗などから計算したこの放電の際の概算値は
電池1が[初回・未充電使用]=3248mAh、[充電一回目]=3355mAh
電池2が[初回・未充電使用]=3307mAh、[充電一回目]=3403mAh

 4000mAhより少ないですが、工場出荷時点からテストまで数ヶ月の間で自己放電した後の容量と、満充電容量の差がこれくらい少ないのであれば自己放電の少ない電池という感じなのですが、こちらのほうも簡易テストの為にまだ確定的な事は言えません。
 正確に容量を測定する為の定電流放電テストなどは後日行う予定です。

● 懐中電灯で使ってみる
 一般家庭で単一・単二型電池を最も利用するシーンで多いのは「懐中電灯」だと思います。
 しかも最近のLED式ライトではなく、昔からある「電球式」のいわゆる「懐中電灯」のほうが多いのではないでしょうか。

 そこで100円ショップで売られている豆電球式の懐中電灯でe-keepがどの程度使用できるのか、またアルカリ乾電池とランタイムや明るさの点で遜色なく使えるものなのかを検証してみましょう。

 今回比較に使用したアルカリ乾電池は富士通 G-plusとショップQQで売られているtakamatsuya[ライフ・アイ・プロダクツ]のアルカリ乾電池です。

 富士通 G-plusは大手電池メーカー製アルカリ乾電池の中では大電流用途と小電流用途のバランスの取れた電池という事と、近所のスーパーマーケット数箇所で簡単に入手できる一般的な乾電池として、takamatsuyaの電池はショップQQで一本105円で売られている100円ショップ系電池のうち、入手しやすいものの1つとして購入しました。
 G-plus単二は2本で335円とQQショップで買える一本104円の電池の約1.6倍。G-plus単一は2本で450円と、QQショップで買える一本104円の電池の約2.16倍と価格差は大きいです。(あくまで今回購入した価格です)

● 単一型電池を2本使用する懐中電灯でのテスト
▼グラフをクリックすると拡大表示
※ 明るさのグラフでは電球を2.5Vの定格で駆動した場合の明るさ(Lux)を100%としてパーセンテージで表示しています。ニッケル水素充電池は1.8Vを終止電圧として自動的にカットしています。

 豆電球(2.5V/0.7Aクリプトン球)を電池2本の直列でダイレクトドライブしていますので、電池電圧がそのまま明るさに反映されています。
 単一e-keepで約10時間50分、アルカリ単一乾電池で約13時間強点灯していますが、実際にライトとして実用的なのは25%程度の明るさまで、実際は50%を下回るとかなり暗くて遠くは照らせません。(部屋の中でも凄く暗いです)
 ニッケル水素充電池とアルカリ乾電池の放電特性がそのまま明るさに直結していますので、この場合8000mAhのニッケル水素充電池のほうが同サイズのアルカリ乾電池より長時間明るさを保っていて、ライトとしての使用では便利だと考えられます。

 単一型でこのような懐中電灯は約10時間連続使用できるようですので、一晩程度続けて使用できそうですね。

● 単二型電池を2本使用する懐中電灯でのテスト
▼グラフをクリックすると拡大表示
※ 明るさのグラフでは電球を2.5Vの定格で駆動した場合の明るさ(Lux)を100%としてパーセンテージで表示しています。ニッケル水素充電池は1.8Vを終止電圧として自動的にカットしています。

 こちらも豆電球(2.5V/0.7Aクリプトン球)を電池2本の直列でダイレクトドライブしていますので、電池電圧がそのまま明るさに反映されています。
 単二e-keepで約5時間25分、アルカリ単二乾電池で約6〜7時間強点灯していますが、実際にライトとして実用的なのは25%程度の明るさまで、実際は50%を下回るとかなり暗くて遠くは照らせません。(部屋の中でも凄く暗いです)
 ニッケル水素充電池とアルカリ乾電池の放電特性がそのまま明るさに直結していますので、この場合も4000mAhのニッケル水素充電池のほうが同サイズのアルカリ乾電池より長時間明るさを保っていて、ライトとしての使用では便利だと考えられます。

 もちろん、豆電球式の懐中電灯ではオートカット回路なんて付いていないので間違ってスイッチを入れっぱなしで放置したら過放電でニッケル水素充電池を痛めてしまう危険性が捨てられませんが、忘れたり完全に消えるまで使わずに「継ぎ足し充電」で使うのであればアルカリ乾電池を毎回使い捨てるよりはニッケル水素充電池で繰り返し使用したほうが経済的だと思います。
 しかし使用頻度が低い場合、家庭内でも防災用として置いているだけでふだんは全く使わないような物であれば充電式電池は電池本体のほかに充電器などのコストもかかりますから、アルカリ乾電池を数年おきに買い換えたほうが経済的と言えるでしょう。
 いくら自己放電が少なく、1年程度であれば放置しても実用レベルの容量を保っている電池でも、10年くらいに数回使うか使わないかの用途では投資額が大きすぎますよね。

 毎日懐中電灯を使用するガードマン職のようなプロユースでも未だに単一電池×4本の懐中電灯などが多用されていますので、そういうハードユースの現場では単一・単二型でもニッケル水素充電池への置き換えはコストダウンなど有意義ではないでしょうか。

 懐中電灯以外にも単一・単二電池を使用する機器はたくさんあると思います。
 それら機器でも同様に比較的頻繁に使用する用途であれば充電式電池を、滅多に使用しないのであればアルカリ乾電池を(時々は液漏れしていないか確認しながら)使用するなど、うまく使い分ければ良いですね。


■ 充電できなくなったeneloop (約250回使用)
* 記事を掲載 2007/10/1

 本ページの『150回使ったeneloop』に掲載したeneloop(2006-01製造)のうち、2本が充電できなくなりました
 150回のテストでは非常に優秀な結果でしたが、やはりあの時に危惧した「劣化は突然やってくる」というニッケル水素充電池の性質はeneloopでも同様かもしれません。(eneloopもニッケル水素電池ですし…)

 前回の記事掲載時で約160〜170回使用、あれからちょうど半年で各セット90回くらい、トータルで約250回使用しました。
 充電・放電条件はずっと変わっていません。セット1(電池1番と2番)セット2(電池3番と4番)の2本セットを約2日おきに交互に使用しています。

 そのうちセット1を使用している時は、使用時間が徐々に短くなってきていました。
 そのして9月の最終週にセット1が充電できなくなりました。

 真夏で熱いから充電器が熱で不安定になっている・・・という事ではありません。
 季節はかなり涼しくなって室温25度。ほかの電池ではちゃんと充電できます。
 また、セット2のeneloopも普通に充電できています。

 ここ最近、日にちはバラバラですが、4〜5回ほどセット1の電池(1番と2番)のうちどちらか1本が充電不良で満充電されていない事がありました。
 最初は猛暑だし、充電器にセットした時の接触不良で一時的にちゃんと充電されなかったのか?とも思いましたが、それが2〜3回もあると不審に思います。
 他の製作物などもあって10月に入ったら「250回使ったエネループ」という感じで一度まとめて測定しようと思っていましたが、遂に2本共三洋のNC-M58(改)にハネられるようになりました。

 いつもの通りに充電器の2番と3番スロット(低速用)に電池を入れて充電を開始すると、3〜4パルス(周期)の充電でストップしてしまい、充電中LEDも消灯します。
 何度やっても同じです。また1本ずつ別々に試しても同じ。
 そこで1番と4番スロット(倍速用)に入れてみると、4番スロットの電池2は約1分で充電パルスの間隔が通常の1/3(3パルス中2回休む)に減少します。1番スロットの電池1はそのまま倍速充電を続けるのですが、やがて約2分で両方とも停止して充電中断してしまいます。倍速でもちゃんと充電できないようです。

 ためしにPanasonicのBQ-390(改)でも充電してみましたが、30秒程度で充電を停止してしまいます。BQ-390でも不良電池と判断されるようです。

 キムラタンQEC-F20(改)で充電してみたら・・・充電電流が正常状態の約1/3しか流れませんが充電は続けています。(電流値を測定できるよう内部の信号を取り出しています)
 つまりは内部抵抗が非常に大きくなっていて、NC-M58やBQ-390では一応電流を流してみたものの不良電池と判断され、QEC-F20では不良とは判断されずに充電可能という感じです。(判断基準は各社それぞれです)
 QEC-F20で15分ほど充電し、ためしにNC-M58に移動してみましたが、やはり3パルスくらいで停止してしまいました。少し充電して状態が改善したようでは無いので、「放電状態だから(異常に)内部抵抗が高くなっている」という事では無く、根本的に電極・電解液など内部の組成自体が性能低下しているようです。
 QEC-F20に戻して充電を続行。
 電池2は約1時間で充電終了。電池1は1時間25分で終了しました。

 終止電圧まで放電した後の各電池の電圧、その時の定抵抗負荷をかけた時の電圧から簡易的に内部抵抗の違い(*)を測定しました。
 また各電池のQEC-F20での充電開始時の電流もあわせて掲載します。
 この表からも電池1が最も内部抵抗が高くなっていて、電流が流れ難くなっているのがわかります。次いで同じセット1の電池2が性能低下が進んでいます。

電池 使用後の測定値 (放電しています)  QEC-F20
充電電流

(初期値) 
 開放電圧   負荷時電圧   回路抵抗* 
電池 1 1.202V 0.956V 0.772Ω 1.145A
電池 2 1.226V 1.037V 0.555Ω 1.931A
電池 3 1.182V 1.073V 0.305Ω 3.205A
電池 4 1.198V 1.051V 0.420Ω 3.927A
*回路抵抗の値について*
 正確な測定ができる内部抵抗テスターは持ち合わせていませんので、開放電圧と定抵抗負荷時電圧から電池の内部抵抗を含む回路抵抗値を計算しています。電池の内部抵抗以外に端子との接触抵抗なども含めた値ですので、あくまで電池間の比較用とお考えください。

 それではこの電池を定電流放電(500mA)して測定してみましょう。
 前回の150回目テストと同様に充電完了してから6時間放置した後に放電を開始します。今回はQEC-F20で充電したので前回と条件が多少違いますがご了承ください。
 あわせて、まだNC-M58で充電できるセット2もNC-M58で満充電した後、6時間おいてから測定しました。
 定電流放電テスト直前の各電池の開放電圧もあわせて記載しておきます。
電池  充電後6時間放置後・開放電圧 
電池 1 1.39V
電池 2 1.46V
電池 3 1.45V
電池 4 1.45V

▼グラフをクリックすると拡大表示
 グラフにするとはっきりわかりますね。(新品時のグラフは比較用です)

 セット1、特に電池1(赤色の線)は完全に寿命が来ているようです。電池2(オレンジ色の線)もひどく電圧・容量が低下しています。
 セット2の2本もかなり弱ってきています。今すぐ使用不可能というものではありませんが、150回使用時と比べて大幅に性能低下が進んでいる様子が見て取れます。
 このまま300〜400回までは使えそうですので続けて使用してみたいと思います。

 いずれの電池も150回使用時にはほとんど購入直後と変わらない放電特性でしたが、その後100回のうちに急激に性能低下が進んだようです。

 セット1とセット2は毎日交互に使用していますので、特にセット1のほうを酷使したというはずは無いのですが、セット1とセット2の間には弱り方に差が出ています。
 セット1の電池1が特に弱りが早く、それとペアで使用していた電池2が影響を受けた感じです。
 電池1が先に弱り始めて、直列使用をしていたので電池2の電圧がまだじゅうぶんある間は電池1は終止電圧を割り込んで過放電でより疲労が蓄積することで特に性能低下が進んでいるものと想像できますが、それにあわせて電池2も一緒に弱りが早くなったのでしょうか?
 電池2のほうはまだ終止電圧まで放電する前に毎回の使用が終了しているはずです。(電池1の放電で合計電圧が下がる為)
 という事は電池2は中途半端に使用して継ぎ足し充電を繰り返したことになりますので、「継ぎ足し充電OK」と宣伝されているeneloopでは問題は無いはずです。
 途中充電でのメモリー効果に似た原因による性能低下なのか、他の要因で弱ったのかは原因が特定できませんので現時点ではわかりませんが、セット2がまだ比較的元気なので電池の直列使用はあまり良く無い事だけは分ります。

 電池2がメモリー効果(または似た何か)など一時的な性能低下なのか、電池1に引きずられて基本性能自体が劣化してしまっているのかを確認する為、今回の放電テストの後にもう一度充電をして様子をみてみる事にしましょう。
 メモリー効果(または似た何か)であれば、一度完全に終止電圧まで放電してから充電することで「リフレッシュ」した事になりますので性能が回復するでしょう。

 この放電の後、全部をNC-M58で充電してみまたしが、電池1はやはり3パルスで充電を停止してしまいました。もう完全にダメなようです。
 前回は何度やっても充電を停止してしまった電池2はこんどは充電を続けました。完全放電をさせた事で回復したのでしょうか?
電池 充電時間 充電容量(*)
電池 1 充電不能
電池 2 3:15 1843mAh
電池 3 3:22 1909mAh
電池 4 3:20 1890mAh
(*) 充電容量はNC-M58の充電電流(約567mA)と時間を積算したものです。
各種のロスや充電末期の熱などでこれより少ない量が蓄えられます。

 上記の表を見る限り電池2はかなり電池3・4に近い容量まで充電できたようです。
 NC-M58で充電できなかった電池1はQEC-F20で充電しました。

 そして放電テスト。
▼グラフをクリックすると拡大表示
 電池2(オレンジ色の線)が見事に回復しています。電池3・4に近いところまで回復していますので、あと1〜2回リフレッシュしてやれば同等まで戻るのか、少し性能低下が進んでいてこれが電池2のポテンシャルなのかはまだ数回テストしてみないとわかりませんが、「充電できなくなった」「電圧・容量が著しく低下している」という症状は緩和しています。
 電池1(赤色の線)はやはりもうだめのようです。

 電池2・3・4の放電終了までの放電容量は、まさしく充電時に流し込んだ電流量の比率通りになっていますので、この3本は特に充電不良で充電できていない等のトラブルも無く、使用回数による多少の性能低下は起きていますがそれ以外には特に大きな問題は抱えていないようです。
 しかしバラさきは初期の信じられないくらい揃った状態からはかなりバラつくようになってきていますので、これが原因で直列使用時の疲労度の差が大きくなって電池1・2で見られたような急速な性能低下の原因になりそうに思われます。

 今回のテストで確認できた事は以下の通りです。

eneloopでも放電深度が深い使い方では寿命が短い
   ニッケル水素充電池の放電深度と寿命の相関関係からみればあたりまえの話ですが、ほぼ100%放電と充電を繰り返すのは途中まで使って充電をする浅い放電深度での使用より使用回数は短くなります。
 JISの回数測定試験では100%まで使わないで充電する事を48回、100%まで放電を2回の合計50回を1サイクルとして充放電テストをした結果「1000回」以上の性能があるという事でそう表記されているものですが、100%の放電深度ではその約1/4程度で著しく劣化しました。
eneloopでも継ぎ足し充電でメモリー効果(似)を起こし性能低下する
   今回性能低下を起こした電池2は、先に劣化した電池1との直列使用で途中までの使用で継ぎ足し充電を続けた事でメモリー効果に似た症状を起こしたと考えられます。
(他にもいくつかエネループのメモリー効果の実態が報告されていますし)
eneloopでもリフレッシュは必要(または効果的)
   「三洋純正の充電器で充電できなくなる(ハネられる)くらい」という重度の不良状態になったわけですが、一度終止電圧まで放電の後に充電(リフレッシュ)するとグラフのようにかなり回復しています。
 三洋純正の充電器でもハネられずに充電できるようになりました。
 ここまで重度の症状になる前に、時々リフレッシュしてやると良いコンディションを維持してより長く良く使用できるでしょう。
eneloopは夢の電池では無い
   確かに自己放電が少なく、(初期の)維持電圧も高いので乾電池のように手軽に使用できますが、やはりニッケル水素充電池のデメリットはなくなったわけではなく、気をつけて使わないと使用中に過放電やメモリー効果(に似た症状)で無駄に劣化させて使えなくしてしまう危険性は捨て切れません。

 電池2の症状に関して、「継ぎ足し充電OK」のeneloopが本当に「気にしないで使えるのか」「そうでないのか」「どの程度の影響が出るのか」を実証できたわけで、eneloopとてニッケル水素充電池の一種類にすぎず、寿命では無いのに充電器が拒否するまで劣化することがある事が確認できました。(電池2)

 電池1が元から性能が悪い品だったのか、他の電池より少しだけ早く性能低下してそれが原因で直列使用時に過放電を繰り返して一気に劣化してしまったのかは現状では特定できませんが、後者の原因がかなり濃いと思います。
 セット2の電池3・4でもバラつきが大きくなっている事からも、このようにセットで使用中にだんだん電池同士のバランスが崩れてゆき、早く弱った電池にはより多く疲労が溜まるようになる事は理論上も十分に考えられますので、三洋が「1000回使える」と宣伝しているJIS規格での「電池を1本しか使わない状態(*1)」と家庭内使用では大きく条件が違う事を実際の電池で確認できました(*2)。
(*1) JIS試験では、約60%使用で継ぎ足し充電を繰り返し、50回に一度
終止電圧まで放電する「リフレッシュ」と同じことをしています。
エネループでもリフレッシュしながら性能測定しているのです。
(*2) ラジコン用のパック電池(直列使用)では、電池のわずかなコンディションの差で
このように最も弱いものが早く劣化して潰れてしまうのは常識とされています。
その為に「マッチド」と呼ばれるコンディションを揃えたパックが有用とされています。

 電池1本で動くMP3プレーヤー等ではあまり問題は無いかもしれませんが、電池を2本以上を直列で使用する多くの機器では、このように1本の電池が先に弱りはじめた事でその電池はもとより、他のまだ弱っていない電池までもメモリー効果(に似た症状)を引き起こしてしまって、結果的に「充電できない」「ちゃんと使えない」電池を生産してしまう危険性が潜んでいます。
 ニッケル水素充電池は「メモリー効果の心配が無い(少ない)ので継ぎ足し充電OK」と宣伝されていますが、eneloopを含めてニッケル水素充電池でも長期間に渡り使用するのであれば、メモリー効果などニッケル水素充電池特有の不具合に関してはじゅうぶんに注意して使用するに越した事はありません。

【以下、余談】

 そういえば、最近三洋からリフレッシュ機能搭載の充電器NC-MR58eneloopのセット商品(N-MR58TGS)が発売されましたね。
 N-MR58TGSの紹介ページ・広告では巧みに「リフレッシュ機能」については隠して(記述していない)いますが、リフレッシュ機能のある充電器とのセットを売り出したという事は、最近になってeneloopのメモリー効果(に似た症状)での苦情・不良品交換の申し出(「1000回使えないじゃないか!」とか?)が三洋に殺到しての対応なのかもしれません。(あくまで邪推ですが…)

● 後日談
 調子が悪くなったセットのうち残り一本も数日後にアウト。
 そしてもう一方のセットの2本もこの後数週間後にNC-M58で充電できなくなりました。


■ 三洋2700マイナーチェンジ後
* 記事を掲載 2007/8/22

 「NC-M58の満充電キープ実験」で判明した三洋2700のあまりに酷い自己放電ですが、その後時間が経って「三洋で交換してもらったら良い電池になった」「新しく買った物は普通に使えている」というお話もうかがい、これは過去の三洋の充電池でもあった「三洋新製品は最初の頃は酷く、後になると改良される」という魔の三洋伝説が今回も繰り返されているのでは無いかと思い、商品回転の早い大型量販店の店頭で売られているその店で最も新しいと思われる三洋2700を購入してきました。
 この三洋2700はボディに「07-01 UK」の刻印があり2007年1月に製造されたものである事がわかります。
 購入まで約6ヶ月間、流通や店頭で放置され自然に自己放電が進んでいる商品ですね。

 前に買った物は開封した時にはもう電圧が1Vを切っていてその時点で「もうダメだろう」と思いましたが、今回はちゃんと電圧があり、充電器に入れてもエラーを出さずに素直に充電ができました。
 これは期待できそうです。

※ 測定機材・条件はいつもの通りです。
※ 実験は2007年7〜8月。7月は室温25度±2度、8月は30度±1度の環境で行っています。
※ 実験は夏に行いましたので、JIS規格の室温20度とは異なります。高温の為JIS測定より悪い結果となっている場合がありますが、家庭で日常的な使用でこの季節での実測結果としてお考えください。
※ 前回のキープ・自己放電実験と季節をあわせましたので、前回グラフと比較は容易です。
● 自己放電テスト( 500mA 定電流放電 )
 購入直後の未充電での使用。(使えないのはわかっていますが…)
 満充電して直後(実際は6時間後)の使用。
 10日間放置、一ヶ月(31日)放置後の自己放電で減衰した様子を測定したグラフは以下の通りです。

 電池は2本、電池Aと電池Bを同時に測定しています。

▼グラフをクリックすると拡大表示
 さてどうでしょう?
 以前測定した比較的初期の三洋2700(2005-12製造)では酷い自己放電で充電直後しか使い物になりませんでしたが、今回測定したマイナーチェンジ後と思われる三洋2700(2007-01製造)ではほとんどそのような徴候は見られません。

● 購入直後(未充電)
 購入して、まず電圧を測りましたがしっかり1.2V以上あり自己放電により過放電まで電圧が下がって極物質が劣化しているような様子は見られませんでした。
 そこで放電してみてどれくらい電気が残っているかを測定しましたが、あっというまに放電終了。製造後約半年後ではエネルギーはほとんど蓄えられていませんでした。
 これは他のニッケル水素充電池でも同じことですので、特に故障や不良ではありません。

● 充電直後
 NC-M58の急速充電モード(倍速ではありません)で満充電し、とりはずし6時間放置した後の放電実験です。
 電圧もじゅうぶん高く、維持時間も約5時間(2500mA相当)と新品状態ではほぼ定格通りの性能を発揮しています。
 初期の三洋2700でも充電直後の能力はこれと同じでしたので、実際の性能はこの後の放置実験の結果によります。

● 10日後、自己放電テスト
 10日後のグラフでは、さすがに初期電圧は充電直後より下がっていますがまだ約1.3V強とじゅうぶん高いほうのレベルです。
 その後ほぼ1.25〜1.3V程度を長時間維持しているので安定した使用が可能で、最終的に2200mAh程度の容量まで使用できました。

● 一ヶ月後、自己放電テスト
 一ヶ月後のグラフでは更に維持電圧は下がりましたがまだ全然ニッケル水素充電池の定格電圧である1.2V以上で使えていて、最終的に約2000mAh程度まで使用できました。
 この程度の電圧低下・容量低下ならごく普通のニッケル水素充電池の自己放電レベルですので、初期製品のような酷い自己放電のようすは全く見られません。

◇    ◇    ◇

 この測定結果から、今回もまた魔の三洋伝説は繰り返されたようです。
 現在店頭で販売されているものが全てマイナーチェンジ後の改良品かどうかは見た目では判断できません。
 残念ながら製造年月日の刻印はパッケージに入れられている状態では裏側になっていて外から見えませんし、紙の台紙に印刷もありません。
 また何年の何月からの製品が改良品であるかの三洋電機からの正式なプレスリリースもありませんので、製造年月日を見てもそれだけでは判断できないでしょう。

 三洋2700を購入する時には、なるべく回転の早そうな量販店で今年以降製造の品と思われるものを購入するほうが良さそうです。

 日本橋・共立電子(シリコンハウス共立)の2Fでは三洋2700も1本ずつバラ売りされていて、横に電圧計が置いてありますので自分でちゃんと電圧のある電池を選んで購入することができます。


■ 投売りされている15分充電池
* 記事を掲載 2007/8/22

 三洋15分急速充電HR-3RSBのデータないでしょうか?
 これは2本200〜300円ぐらいで出てるのでセリアの充電池と比べて自己放電などが良ければ選択肢に上がってくるのですが三洋2700の悲惨さを知っているので今ひとつ踏み切れないでいます。
 と「電池・バッテリー・充電器」に投稿があり、確か某店で300円くらいで売っていたのを覚えていたので日曜に行ってみて、300円でまだ沢山売れ残って売られていたので1パック買ってみました。
※ 元は15分充電池自体には興味が無かった(危険な香りがしていた…)ので手を出していなかったわけです。

 まずはじめに、開封時二本とも開放電圧が0.8Vを下回っています
 製造時期の刻印を見ると04-10で2年と8ヶ月間売れずに放置されていた品です。
 この状況から、「放置されている間に自己放電して、1.0Vを下回り、電極が崩壊を始めている」事が予想できます。

 ニュースリリースを見ると、15分充電池の発売は2004年11月から。
 ということはこの04-10刻印の300円投売り15分充電池は、初期ロットのまま全く売れずに残っていた超不良在庫!?

 開放電圧0.8V、数Ωの負荷で電流を流すと数mV程度まで電圧が下がりますので、ほとんど放電しきって死んでいます。

 15分急速充電器は持っていませんので、NC-M58(改)で充電をはじめてみましたが、片方は1分もしないうちに「ダメ電池と認定されて、通常の1/3の電流値での低速充電に切り替わりました。」(※この切り替わりは改造機でないとわかりません)
 この症状は、自己放電で死んでいた三洋2700の購入後初回の充電と全く同じ状況です。

 更に充電末期では、NC-M58の充電中ランプが消えたり再開したりとかなり怪しい挙動を示します。
 高温検知での一時停止では無く、何かトラブルを検出して充電をやめて、少し(数秒)後にまた再開してみて様子を見ている感じです。そしてまた止まります。そしてまた始まります。
 再開した時には片方の電池だけ充電してみたり、両方を充電してみたり。摩訶不思議です。

 これが
専用の“15分急速充電充電器”以外では状況により正しく充電されない場合があります。
という電池パッケージの裏の注意書きの通りの動作なのでしょうか?
三洋のニュースリリースでは
※5 :I-C3対応ニッケル水素電池を、従来の市販用ニッケル水素電池対応充電器では満充電検出にエラーがおこる為、充電しないで下さい。
というふうに「普通のニッケル水素用充電器では充電するな」とも書いています。

 「状況により」なのか「絶対だめ」なのか、どちらが正しいんでしょう?
 いずれにせよ、NC-M58(普通のニッケル水素充電池用充電器)では「満充電検出にエラーがおこる為」正しく充電できないようです。
 「状況により」とはいえメーカーがダメだと言っているのですから、ダメなものはダメなようです。

 これについては実験してみましたので、結果は後のほうに掲載します。

 一回目の充電で挙動不審が続いていいかげん危険と判断して充電を中止、放電試験をしたら二本とも約1000mAh未満の充電容量でした。
 充電動作が15分充電池に対応していない為に満充電できなかったのか、過放電で電極が痛んでいて既に容量1000mAh程度まで劣化してしまっているのか?
 原因がどちらなのかは不明ですが、二回目以降の充電でもう少し復活する事を祈ります。(原因は完全に充電されていない間に取り外した事でした)

 さて、NC-M58(改)で二回目の充電をしてみましたが、ほとんど同じ症状です。
 しかし今度は自動的に充電が終了するまで放置してみることにしました。
 謎の充電停止と再開(エラー充電?)を延々延々延々延々延々と繰り返しています。
 そして、完全に忘れた頃に充電が停止しました。

 充電一回目は充電途中で電池を外したので少ないとして、充電2回目、そして3回目、4回目と、徐々に容量が復活してゆくようです。

 電池Aは次のグラフのように、2〜5回目までは1500mAh未満でほぼ同じで、電池Aより早く充電が終りましたので(満充電検知が働いた)、これがこの電池のキャパシティなのかな?と思っていたのですが、7回目で急に伸びて以後は約2000mAh程度の容量まで充電できるようになりました。
 しかし2000mAh程度まで充電できるようになったと同時に、充電器(NC-M58)の満充電検知が働かなくなりました。

 電池Bは次のグラフのように、充電2回目からかなり復活し、3〜9回目はほぼ同じ容量ですのでこの電池の通常の能力まで3回目で回復したようです。
 電池Bは最初から充電器の満充電検知が働かず、ほぼ常に異常状態になります。

 電池A電池Bのどちらも約2000mAhの容量があるようです。
 Min.1600mAh/Typ.1700mAhと表記されていますが、実容量は表記より多いみたいですね。
 これは15分超急速充電器で「約15分で満充電※1可能」に対して「※1 :定格容量(min.容量)に対して80%以上の充電ができること。」と書かれているように、15分では電池の容量の100%を充電しているのではなく、充電末期の発熱などが起きる前の状態まで許される最大電流で一気に充電し、安全域で大電流充電を止めた際には約80%までしか充電できていない事を示しています。
 容量1700mAhの電池で80%なら1360mAhですが、2000mAh超えの電池で80%なら約1600mAh超えが15分充電の場合に充電される電気量になりますので、表記上は80%しか充電されていない事にはなっていますが、Min.1600mAhと書かれている電池のMin.容量程度までは充電されている事になり、実際に使用する時は「この電池は満タンですよ」と言ってもいいくらいまで充電されているという秘密のカラクリがあるようです。

 しかしこの実験は通常の急速充電器で充電した結果ですので、15分充電対応の充電器で大電流充電した際には容量などが違って来る可能性がありますので、あくまで「NC-M58等での充電では」という事はご了承ください。
※ 15分充電器は持っていませんので…

● 充電器の挙動
 このHR-3RSBを充電する際「従来の市販用ニッケル水素電池対応充電器では満充電検出にエラーがおこる為、充電しないで下さい。」と注意されています。
   エラーが起こるとどのようになるのか?
   従来の充電器では充電できないの?
 について調べてみました。

NC-M58の場合】
 この電池を充電すると、満充電が近づくと時分割でパルス充電しているサイクルパターンに変化が起きます。
 「おかしな状態である」事を検知して、充電サイクル数を減らして充電電流を少なくする動作を始め、そのうちに充電が停止します。充電中表示の赤色LEDも消灯して充電が完了した事になります。
 しかし少しするとまた充電が始まります。
 普通の充電池ではこんな挙動はしません。
 しばらく普通に充電したり、電流を減らしてみたり、そして止まったり、また再開したり・・・を何度も何度も繰り返します。
 電池A電池Bの2本を挿して同時に充電していますが、片方は再充電されなくなったらその電池は充電が終了したと判断されるようで全ての充電が終るまでは再充電はその電池に対しては再開されないようです。
 電池Aはコンディションが良い?時には、普通に約2000mAh程度充電したタイミングで満充電検知が正しく働いて充電が停止します。
 電池Bはほぼ必ず充電エラーを起こして延々と再充電を繰り返して、NC-M58が定めている回数または時間まで再充電した後に強制停止しているようです。
 その際の充電容量(充電の為に流した電流の総計)は3000mAhを超えていますので、実際には再充電を繰り返す期間の電流は充電して溜められずにロスしているだけだと思われます。

 満充電検知での自動ストップができずに過充電しながら危険停止するまで充電しますが、満充電にはなっているようです。

BQ-390の場合】
 この電池を充電すると、コンディションが良い?時には約2000mAh程度充電した時点で満充電検知が働いて自動停止します。但し電池Bはほぼダメです。
 エラーを検知して途中で停止するような事は無く、満充電検知できなかった場合はタイマー制限時間まで充電して止まります。
 タイマー停止までの間は約3000mAh以上の電流は流している事にはなりますが、電池には最大約2000mAhまでしか充電されていませんので、余分な電流はロスしています。
(少しサイクルを半減させて電流を少なくしている動作もしていたとは思いますが、メモを紛失した為に「気のせい」程度にしておきます。)

 満充電検知での自動ストップができずに過充電しながら危険停止するまで充電しますが、満充電にはなっているようです。

QEC-F20の場合】
 この電池を充電するとほぼ間違いなく満充電近くになると充電停止/再開を繰り返すようなおかしな動作をします。
 サイクル変更で電流を少なくするという動作は見られず、突然に「まるでそのスロットには電池が入っていない」ように無視されるようになります。
 それまで充電していたのですから、「充電が終った表示(ランプ点灯しっぱなし)」「エラー表示(高速点滅)」のどちらかになるのが普通ですが、充電器から見て電池の存在が検知できなくなった(まるで電池を取り外した)ように、全くそのスロットには関知しなくなります。
 そしてしばらくすると、また電池の存在に気付いたように突然にそのスロットの充電を開始します。

 このような充電と休止を繰り返した後、最終的にはエラーを検出してそのスロットはLEDを高速点滅させて充電停止します。
 今目の前で電池Bがそうなっています(笑)が、正常に充電できてLEDが点灯しっぱなしになっていた電池AのLEDが消えています。この電池もQEC-F20から見たら消滅してしまっているのでしょうか?

 充電時間だけ見ると、どちらの電池も十分に満充電のタイミングは過ぎてたっぷり過充電している時間ですので、使用する時には満容量使用できるとは思います。


 通常の充電器ではどの充電器でもうまく満充電を検知できないようですので(メーカーの注意書き通りです)、この電池を充電するとかなりの確率で過充電してしまうことになるようです。
 満充電容量までは充電できて使用できますが、過充電での電池へのダメージについては今回のわずか数回でのテストでは計れませんので、長期に渡って使用するのであればちゃんと対応した充電器を使用すべきですね。

● 自己放電テスト( 500mA 定電流放電 )
 満充電して直後(実際は6時間後)の使用。
 10日間放置、一ヶ月(31日)放置後の自己放電で減衰した様子を測定したグラフは以下の通りです。

 電池は2本、電池A電池Bを同時に測定しています。

▼グラフをクリックすると拡大表示
※ 測定機材・条件はいつもの通りです。
※ 実験は2007年7〜8月。7月は室温25度±2度、8月は30度±1度の環境で行っています。
※ 実験は夏に行いましたので、JIS規格の室温20度とは異なります。高温の為JIS測定より悪い結果となっている場合がありますが、家庭で日常的な使用でこの季節での実測結果としてお考えください。

 このグラフを見る限り、自己放電特性に関してはごく普通のニッケル水素充電池のようです。
 15分急速充電対応の特殊電池なので特に他の電池と違うという事はなさそうですね。

◇    ◇    ◇

 今回使用した電池A・Bは容量的には購入直後の弱った状態からは復活したように見えますが、一度も過放電などさせずに本来のコンディションが保たれた状態の新品電池ではないので、これが本来の性能かどうかは保証はありません。
 挙動を見ている限りは正常な新品と変わり無いと思いますが、あくまで購入時にはかなり放電していた電池でのテスト結果だとご了承ください。

 今回テストした品は数回の充放電で復活しましたが、300円で売られているHR-3RSBの在庫処分品については、死亡電池の可能性が高いという事は考慮されたほうが良いと思います。
 もし購入されるなら、かなりの覚悟の上でどうぞ。


■ 150回使ったeneloop
* 記事を掲載 2007/3/23

 4本のeneloopを約150回使いましたので、ここで一度どれくらい劣化しているかのテストをしてみましょう。

 このeneloop2006-01製造、購入は2006年3月です。
 購入から約1年、毎日(正確には2日・48時間サイクル)ほぼずっと使い続けました。

 状態はどうなっているでしょう?

 このeneloopは広帯域受信機VR-120(VERTEX STANDARD製)で毎日2本ずつ、2組を交互に使用したものです。
 VR-120の消費電流は待機時95mA、信号受信時100〜120mA(本体スピーカー使用)、バッテリーセーブ時40mA程度です。
 メモリースキャンモードで常時VFOを動作させていますので、約95mAが流れっぱなしです。
 eneloop2本で約20時間使用できます。
 電源はオートカットで、電圧2.0Vを下回ると自動的に電源が切れます。

 一日一回、朝2本1組で入れ、オートカットまでONにしっぱなし。終止電圧まできっちり使用した電池はNC-M58(改)で充電(急速モード・倍速では無い)。
 充電中は別のセットの2本(予備)を使用し、充電あがりの電池は満充電キープされて翌日の使用を待ちます。たまに充電器を別の用途で使用する日は外しますが。
 これを約1年(時々休んだ日もあり)繰り返し、各電池は約150回以上使用しています。(160〜170回)

 JIS-C8708(2004)の試験条件の約60%使用での継ぎ足し充電の繰り返しより放電深度が深く、ほぼ100%まで放電していますのでサイクル寿命はeneloopの「JIS試験での1000回以上」よりは短くなっているはずです。
 充電電流はNC-M58のノーマル急速充電ですのでeneloopに対しては約0.27CとJIS試験の0.25Cに近い電流値です。但し満充電をピークカットで検知して充電を止めていますので、継ぎ足し充電で3時間10分強制的に充電するJISの試験方法とはやはり多少異なります。過充電させていないぶん充電ではこちらのほうが電池に優しいはずです。
 寿命を縮める要素と、延ばす要素の両方が作用していると思いますが、どちらが勝っているのかはわかりません。

 JIS-C8708(2004)の試験条件とは違う使用条件ですが、eneloopを2日で一回使用の48時間周期で、毎回終止電圧まで使用した場合の150回目の結果として次の放電グラフを見てください。

※ 測定には自作放電器Type-G(定電流モード)、データロガー(K8047)、を使用しています。
※ 実験は2007年3月。室温20度±2度の環境で行っています。
※ 5秒または10秒毎に記録したデータを1分毎に平均化した後にグラフを描いています。
※ 測定精度は3V/8bitです。グラフの縦軸は1〜1.5Vレンジですので多少カクカクして見えます。
※ 充電にはNC-M58を使用しています。
● 500mA 定電流放電
 テスト用の旧eneloopでデータ取りなどで約十数回使用のものと比較します。
 それぞれ満充電後、充電器から外して6時間後に放電を開始しました。
▼グラフをクリックすると拡大表示
 さてどうでしょう?
 ほんのわずか、グラフにしてみて初めてわかるくらいの電圧低下は認められますが、維持時間(容量)や全体の特性は全く変化無しと言ってもいいでしょう。
 電池ごとのバラつきも、ほぼ新品購入時に見られる幅の中に収まっています。
 150回使用で新品とほとんど変わらない放電特性というのはなかなかスゴイ事です。

 一回も過放電させず、ショートや過大電流でも使用せず、最初の数回はテスト測定の為松下BQ-390で充電しましたがそれ以降は純正のNC-M58(改)でノーマル急速充電をしていますので、ほぼ三洋電機の推奨(想定)する状態で使用し続けていることになります。
 「きっちり管理された状態での使用」という感じで、充電せずに放置したり機器のスイッチを入れっぱなしで過放電したりという感じの一般的な使用状態とは違うといえば違いますが、eneloopの基本的な性能を試すとこんな感じ、というテスト結果です。

 毎日使用していますのでeneloopの強みである自己放電の少なさや継ぎ足し充電OKの利点は全く利用していない事になりますが、今までの三洋の良く無い充電池(2100/2700)からすると驚異的で、本当にJIS規格(容量減60%まで)で1000回は使えそうな勢いです。

 しかし油断は禁物。ニッケル水素電池の劣化はある日突然目に見えるくらいになって現われるパターンが多いです。
 元気なうちはいいですが、一度老化が始まるとあっというまに歳をとるような感じで急にだめになってしまうこともあります。(今までに見たのはたいがいそう)
 経過を注意深く見守りながら使用を続けてみたいと思います。

 このまま使用を続けて300回、600回・・・と使えるといいな。


# 三洋2700も放置・電圧低下させずに毎日充電して使っていればあんなことにはならなかったのかも?



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バルクeneloop
デジカメに入れっぱなしで1年たちましたが
まだ撮影できます。
じじい 様
お返事  ながもちですね。
お返事 2010/5/7
 
 ごぶさたです。
 寿命がきた?電池のテスト、楽しく読ませていただきました。

 ちょっと思ったのは、QEC-F20って充電器、動作はよくわかりませんが、大電流で、10秒続けて充電(休止は何秒かわかりませんが)とのこと。

 充電後の、休憩時間とかもあると思うのですが、大電流で充電した、ということは、その充電した部分(例えば、放電後の500mAhから100mAhのあたりで)が、不活性になるための条件が違う、というのが、QECーF20が、高い電圧をキープできる、という理由に、なっちゃったりしないのでしょうか。
 つまり、高い電圧をキープできるところを充電してから、同じ時間休ませれば、結局、キープできる電圧は、どの充電器も変わらない、という可能性です。大電流で充電する充電器は、単に、満充電後の性能はいいが、同じ時間休憩させたら、結局一緒では?という可能性。
たなか(gakitama.com) 様
お返事  お久しぶりです。
 たいへん申し訳ございません。充電後の電圧に関しては、本文中でも書いています通り今回はテーマ外とさせていただきます。(テーマ外の話題で時間を取られたくは無いので)

 各充電器の充電方法・タイミングは調べてデータは持っていますし、それぞれで電池に対してどのような影響が出るのかもほぼ把握していますが、本文中に書いている通りどこかで発表する為に厳密にデータ取りをして全てグラフ化してあるなどの公開用では無いため、それらについて論じるならまた一から全部データを取り直して数値やグラフをご用意した上でそれらを引き合いに出して検証しなければなりません。
 今はとてもそんな時間は取れませんので、よっぽど暇が出来た時にそういう充電比較実験を出来た時にまたそういうお話はしましょう。
お返事 2009/11/18
投稿
11/21
 そうですね。ちゃんとしたデータを発表するのは、大変かも。無理言ってすみませんです。

 おそらく、チェックが厳しい充電器とか、チェックが厳しくても、その後で、最終手段で、トリクルに近い電流で、2000mAh充電するような充電器もあったりするんですよね。考えるだけで楽しそうです(笑)。
 自分では解析できるような腕もないので、ま、よっぽど暇になったら、ということで、各種充電器の戦略解析とか、期待しちゃうなあ。って、これもゴメンなさいです。
たなか 様
 
 ONKYOのワイヤレスサラウンドヘッドホンに付属の充電池がeneloopでした。

 ヘッドホン側の「専用充電池」がeneloopそのもの。
 バルク品ではなく、白い外装の市販品と同じ物が付属していましたけどね。
 当然、eneloop用の充電器(NC-M58、NC-MP58)で充電可能。
Jupiter 様
お返事  そのように懐中電灯など、eneloopを付属品(最初からセットされている充電池)として出荷する場合は普通の白いeneloopです。

 ユーザーが電池蓋を開けて中の電池を取り出せる場合は、三洋の戦略としては白いeneloopでないと意味が無いですからね。
お返事 2009/9/7
 
 バルクeneloop?と、AA2750を比較してた所、バルクeneの方が優秀な条件に遭遇しました。

 コンデジ、DMC-TZ7のバッテリー端子に、直列3個を並列に繋ぎ内蔵バッテリー and 外部電池3個で使用し、放電後に、外部電池のみ、バルクene or AA2750のいずれかに交換して使ってましたが

AA2750は、連続撮影1時間52分で終了
バルクeneは、連続撮影2時間24分で終了 しました。

 両方とも、キムラタンで充電後、1日以内の使用ですが無負荷時の電圧は、バルクeneの方が高かったです。

 ちなみに使用後の無負荷電圧は、両方とも1.27前後でした
bureno 様
お返事  使う物によって色々ありますね。
お返事 2009/8/28
 
 こちらの記事でバルクeneloopを知り、日付的にまだ売ってるかな?と思いつつ、アキバのガード下のzippo屋に仕事帰りに立ち寄ってきました。
 記事と同価格の4本630円(バラは1本200円)で、2009.8.18現在、まだ大量に山積されており、4本買ってきました。

 ROLANDのR-09という小型録音機に使っていますが、今のところ正規品と変わりなく使えています。
masa 様
お返事  秋葉原でまだ売ってるのですね。

 間もなく2ヶ月経ちますので、真夏の2ヶ月間放置後の自己放電テストをしてどれくらい残っているのかを調べてみたいと思います。

 1ヶ月目の自己放電テストをしなかったのは、多忙で気が付いたらもう40日ほど経っていたので(^^;
お返事 2009/8/19
 
 コチラの記事を読み、後発の単一/単二のリフレッシュ方法や、ユニバーサル充電器の2700への対応が気になり、SANYOへメールで問い合わせてみました。

 で、レスは・・・
−−−−−−−−−−
> 2700単3のシリーズの充電は可能か?
2700シリーズの充電は
それに合わせた充電制御になっておりませんので
お勧めしておりません。

> NC-MR58の様なリフレッシュ機能はあるのか?
あいにくリフレッシュ機能は付いておりませんが
eneloopはメモリー効果は少ないため
特に気にされずともよろしいかと存じます。
−−−−−−−−−−

 前者は判りますが、後者に至っては、ドコから湧いて出るのか、随分自信ありげな様子・・・

 まぁ単一・単二モノ、よもや2700の初期の頃のようなコトはナイと想いたいですが、ホンキ不安です。

 また、ユニバーサル機、べらぼうに高価と云うコトはナイですが、リフレッシュ機能を付けなかったのは理解できませんし、のちに買い足すのもイヤなので、いずれも様子見で 当面 手を出さないコトにしました。

 チャージャも単三とは全く別で、大容量で って、時間的にも金銭的にも、中々検証し辛そうですね、コノ商品・・・
LazwardFox 様
お返事  ここはeneloop単一や単二、eneloopユニバーサル充電器の記事では無いのでどこか他のページ様への物の誤爆かと思いますが、一応掲載しておきますね。

 その「後者」については、どこから湧いているかというより、eneloop発売当初からの宣伝文句(三洋の色々な所に書いています)なので、三洋のお客様窓口としては至極あたりまえの回答だと思います。
 実際にeneloop単一・単二にメモリー効果による機器への支障があるかどうかは、私は一本も持っていないので何とも言えません。
お返事 2009/7/5
 
>エネループのバルク品
 そもそも、組み込み電池としてエネループを内蔵させる事業者は存在するのかが謎ではあるが、もしそうだとすると組み込まれた後に何らかの理由で電池だけ抜かれて、新品ながら「ジャンク扱い」で処分されたのか?

 よくアルカリ電池などで、オークションなどで大量購入すると「組込み用」とする電池があるが、あんな感じで新品で廃棄されているのか?

 重量が軽いのは外装チューブが凝らなくても内蔵してしまえば同じなので薄くても問題ないだろうし、PTCも無用の長物だ、
 バルク仕様に変更している可能性がある、
 しかし、記号だけで原産国・メーカーが不明というのも気にかかったり謎が多い。

 組み込みって、どんな用途に使えるかよく分からないです
 レンズ付フィルム、撮影後使用者が電池だけ抜いて現像に依頼しそう。
和郎 様
お返事  単三eneloopにはPTCは内蔵されていませんよ。(単一・単二だけ)

 組み込み用途では三洋の製品では「充電式シェーバー」が真っ先に思い浮かびます。
 先週また1つ買いましたが、残念ながら中身はニカド電池でした。

 こういう単三型ニカド電池を内蔵していた充電式機器向けに供給していた充電池をeneloopタイプに更新してゆく意図があるのだとは思いますが、携帯電話充電器をはじめ小型機器はたいていリチウムイオン充電池に移行していますから、ニッケル水素充電池を使用する充電式機器というとこれから先用途はかなり限られてくるとは思いますね。

 三洋「eneloop製品」のラインナップでは
● eneloop solar light / USB出力付きソーラーライト
● eneloop anka / 充電式ポータブルウォーマー
が「専用ニッケル水素充電池」内蔵となっていますので、これらの機器ではこの緑のeneloopが使用されているのかもしれまのせんね。
お返事 2009/6/26
投稿  >残念ながら中身はニカド電池でした。
 あのT字カミソリみたいなデザインの奴ですかね?
 サイズは単三であるが、プラス極にピンのような金属が溶接されていたりするのが特徴だったり。
 ブラウンもニカドなのですが、三洋もニカドだったとは?

 eneloop solar lightか anka が濃厚かな?
 Wiiリモコン専用無接点充電セットもニッ水だったりするのでそういう用途に内蔵させているのかも…
 マニュアルダウンロードしたが、
 あんかはセルがいくつか直列となったものがさらに並列にしてあるようだが、ソーラーライトは棒状の電池が一本だけなので、内部で直列にしてある組電池(電池パック)らしい。
和郎 様
お返事  T字型をした物がヨドバシカメラで1980円で投売りされていましたが、私が買ったのは長方形の箱型(タバコの箱くらいのサイズ)の物で1時間充電タイプです。
 T字型のは8時間充電だったりACアダプター方式であったりしたので買いませんでしたが、そちらもパッケージには「ニカド電池」表記でしたね。

 「三洋eneloopシェーバー」なんて言う白い充電式シェーバーが出たら買うかもしれないです(笑)
 出張族のサラリーマンにウケるよう、やっぱり充電端子はUSBかな?
 「PC等のUSBから充電可能。またUSB出力で携帯電話等の充電にも使えるシェーバー!」だったりして。
お返事 2009/6/30
投稿
7/5
>eneloop solar lightか anka が濃厚かな?

アンカの方は、3.6V-9600mAhで9セル(3×3)を使用しているとのこと。
となると、セル容量は3200mAhとなりますね。
http://battery.sanyo.com/product/twicell/twicell-2.html
によると、HR-4/3FAUPCを使っている可能性が高そうです。

ソーラーライトは、2.4V-3200mAhということで、常識的に考えると単セルは……
と、アンカと同じセルの可能性大ですな。

注:使用セルは、公称容量と使用セル数から見たあくまでも推測の範囲です。

電池の型番の命名規則から類推すると、自己放電抑制型(エネループ系統)では無いと思われます。
今のところ、乾電池互換サイズ以外ではエネループ系統は出してないようですし…

OEM元を分かり難くするために(?)、内蔵や付属電池のラベルを簡素にすると言うような技法があったりするので、バルクエネループ?もそれの流れなんですかね……
瑠璃 様
 
>>結果「中身はeneloopでした!買って損は無いと思いますよ!」となったとしても、その頃にはどこにも売って無かったりして・・・

 これが一番の悩みの種です(^_^;)

 私もこれを見つけて早速購入しました、初期性能は悪くないので懐中電灯のランタイムチェックに使おうかな?と考えましたが、

 今まで使っていたボルケーノでは電池を酷使する事が多く短期間で買い換える事が多かったことを考えるとと、この緑の電池が後々購入できなくなってしまうと、そのときは初期性能が似た特性の高価なエネループを買わざるを得ません。

 すると一時的に安くても結局後々高価な買い物になっちゃうし・・・

 だったら電池を酷使して短期間で買い換えるのはこのままボルケーノで、この緑の電池は普通に家庭用に使った方がいいのかな?と思ったり。

 ちなみに私のところでサイバーギガ01で計測した放電量もこちらの結果とほぼ同じで、買ったばかりで1600mAh+、2〜3回の充放電後で2000mAh弱でした
takebeat 様
お返事  後は自己放電特性だけeneloopと同じような物と判明すれば正体がはっきりするのですが、通常の市販品と違って継続して入荷するのか、その他の地方などでも入手可能になるのかなど不明点(というかかなりの悪条件)が多くてあまりこれをリファレンス用に使ったり、何かのテスト用に使うのは正直お勧めできませんね。

 「OEM用品」だとしたら、OEM先の要求で特性を変えた物を出荷する可能性もあり、次にこの販売店がどこか(謎のルート)から入手した同じ緑色の電池が今回売られていた物と同じ品という保証すら無いわけで、容量が減らされた物だったりしたら全然比較用としては使えません。

 「気の迷い」でもあくまで「ネタ電池」程度にしか考えていません。
お返事 2009/6/25
投稿  そうそう、
 OEM先毎に仕様変更もありそうで買うたびに微妙に仕様が違っていたりという心配もありました。

 やはりよけいなことは考えず日用品で使うのが良さそうですね。
takebeat 様
お返事  特にライトの照射時間とか、新製品が出るたびに使わなければならない用途だと、いつでも手に入る・性能の安定した電池を選ばないと、途中で「測定条件が変りました」じゃ比較しにくいですからね。
お返事 2009/6/26
 
>バルクeneloop???

あ、あれだ〜♪(笑)

今のところは、エネループと同等と見て取れますね。
自己放電具合でどうなるかってところかと。

…そういやそうと、一体何のための内蔵向けなんでしょうかねぇ?
考えられそうなのは、災害向けとしても使われてる、ラジオつき懐中電灯の類でしょうか…
手回しなりソーラー発電がついてると、中身はニッケル水素が多いんですよね。自分の経験上。
そうなると、エネループ系(自己放電抑制型)が有利になるのでねぇ…

一度ELPAあたりのでも買ってみますかね。
三洋とは仲が良いようなので、可能性は十分にあるかと。


本家と比べて微妙に軽いのは、外装チューブの素材の違いが大きいんじゃないかと推測します。
内蔵向けだと、着脱のことも考えなくていいので、多少チューブの耐久性を落としても問題はない気はしますしね。
 ※抗菌云々は関係ないかも。
瑠璃 様
お返事  何に使われるのかはまったくの謎です。

 果たして本当にeneloop内蔵機器というものが存在するのか?
 こういう形のサンプル品は電池業界ではあたりまえに存在するので、そういう業界の中だけで流通しているはずの物が外部に漏れ出している?という状況が気になります。

 メーカーによってはこういうバルク状態の物でも直販や問屋経由で買える物もあり、ネット通販やバッテリーの専門店で売られていますが、三洋がそういう形態でエンドユーザー向けに発売しているとは思えませんしね。
お返事 2009/6/25
 
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0808news-j/0808-1.html
やっと公式に出てきましたね。

容量の面では他に水を空けられる結果となりましたが、
●より安全性を高める為に保護機能を搭載
●チューブ部分に抗菌機能を採用
など、かなりすてきな仕様になってますね。

充電器の方も、かなり面白いですね。
『チャージステーション』と呼んでも良さそうな気がします。
充電時間も、単1で約8.5時間なので、時間的にもちょうど良い頃合いにおさめてきたように思えます。

派生系として、
●単1,2用4スロットの弟分(ハーフサイズ)
●単1,2用8スロットの親戚(同一サイズ)
あたりもあっても良いような気がしますね。
単1,2用8スロットなら、部品や回路をかなり使い回せそうな気がするので、実現自体はしやすそうな……
 ※注文生産になるとは思いますが


問題(不安)は、価格設定ですかね。
その魅力が霞むような高額な設定にならないことを祈ります。
瑠璃 様
お返事  PTC内蔵という事はオモチャ用電池「三洋トイセル」と同じような構造ですね。

 大容量化した電池とはいえ三洋の位置付けでは大電流用途での使用可能な電池では無く、単に「容量(使用時間)の増えた単三エネループ」という感じですね。
 何A設定のPTCが入っているかは買って調べてみないとわかりませんが、ニッケル水素充電池の内部抵抗の低さを阻害する抵抗素子が入っている事によって思わぬ弊害が出る可能性も考えられます。

 小〜中電流のCDラジカセ・懐中電灯・灯油ポンプ等での使用を前提に設計されているのでしょうね。

 充電器は5000円程度だそうですので単一〜単四まで充電でき、単三・四なら同時に8本も充電できるなら買う人も多いのではないでしょうか。
お返事 2008/8/9
 
 セリアの100円ニッ水電池VOLCANO、充放電実験を繰り返したあとほったらかしにしていましたが、解体して中の様子を見てみました。
 しっかりした構造です。
 しかし、解体後…えらいことに!
 十分放電していたのですがね。ビックリしました。
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/1246/
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  居酒屋ガレージさん恒例(?)の「電池解体ショー」最新版ですね(^^;

 今度は発火炎上しましたか!?
 十分に放電させた後とはいえ、それだけの熱エネルギーを放出するだけの化学的エネルギーがまだ電池の中には残っているというのは驚きです。

 私はLi-ion充電池の実験の際には万が一の発火に備えて陶器のお皿や"壺"を用意していますが、ニッケル水素充電池でも分解や定格を超えた使い方のテストの時には耐火機材の中でやったほうが良さそうですね。
 机には他にも100円ショップのスプレー(霧状に吹ける奴)ボトルに水を入れた物を置いています。
 写真撮影の時には同じように紙や布を敷いていますから、発火したらやはり下の紙に燃え移るでしょう。

 VOLCANOが本当にボルケーノしちゃうなんて、名前の通り凄い奴です!(^^;
お返事 2008/7/3
 
 ネクセルで、単1と単2のエナジーオンが登場しましたね。
    単1:公称9000mAh・4179円/2本
    単2:公称4500mAh・2100円/2本
と、この2種に関しての価格容量比はほぼありません。(データシートは未確認)
 単3との比較ではさすがに劣りますが、その辺は仕方ないですな。

 自己放電に関しては、ネクセルのは『通常よりもマシ』程度っぽいので微妙かもしれませんが、単1と単2は、価格面で通常タイプとほぼ変わらない価格なので、割り切れば十分許容範囲かと。(笑)
 006P型も含め、『充乾電池』デザインではない『海外パターン』なので、のどから手が出ませんか?管理人さん?(笑)

 結局、レクセルさんよりも早く市場に出てきましたね。(^▽^;)


http://einst.hp.infoseek.co.jp/Battery/006P.html
 006Pの分解(カラ割り)写真を見つけました。
瑠璃 様
お返事  値段的には今売られている単一・単二型のニッケル水素充電池とあまり変わりませんね。
 電池のデザインも、パッケージそのものも英語版のままで売られているのですね。よほどのマニアでない限り英語パッケージでは日本人には「?」と受け取られかねないのではないでしょうか。
 電池のデザインはeneloopのパチモンみたいでそれだけ見れば間違って買う人も多そうですが・・・
 eneloopの単一や単二を欲しがっている需要もありますから、そのまま量販店の店頭で吊るしておけば話題にもなりそうですね。

 既に単三などでそれほど性能的にも魅力的な電池では無いことがわかっていますし、単一や単二で出されてもこのデザインでは私は買いませんよ(笑)
 単三ならeneloopと並べて「ほーら、こんなに似ている」と飾っておくでしょうけど…

 結局、energy-ONの単一や単二が量販店や電気店でも販売されるのか、それとも今まで通りネクセル通販や一部のネット通販店でしか買えない電池なのかによって世間での知名度や売れ方が違うでしょうね。
お返事 2008/4/25
 
 ニッケル水素電池、中がどうなっているのか解体してみました(笑)
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/1107/

 マンガン電池やアルカリ電池は、昔に解体して構造は知っていたのですが、ニッ水電池の中を見るのは初めての体験だったのです。
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  凄く昔にニカド電池は分解したことがあります。カドミウムなんかが入ってるので厳重に手袋をしてバラしましたが、もっときっちり巻いてあったような・・・

 分解中に発熱ですか・・・リチウム系みたいに発火でなくてよかったですね(^^;

 マンガン乾電池は小学生の頃にバラした覚えがありますね。手も顔も真っ黒になりました(笑)
お返事 2008/4/4
投稿  今度は「ニカド電池」を解体してみました。
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/1139/

 ニッ水とよく似た構造ですが、電極素材が金属らしさを保っています。
 前回も今回も電解液らしきものが出てきませんでしたね。
 ヌメヌメしたものが現れるのかと期待していたのですけれど。
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  あらあら、ほぼ完全に乾いていますね。
 私が昔分解したニカド電池だと「しっとり感」のある状態でしたよ。

 やはり電池の劣化原因の1つである「電解液の枯渇」というのは文字の通り電解液が乾いて枯れてしまうのでしょうね。
お返事 2008/4/15
 
 いつもお世話になっております。gmシンセンです。
 初回評価有難う御座います。我々も評価・実験を毎日繰り返しております、大変な作業をされております事、理解出来ます。本当に有難う御座います。

 御指摘の自己放電特性は半年で90%、一年で約85%近辺のデーターが取れております。この自己放電特性が従来のニッケル水素電池との違いです。
 サイクル試験等準備万端整いようやく販売にこぎつけました。皆様からのご意見を頂き完璧な商材として4月末出荷の運びとなりました。店頭に5月中旬には並ぶと思います。

 今後とも宜しく評価の程、お願い致します。4月香港の展示会ELECTRONICSショーが終わりましたら日本に帰国致します此方から連絡させて頂きます。
gmシンセン 様
お返事  gmシンセン様、サンプル本当にありがとうございます。
 春節前に受け取っていたのに新型実験装置の製作の遅れなどからテストが延び延びになってしまい申し訳ございません。

 「半年で90%、一年で約85%近辺」という事は三洋エネループ等とほぼ同等の保持ができるという事ですね。
 こちらで行う一ヶ月・三ヶ月の自己放電テストが楽しみです。

 まもなく単三電池の一ヶ月放置が終了しますので、他に昨年末〜今年のはじめに購入した各社単三電池と共に結果を掲載できると思います。

 単三・単四型は既に各社から発売されていて日本国内でも特に珍しい物ではなくなっていますが、やはり自己放電の少ない新タイプの充電池で単一・単二型というのは他には売られていないので特に注目を浴びると思います。
お返事 2008/3/13
 
 単1、単2の、ニッケル水素充電池、って、微妙な感じですよね。
 値段が,いくらなのかが重要なんですが,懐中電灯で使うとして、もし,1本500円とかするようでは,ちょっとした不注意で、過放電してしまったときに,私は落ち込んでしまいます。
 それなら、単3で、アダプタ付けて使うほうが、被害が少ないような、、、

 それと、実際に懐中電灯を点灯しっぱなしで、長時間使うような用途、って、ガードマンとかのプロユースでも、それほどないような気がします。いざというときに付ける、てな感じかな。それだったら、休ませてる間に、電圧は復活するので、アルカリ電池で十分、いや、アルカリ電池でも贅沢、安い乾電池(マンガン?)で十分な気もします。

 長時間用途としては、やっぱり自転車ライトかなあ。
 で、ニッケル水素電池用の自転車ライトで、オートカットしてくれる製品、作ったら、売れるのになあ、、、と思うのは、私だけかなあ。サンヨーさん、見てる?、、なんて(笑)
たなか 様
お返事  値段の面では既に販売されている単一・単二型ニッケル水素充電池でも単三と比べるからでしょうが割高感はあります。
 容量比で単三エネループの2000mAhと比べて単二が2倍、単一が4倍と倍々になりますし、容積などもほぼ倍々ですから原材料費なども倍々になって、それなりに高額になりますね。
 量販店では単一型一本で単三型4本パックと同じくらいの値段で売られています。(店により多少異なります)

 e-keepがどれくらいの価格・戦略で日本市場に乗り込んで来るのかが楽しみですね。

 ランタイムに関しては私も10時間連続で使う事は日常使用ではほとんど無いと思います。
 しかしアルカリ・マンガン乾電池が休ませたら少し回復するとはいえ、それは回復後のほんの短時間だけですぐに電圧が落ちてしまいます。
 結局、数日や一週間程度に分けて使うにしてもニッケル水素充電池の維持電圧の一定性には全然かなわないので「頻繁に」使用する用途では使い捨ての乾電池よりニッケル水素充電池のほうがC/Pは高いですね。
 単三電池をスペーサーに入れて・・・という考え方は元から単三電池のランタイムでじゅうぶん!という機器なら良いのですが・・・

 業務用途ではニカド電池時代の「メモリー効果ですぐ使えなくなる」という悪い印象が強く、充電式バッテリーに変更されていない機器も数多くあります。
 現場では「充電は面倒、乾電池で使い捨てるほうが楽。」「どうせ俺の金じゃ無いんだから、会社に電池を用意してもらうだけ。」という風潮が多いので、こういう所では会社の上層部が経費削減などの面で充電池のメリットを認識しない限りはいつまでたってもマンガン・アルカリ乾電池を使い捨て続けるのでしょう。

 詳しい内容は書けませんが、LEXEL様のほうでも単一等は家庭用より「業務用」のほうに向けた各種用途を視野に展開を考えられているそうです。
お返事 2008/3/11
投稿  少なくとも単1の電池だったら、多少の容量を犠牲にして、オートカットオフ回路を電池に組み込む、なんて、どうでしょうね。私は、メーカーの人間でもなんでもないので、、、すが。
 あと、単3を単1にするアダプタとかに、そういう回路を組み込むような製品があってもいいような気がしてます。
 地球を大切に、って感じかなあ。でも、おそらくメーカーの人は、こんなこともあんなことも含め、いろいろ、考えてるんだろうなあ。コスト的に無理なのかなあ。ま、素人の俺には、あんま、わからんのですが。
たなか 様
お返事  懐中電灯の電圧グラフのほうを見ていただけばわかると思うのですが、ニッケル水素充電池用のカット電圧1.8Vを下回るのに、アルカリ乾電池ではだいたい消えるまでのランタイムの約半分程度の時間しかかかりません。
 もし懐中電灯や機器の側にオートカット回路を組み込んだ場合、その機能が働きっぱなしだとアルカリ電池ではまだ使用できるのに途中でカットしてしまってもったいない事になってしまいます。
 「アルカリ/ニッケル水素」の切替スイッチ(オートカットをOFFにする切替)をどこかに付けておけば対応できそうにも思いますが、それは人間が操作する物になるので電池に詳しくない人は間違ってOFFでニッケル水素充電池を過放電させてしまったり、ONでアルカリ電池を使って「すぐ使えなくなる!」とメーカーに苦情を入れるかもしれません。
 自動的にどのタイプの電池が入れられているのか判別する為にマイコンを入れて電池蓋を閉めた時から電池の特性を常に監視しながら電池を自動判別して、オートカットをする/しないや電池残量警告を出す懐中電灯・・・。  作れない事は無いと思いますが、100円ショップやホームセンターで数百円で買える商品が多いなか、「それだけの為」に回路部品を沢山搭載した高級品を求める市民がどれくらい居るか・・・

 ソニー等が機器にバッテリーを入れたままで充電できる機能つきのオーディオ製品に使用していたような、「お尻の部分が数ミリ外装フィルムが無い専用ニカド電池」みたいに充電式の電池は全て乾電池とは機械的に識別できる仕様だったら過放電対策も簡単に出来てよかったのかもしれません。

*** 以下、お返事の一部を削除しました ***
お返事 2008/3/13
投稿 > それに対して公称電圧1.2V、カット電圧が0.9〜1.0Vのニッケル水素充電池の中にプロテクト回路を入れようとすると、管理用ICの電源が0.9V で動作する超低電圧半導体技術を使った特殊なチップ。1V未満のゲート電圧で大電流が流せるFETまたはそれに代わる未来の電子部品。などが必要でとてもたいへんです。

 そんな大変なのでしょうか。
 気の迷いさんが作られた、ニッケル水素電池単セル放電器、そのものような気がするんですけど、どうでしょう。
 また、1Vで止めなくても、0.6Vで止めればいい、と割り切ると、部品点数も減らせるような気もするし、ちょっとだけ本気でメーカーが取り組めば、パワートランジスタのほうの、EC電圧も十分に下げることができるような気がするんですけど。

 って、やっぱり素人考えかな。

 確かに、おっしゃる通り、過放電させることの損失を、宣伝できない、というメーカー側の事情とか、市場が求めていない、とかは、十分理解はできるんですけどね。
たなか 様
お返事  多分どちらかの電池メーカーさんが頑張ればできるでしょうね。
 それで間違いは無いと思います。
 私のような個人の考え、また容易にはできないという勝手な推論などは間違いでした。

 私の発言は失言として取り下げさせて頂きます。
 軽率な失言を致しました事、当ページをご覧になられている皆様に誤解やご迷惑をおかけ致しました事を深くお詫び致します。
お返事 2008/3/16
 
 2006年2月に買った松下のHHR-3MPS
 どうやら劣化の兆しです。
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/1014/
 残念ながら使用回数は記録していません。
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  ああ、うちで古いデジカメ OLYMPUS CAMEDIA C-820L 用にずっと4本セットで使用している最初に買ったHHR-3MPSも似たような感じで少し個体差が現れています。
 何十回充電したか・・・これも正確な記録は取っていませんが多分50〜60回目だと思います。

 去年買った FUJIFILM FinePix A800 で使用していたBP AA27502本が充電完了から一週間もしたら未使用なのにバッテリー警告が出て全然使えなくなる、充電器に入れてもすぐに充電が終了になってしまう症状が続いたのでその状態で放電器にかけたら5分も持たずに1.0Vを割りましたので、満足に充電もできず充電後数日でデジカメが起動すらできなくなるくらいのひどい状態でした。
 放電器でテスト放電の後に満充電してまた放電器でデータ取りを行い、それから今日でちょうど9日目ですが開放電圧も正常、負荷をかけても極端に電圧が低下する事も無いので、あの症状は典型的なメモリー効果でリフレッシュして回復したようです。
 「メモリー効果が(気にならないほど)少ない」はずのニッケル水素充電池ですが、デジカメで使用してバッテリー警告が出たら取り出して充電する・・・を繰り返しただけで20回使用未満で強烈なメモリー効果でほとんど使用できない電池になってしまいました。
 この電池が特にメモリー効果に弱い電池なのかもしれませんが・・・

 過去に別の投稿で質問や状況報告が出ているように、デジカメ使用ではバッテリー警告が出てもまだ終止電圧まで使用していない場合が多いので、ニッケル水素充電池でもかなりメモリー効果の蓄積が多いのを実機で確認できました。

 A800 には「バッテリーリフレッシュ機能」(放電器機能)が付いているのですが、なるほどさすが必要だ!と思いましたね。
 次にBP AA2750がメモリー効果でダメになったら、A800 のリフレッシュ機能で放電させてみたいと思います。
お返事 2008/1/21
 
 昨年、代品でやってきた三洋の2700。
 一年経過してまた劣化してきました。
 充放電回数はまだ34回。
 すでにDiMAGE7iでは使えません。
 詳細はここ→ http://blog.zaq.ne.jp/igarage/category/12/ で報告します。
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  居酒屋ガレージ店主様、お久しぶりです。

 34回目でもう・・・
 買った時から具合が悪かった2700電池と比べればまだマシですが(比べる相手が悪い?)、それでも1年使用・30数回でそんなに劣化しましたか。
 普通の家庭でデジカメに使用したなら、電池は2〜3年くらいは使えて欲しい物ですしね。

 うちの調子の良かった三洋2700はまだ10回くらいの使用で、ちょうど一ヶ月前に充電して置いてあるのを今計ったら1.25V以上ありますのであまり自己放電していないようです。
 これも約30回以上使用したら急に劣化してしまうのか、今から楽しみです(^^;

 今デジカメ(A800)で主に使っているBP社のAA2750がどうもおかしな状況なので、これから三洋2700を主に切り替えてみようかしら?
 でもその前にAA2750の症状がどういった原因でどのように起こるのかもじっくり調べてみないといけませんし・・・ううむ。

 充電できなくなったeneloopのピンチヒッターとして無線機で使用しているGP2500とNEXcell2400のうち、NEXcell2400の一本が三洋NC-M58&松下BQ-390でハジかれるようにもなりました。
 NEXcell2400はまだ20回程度しか充電していないはずなのですが・・・
 こういう性能の品なのか、たまたまハズレを引いてしまったのか、もう一本と共にしばらく様子見です。
お返事 2007/11/29
投稿  三洋の2700、いよいよダメですね。
 充電後2週間の放置実験↓
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/973/
 4本の電池のうち1本、放電開始後いきなり放電終止電圧に達してしまったようで、データにも残りませんでした。
 まだ36回しか使っていない。
 充放電実験も含めての回数ですので、カメラで使ったの2/3くらいじゃないかしら。
 現状を三洋に報告すべきかどうか…
 
 3年眠っていた松下の2400はなんとか復活した感じです。
http://blog.zaq.ne.jp/igarage/article/974/
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  ああ、本当にダメになってますね。
 弱った電池特有の初期からほぼ一直線に電圧が減少するグラフになっていますね。
 36回でこれではデジカメ等での実用使用ではすぐに弱ってしまってだめですね。
お返事 2007/12/18
 
 充電できなくなったeneloop 楽しく読ませてもらいました

 これって 詐欺にはならないのかな? が 疑問でした
 だって 1000回って言うのを歌って売ってるのに 250回で終わりだなんってせめて700回とかならな〜 わかるけどクレームになると思いますよ。

 公正取引委員会に相談とか出来ませんかね?
 販売にあたり書いてあるのと違いって言うのがここで 実証済みだしね。

 新しい充電器作ってきたとこから怪しいですね。
>N-MR58TGSの紹介ページ・広告では巧みに「リフレッシュ機能」
これ かなり気になりますよ。

 これからも がんばって研究してください。
タリム 様
お返事  「詐欺」にならないように、三洋のCM広告では小さな文字で「JIS C8708 (4.4) の試験方法に基づく寿命の目安(寿命は使用条件、機器により異なります)」と書いてあります。
 あくまで寿命は使用条件、機器により異なりますなのです。
 どこにも「購入したあなたが1000回絶対に使えますよ」とは書いていないわけで、詐欺にはあたりません。

 ただ今の広告方法では最近ニュースでも取り上げられている「生命保険会社の広告」「携帯電話会社の広告」と同じで、注意書き部分が小さすぎてわからない、購入者に対して説明不足という問題で公正取引委員会あたりが是正を求めても不思議ではありません。
 それだけ「エネループは1000回くりかえし使える」という言葉だけが一人歩きしていますし、その原因は三洋電機のオフィシャルな告知にあると考えられます。
 JIS C8708が何なのか、知っている一般消費者はほとんど居ないでしょう。また知っている人はエネループが家庭内使用で1000回使えるなんて思ってはいません。(それが700回か500回かは人によっても違うでしょう)

 私の記事でも世の中の全てのエネループが、どんな使い方をしても250回しか使えない、とは書いていません。
 あくまで寿命は使用条件、機器により異なりますなのです。
 深く放電、満充電まで充電、直列使用でコンディションが揃わなくなった電池には負担をかける使い方、という家庭内での一つの近い方ではこうなった、確かに「1000回使えるはJIS試験同等の利用方法でないと実現できない」という立証ではありますが、また別の使い方では2000回使えるという仮定が成立することにもなります。
 使い方次第で回数は全く変わるという三洋電機の小さく書かれた注意書きを立証したことにはなりますね。

 もしこれが「回数」ではなく「容量」だったら大問題になっていることでしょう。
 「2000mAhと書いているのに500mAhしか充電できない、使用できない!」だったらかなりの問題で既にニュースになっていたかもしれません。しかし容量はちゃんとJIS測定ではMin.値以上ありますし、様々な家庭内使用のシーンでもほぼMin.値程度は使えていますから問題にはなっていませんよね。

 あくまで寿命は使用条件、機器により異なりますなのです。
 心の中でモヤモヤが残る人も多いと思いますが・・・
お返事 2007/11/27
 
 充電できなくなったeneloopの記事、面白かったです。
 その電池、充電してみたい!(笑)

 1000回使えない別の要因として、JISのテストでは、電池自体が静止状態で、しかも20度で、、、という差もあるのかなあとおもったりします。
(無線機に入れて使ってるんですよね。結構動かしてるとか、温度や湿度の変動とかもあるだろうし。)

 もちろん、固体差もありますよね。すべての電池が同じ性能なんてありえないだろうし。

 最近思うのは、メーカーの宣伝も、
 「JIS 8708のテストで、1000回使える電池である確率は95%です。お客様は、JISのテストと全く同じ状態で使用できるわけではないですし、固体差もありますし。」
 のように書いてくれると正確なんだろうけど、そんなの、無理なんでしょうねえ。
たなか 様
お返事  JIS試験の条件通り、機器にセットして20℃という温度にずっと保つのは一般家庭ではまず不可能ですよね。
 夏は暑いですし、冬は寒い。昼と夜とでも温度差がある。電池を使うのに湿度を気にする人はまずいない(と思う)。

 1つ下↓にも書きましたが、JIS試験はある程度幅を絞って平均的なものとして定めた基準に沿って行っている試験ですので、家庭内使用ではJIS試験の通りの結果と同じ物を求めるのは不可能に近いです。(いや不可能…)

 エネループと言えども個体差や性能差があるのが普通ですが、購入直後のテストや150回目までの状態で見るとまさに神ががり的なコンディションの一致なのでその点については非常に凄い電池だと思います。
 本文では書きませんでしたが、電池のバラつきの面で見ると購入時からグラフではっきりとバラつきが分る海外製電池だと、買った時から直列使用時には疲労度が電池によって違ってきてより一層バラつきによる劣化が起きたりしそう(というか過去に何度も経験あり)で、なかば「そういうもんだ」とあきらめてはいましたが150回まであの驚異の同一放電特性を保ったエネループを見て「これなら長期(多回数)の使用ができるのもうなづける」と感心したものです。

 多少のバラつきは付き物で、その中で特に弱かった物が今回の電池1だったのでしょう。
 この電池1はこれから更に数種類の充電器で充電してみてどの充電器だと充電できるのか(笑)のテストなどに活躍してもらおうと思っています。

 三洋の言う「1000回繰り返し」は、従来の充電池が500回を基準に作られていた事に対しての「効果的な比較広告」だと思えば、たとえJIS試験の条件でないと達成できない回数だとしても「三洋頑張ったね」‥‥という事で。
お返事 2007/10/3
投稿  そうですよね。「三洋頑張った!、eneloop凄い!」ってのは、私も思います。

 そもそも、一般使用で、500回も1000回もありえない、と思います。例えば、車の燃費とかだと、消費者も別に文句は言わないし、電池もそれに近い話かなあと思ってます。

 あと、国際規格と、それほど乖離させるわけに行かない、という事情もあると思います。

 話はそれますが、冷蔵庫の電気代なんかは、現実の状態に近づけようと、何回か、JIS規格が、変更されてますよね。主婦パワーかな。車も、電池も、男の子の世界、ということで、現実とはある程度乖離していても、いいんじゃないかと思ったりしてます。

 でも、ちょっと、心配なのは、500回や、1000回使えることを前提として、お得ですよー、なんて宣伝は、そのうち、主婦の世界からは、非難されそう、なんて思います。eneloopも、そのマーケットを狙ってるような宣伝してますもんね。

 あ、それはそうと、電池1ですが、やっぱり、気の迷いさんだと、実験とかで、活躍させちゃいますよねえ。
 充電してみたかったなあ。なんて、ひつこいか(笑)。

 ちなみに、一般の充電器で充電できない、っていっても、
 中華製のbp2500のこんな状態
http://www.gakitama.com/juudev/sundome.htm#hidoi1
までは、酷くないような、、、いや酷いんだろうか。

 私のeneloopも、早くそんな状態にならないかな、待ち遠しいです。なんて(笑)
たなか 様
お返事  近い将来、皆さんの使われているエネループも同じ状態になりますよ(笑)

 少し前に使えなくなって置いてある三洋2500とはまた違った症状ですので、しばらくは色々試してみたいと思います。
 三洋2500は素直に電圧・容量が減少して「充電できるが少ししか使えない」症状なのですが、今回のエネループは「充電できない(ハネられる)程劣化している」ので、何かエネループ特有の製造上の違いで出て来る症状、または症状の出るスピードが違うのかもしれません。
 三洋2500ももっと使用して寿命に近づけたら(超えたら?)同じように充電器にハネられるかもしれませんので、もっと弱らせてテストしてみるのも面白そうです。
お返事 2007/10/5
 
 「250回使ったeneloop」の記事を拝見して、最初に思った感想は「あぁやっぱりねぇ・・・」
 所詮Ni-MHなのだから、メーカの謳う1000回というのは誇大広告なのですね。
 話半分どころか1/4というのは、寂しい限りです・・・

 それ以前に問題なのがJISの定めた試験条件。
 実態に見合っていないというか、メーカの都合に合わせたものなのでしょうかね?
kachanyucky 様
お返事  JIS試験は「ある一定の基準を定める為」に規定しているもので、実際の家庭内の使用に完全に合わせているものでは無いので単純には比較し難いですね。

 試験中の大半の放電では電池の規格容量の60%相当の時間で切り上げていますので、今回の使用電池のように毎回ほぼ100%まで放電しているのに比べると放電深度が浅く充電回数のカウントだけ見ればより多い回数使用できます。
 放電深度比だけで考えれば数倍の回数は充電・放電できるでしょう。
 「家庭では100%放電せず、半分くらいの途中で充電して使うだろう」ってことになりますが、どちらかと言うと普通の家庭でこそ「電池が切れたら充電」だと思うのですが・・・

 良い方向で考えれば、「少しだけ使用しては継ぎ足し充電する」使い方と「電池が切れたら充電する」の中間を取っているのがJISの試験方法というふうに考えられ、あらゆる使用シーンの中間をもって平均的な性能試験とする、という考え方だと受け取れます。
 今のJIS試験の内容が特に「メーカーに有利」という感じではありませんが、実際の用途に沿っているかという点ではJIS試験の通りの使いかたをする人はごく稀だと思いますので、JISでの回数だけ使用できるのか、またもっと多く使用できるのかは使用方法次第だと思いますよ。

 JISで何回とかの表現はあくまで「めやす」程度で。
お返事 2007/10/3
 
 はじめまして、康一と申します。
 海外からアクセスしていますが、現在旅行中です。15分充電池「HR-3RSB」を持っていますが、旅行には持ってきていません。購入したのはおよそ2年ほど前です。

 この電池は、
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0404news-j/0428-1.html
 で紹介されているように、電池に圧力制御機構が内蔵されているようです。
 専用の充電器「NC-RS10」も持っていますが、何度も他の充電器で充電しています。
 専用の充電器は、専用電池をセットした場合に限り、大電流を流し、冷却ファンが回ります。ただ、気になる点は、何度充電しても、所要時間が全く同じなので、充電制御はタイマーのみ(安全対策として温度センサーはついています)のようです。

 テクノコア充電器も2つ持っている(製造時期によって挙動が多少異なるようです)ので、そのときの振る舞いを書かせていただきます。

 充電終期までは普通ですが、終期に挙動不審になる場合があります。挙動不審になる前に終了する場合と、挙動不審になった後に終了する場合があります。不審になった場合は、電池が存在しないのと同じ状態になる場合があります。
 テクノコア充電器は4つの電池スロットを持ち、同時に一箇所のスロットに充電電流を流します。2つ以上電池をセットすると、30秒ずつ順々に電流を流して充電を進めます。
 ここで、購入時期の古い充電器(「充電器1」とします)の場合は、電池が存在しない状態で充電の順番が回ってくると、その時点で充電を停止します。
 購入時期の新しい充電器(「充電器2」とします)の場合は、電池が存在しない状態で充電の順番が回ってきても、何度か充電を続けようとします。
 充電器1の場合、特筆すべきことはありませんが、充電器2の場合、電池が存在しない状態になった後も何度か充電は続きます。
 この場合、電池が存在しない状態になっても、数秒から数分で復帰します。ただし、復帰するまでの時間は、挙動不審になってからさらに充電を続けるほど長くなります。また、電池が存在しない状態では、電池そのものはほとんど電流を流しません。これは、電池が存在しない状態になった時に電池を取り出し、機器にセットしたところ、まったく動かなかったために気がつきました。

 ここから先は推測なのですが、専用充電器が一定時間で充電終了になることから、15分充電池は、圧力制御機構で充電電流を制御するような構造になっているのではないでしょうか。
 気の迷いさんのように、ちゃんとしたデータや根拠を提示せずにこのようなことを書くのは気が引けますが、参考になれば幸いです。
こういち 様
お返事  こういち様、テクノコア充電器での詳しい挙動のお知らせありがとうございます。
 基本的には他の充電器の挙動とほぼ同じですね。
 そして確かにテクノコアの充電器も初期型と後期型で変更があったと伝え聞いていますので、そのような挙動の違いがあるのはうなづけます。両方を持っていて違いを確認されているのは素晴らしいです。

 三洋の「15分電池」がRayovacの圧力弁機構を採用した電池である事は広報資料や告知に記載されていて、発売当初から興味を持っていました。「なんで15分で充電できるん!?」って感じで。
 ただRayovacの圧力弁機構について解説した資料がアメリカの資料にもほとんど無く、どのような働きをするのかは実際に試した事が無かったので、今回のテストでも充電器の表面上見える動作のレポートのみに留めています。
 QEC-F20は現在色々と動作を調査中の為、電流を測定する為の改造ケーブルをつけていますのでちょっと電流測定はやってみましたが、他の充電器には何もプローブをつけずに充電の挙動を目視で確かめただけですので、電気的な測定データが揃っていないので圧力弁機構の働きや電池が電気的にどうなっているかは現時点では書けるだけの資料(実測データ)が揃っていないのです。

 充電器から見て「電池が見えなくなる」のは、圧力弁機構の働きで「電池の内部でスイッチが切れて回路的に切り離される」のか、「数百〜数KΩ程度の抵抗が直列に接続されたようになり、充電電流はほとんど流れないがハイインピーダンス状態で測定する電池電圧検知では電圧が検出される機構」なのかなど、どのような装置になっているのか興味津々で想像していますが、これはまだ実験では確認していません。

 挙動不審になる前に充電が停止する(こちらでも何度も確認しています)場合は、圧力弁機構が働く前に−ΔV検知が働くような電圧の低下が起きているのか、圧力弁機構が「働きかけ?」の状態で何か電池の電圧を低く検知する状況が発生しているのか、それとも上で書いたように内部で抵抗値が高くなって充電中のみかけ上の電圧が高くなって、充電器によって設定されている最高電圧のチェックに引っかかって充電停止と判断しているのか・・・充電器の機種やプログラムによりますが色々な原因は想像できますので、調べようとするとかなりたいへんです。

 いずれにせよ充電末期で内部のガス圧が急上昇した際に圧力弁機構が働いて、電気的に電池が切り離されるか高抵抗値状態になって、充電器から見たら電池が無いまたは「充電できない電池」と見えている事は確かで、しばらくしてガス圧力が下がって再度接続されるとまた「電池がある」と判断されているのは外部からLEDの点滅を見ているだけでも十分想像の範囲内ですね。

 テクノコア充電器で挙動不審になってから再復帰するまでの時間が徐々に長くなるのは、中のガス圧が充電再開して過充電に近づくと共により高くなっているからだと推測でき、圧力弁機構のはたらきが切れたり直ったりする原因の証拠となりうると思います。

 15分充電器の働きは実物で確認していないのでなんとも言えませんが、15分間は大電流を流す事にして(80%程度までの)満充電検知は電池側の圧力弁機構に任せているのは三洋の資料からも読み取れます。
 15分以内に電池側で設計された圧力になれば電池内で自動的に充電をカットし(15分以内に元に戻れば再度充電再開)、そうでなければ15分のタイマー時間まで大電流を流し続けるのだと想像できます。
 これ以外に「三洋の充電技術」というもので、何か制御しているのかもしれませんが、実機で確かめていないのでなんとも・・・
 同じように4C程度の電流を流して状態を測定する装置を作ったら試しますが、当面は「15分電池の充電のしくみ」については急ぎ記事にする予定はありませんので、今回の各充電器の挙動を確かめた事での想像の域に留めておきたいと思います。

 今回私がいちばん気にしているのは、15分電池の技術面ではなく
専用の“15分急速充電充電器”以外では状況により正しく充電されない場合があります。
というパッケージの注意書きについてで、専用充電器を勧める一方でこう書いているからには専用充電器「以外」を使用しても良いというふうに読み取れます。ただし「正しく充電されない場合があります」という注釈つきですが。

 今回3種類の「以外の」充電器で充電してみましたが、「正しく充電されない場合があります」というよりは「正しく充電が停止することは稀です」程度であることがわかりました。
 正しく停止はしていませんが、満充電にはなっているので使えるのは使えるのですが、これをどう捉えるかは使用する人それぞれでしょう。

※5 :I-C3対応ニッケル水素電池を、従来の市販用ニッケル水素電池対応充電器では満充電検出にエラーがおこる為、充電しないで下さい。
 とは三洋のサイトにだけ書かれていて、パッケージには書かれていません。
 電池本体には「●充電は当社専用充電器を使用する」と書かれていますので、三洋電機は表記責任は果たしているとは思いますが、やはりパッケージに表記されている以上「以外」の充電器を使う事もありうるのではないでしょうか。
 「正しく充電されない場合があります。」とはどういう事なのか?、電池パッケージだけ見た人が普通の充電器で充電して大丈夫なのか、異常発熱や事故につながる事は無いのかを調べるのが今回のテストの主眼ですので、充電器が満充電を検知できなかったけれども発熱や爆発はしなかったのでまぁ良しか、という感じです。

 もちろん、「以外」の充電器で充電したからといって発熱や発火するような物を三洋電機が発売しているとは思えませんが、逆に全然充電できないとかだと困るなぁ…という点もテスト前の疑問でしたので、充電器によって色々と謎の挙動を示しますが充電はできるので一安心です。
お返事 2007/8/25
 
 こんにちは TOMOです。
 いつも楽しく拝見してます。

 2700mAhの電池ネタが出ていますが、我が家にもSONYの2500mAhのニッケル水素電池があるのですが、同じようにこのところ妙に調子悪いんです。(三洋OEMだと思います)

 充電すると(SONYのBCG-34HREというリフレッシュ機能付き充電器)ちゃんと充電出来てその時には1.35V位ありデジカメでもちゃんと使えるのですが、そのまま数週間放置すると使えないんですよ。

 その時に電圧を測定すると・・・0.9Vで自己放電?カラッポ?という感じなのですが、これを充電器のリフレッシュにかけると・・・2日経っても放電したまま(^^;

 つまり、これって0.9Vに下がってるけど充電はされているってこと???
 どういうことなのでしょうね???

 昨日リフレッシュをして、また充電してみたので数週間後に電池が本当に壊れてるのか?
 0.9Vで安定してたのか?

 解るんじゃないかと思います。
 ・・・困りますよねぇ。
 二次電池のトップメーカーの三洋の電池がこんなじゃ・・・

 ちなみにエネループはこんなこともなく今も好調です。
 最後まで電圧が高めなのがデジカメとかで使っている分には”持ちが良い”って印象になりますよね。
TOMO 様
お返事  TOMO様こんにちは。

 SONYの2500mAh充電池だと三洋のOEM製品だと思います。
 どのような使用条件でどのくらい使用したものかわからないとなんとも言えませんが、充電してあまり使えなかったり、数週間で自己放電して電気が抜けるのは経年劣化で寿命が近づいている症状ですので、たとえば4本セットで買ってどれか1本だけがそうなっているのでしたら個体差で悪い電池が混ざっている可能性がありますし、4本が全て同じように弱っているようなら使用して徐々に寿命が迫っているだけではないでしょうか。

 買ってすぐにマイナーチェンジ前の三洋2700のようにすぐ自己放電するのでしたら不良品ですが、普通に使用していてそうなったのであれば不良品なのか経年劣化なのかTOMO様の情報だけでは判断できません。

 ニッケル水素充電池は使ってゆくうちに徐々に弱って、充電直後は満タンで使えても「数週間」なんて長期後にはかなり自己放電していて使えないのはあたりまえです。2500mAhタイプは普通のニッケル水素充電池ですからそのような症状が出るのは普通です。
 ただその症状がまだ少し(数回?)しか使っていないのに出たのであれば初期不良品ですのでメーカーに事情を連絡して交換などの対応をしてもらうと良いでしょう。

 電圧が0.9V程度に下がってしまっている電池は充電器では「リフレッシュ」できないはずですが、BCG-34HREはリフレッシュできますか?
 「放電したままになる」というのは、実際は放電はしていないのではないでしょうか。
 また0.9Vなんていうニッケル水素充電池の放電下限電圧を超えている電池を強制的にリフレッシュや限界の無い放電器などで更に放電しようというのは、その電池を壊そうとする行為ですので決して行わないでください。(ニカド電池ならまた別の話ですが…)

 強制放電して更に電圧が下がった(痛めてしまった)電池はSONYのBCGシリーズのように電池チェックの厳しい(とされている)充電器では正しく充電されずに不良電池としてキャンセルされる可能性が高くなります。

 充電器の「リフレッシュ」機能は弱ったり痛んだ電池を復活させる魔法の機能ではありません。
 メモリー効果(ニッケル水素充電池ではほとんど心配はありませんが)でまだ元気があるけれど「弱ったような様子を見せているだけ」の電池のコンディションを整える為の機能ですので、本当に弱っている電池に対してリフレッシュを行えば深放電で電池へのダメージを増やす事になりますので注意してください。
お返事 2007/8/23
投稿  おはようございます。
 お返事ありがとうございます。

>電池
 期間的にはそれなりに使っていた電池ですが、(でも1年位でしょうか?)新品の時は充電後数週間放置しても特に問題なく使えていたんです。

 最近とみに調子が悪くなり・・・で、これがまたタチが悪くて平気な時もあればダメなときもあるという・・・

 劣化なんですかね?
 4本セットで買ったうち、2本はすぐに紛失してしまったので今となると比較する術もなく・・・(T T)

 放電ですが、refreshランプが着いたままになっていました。
 電圧を測ると片方は0.9Vのまま。
 もう片方は0.1Vっていうのですから過放電状態・・・(汗)

 これでも充電は正しく出来ました。
 ・・・が、ご指摘のように寿命は縮まっているのでしょうね。
#今また放置してあります。
#ダメならダメで見切って廃棄しちゃいます

 三洋の2100も所有しております。
 こちらはBCG-34HREでは電池の異常として充電が出来ませんでしたがセリアの低電流充電器で充電でき、ワイヤレスマウスで問題なく動いています。

 巷の評だと自己放電が酷いとのことですが、この電池は数ヶ月使えるという・・・それも一時は自己放電が酷くて使えなくなったはずなのに。・・・という摩訶不思議状態(^^;

 もしかして充電器との制御の問題もあるのかな?
 とも思っています。

 ニッカド時代から充電池は使ってきましたがニッケル水素電池はかなり神経質だと思います。
 特に一時期の大容量競争の時代の製品は内容以上に無理に背伸びをしていたのか自己放電が多かったり、充電できていたものがある日突然できなくなったり、放置しておくとまた復活したりと・・・

 エネループはそういう点でも安定していていつでもちゃんと使えるのが良いですね。
 もう少し容量が多いとなおいいのですが。
TOMO 様
お返事  電池が使えたり、使えなかったりするという事ですが、充電不良ではありませんか?
 「おかしいな?」と思った電池は1本だけで充電や、1本だけでリフレッシュをかけて調べましたか?

 BCG-34HREでは充電中やリフレッシュを表すLEDが一個しかついていませんので、複数本の電池を同時に充電したりする時は、そのうちの1本が接触不良でちゃんと充電できなくて途中で終了してしまっていても、残りの正常に接触している電池の充電が終るまでLEDは充電表示を続けていて、全ての電池の充電が終ったところで終了表示になります。

 古い電池だと端子が酸化してきていて接触が悪くなり、正しく充電できないことがよくありますが、そのように充電不良の状態の時のことを「放置したらすぐ自己放電する」と勘違いしたりはしていないでしょうか。

 その電池が痛んでいるか調べるのでしたら、1本だけで充電してみて、その充電器の説明書に書かれている充電時間までちゃんと充電されるかを確かめたうえで、満充電まで充電できたか、それ以前に早くに止まってしまっていないかを確認してから放置してみてください。

 同じSONYの充電器でもBCG-34HRMEなら電池1本ずつに液晶表示で充電状態の表示がありますので1本だけおかしな状態の電池が混ざっていてもすぐにわかるのですが、BCG-34HREのようにLEDが一個だけの充電器では複数の電池をセットして全部が本当にちゃんと充電されているのかの確認ができませんので、「おかしいかな?」と思った時の確認には手間がかかります。

 三洋の2100でも「自己放電が酷くなった」と思ったらまた「普通に使える」なんて事が起きたのでしたら、充電器の端子も汚れたり表面に酸化膜が出来ていないかよく調べて、出来れば端子クリーナーで洗浄してやってください。
 端子クリーナーは電器店のオーディオ用品売り場で接続ケーブルなどを置いている棚に置かれています。

 1年以上使っているのでしたら電池の劣化も進んでいて新品同様とはゆかないのは間違い無いですが、電池や充電器の端子の汚れや「ちゃんとセットされていなかった」回に充電が不十分で全然パワーが出なかった事を「電池の故障だ!」と言われる事も多いので、あらゆる可能性を考慮して電池の劣化がそこまで進んでいるのか、充電不良など不意の原因で一時的に悪い結果になっているのかを正しく調べてみましょう。

 もちろん、電池が劣化して自己放電が早くなったり、あまり容量を蓄えられなくなっている事もありますので、そのような状態が複数回続けて確認できるようでしたら電池の寿命とあきらめて廃棄するか何か小電力の機器で余生を送らせてやってください。

※ 尚、この投稿内容は「電池の小箱」の記事内容と関係ありませんので、後日別のページに移動します。
お返事 2007/8/25
 
 こちらのeneloop、2005年末に買った古いのと、新しいeneloop-とを「新規購入した三洋eneloop」で比較しています。
 グラフの赤緑が古、青灰が新です。(1オーム抵抗による放電)
 放電時間はほとんど変わりませんが、放電維持電圧が少し落ちています。
 残念ながら、何回充放電したのかは不明。
 主としてデジタルカメラDiMAGE7iで使ってきました。

 それと、HR-3UG(2700)ですが、代品としてやってきた電池、調子よく使えています。
 充放電回数、まだ13回です。2〜3週間程度の充電間隔なら自己放電も感じません。これからどう推移していくか楽しみです。
居酒屋ガレージ店主(JH3DBO) 様
お返事  居酒屋ガレージ店主様、いつもお世話になっています。

 そちらのeneloop、確かに少し電圧が落ちていますね。
 継ぎ足し充電と終止電圧まで使用の差がそういう所に現われているのでしょうか。
 継ぎ足し充電で化学変化せずに不活性化した部分が内部抵抗の増加に繋がって電圧が落ちている、と原因の1つは考えられますが、継ぎ足し不活性ならメモリー効果なのでリフレッシュ充電すれば回復するはずですし…
 もう少し調べてみないとまだすぐに電圧の下がった原因がそれだけとは決め付けられませんね。

 こちらにキムラタンQEC-F20が来ましたので、「メモリー効果物質を吹き飛ばす充電」というものがどれくらいすごいのかのテストも兼ねて、eneloopも継ぎ足し充電を繰り返してみてBQ-390やNC-M58との違いを検証してみたいと思います。同時にeneloopへの継ぎ足し充電の影響についての実験にもなりますし、一石二鳥か三鳥です(^^;

 HR-3UG(2700)のそのお話を伺って、今売られている物と初期の製品ではやはりかなり中身が違うのか、いつかはこちらでも試してみないといけませんね。
お返事 2007/3/25
 
 ちゃんと使用法守って使えば「エネループ画期的」ですねぇ\^-^\
 これも凄いミニ実験 乙ですた。。

 まっSANYO2700はそもそもニッ水ではありますが”充電池”とは銘打ってない訳で…
 つーことは「一回切り使捨てザル電池!」ってか?しかしザルにも程があるワィ(T^T)

 さて(SANYOがあちこちOEMしてる)”2500”ニッ水”充電池”は「500回使用可」と銘打ってますが・・あっちどうなんでしょ??300-400回ぐらい使えればd(^O^)bなんですが
 …わたしデジカメでこれ使ってま〜す、今のところ2月余は快調!快調!d(^O^)b

 激安中華ニッ水は何回ぐらい使えるモンでしょ??
 (SANYOやPana充電器で充電しつつ)500回−1000回ぐらい平気で使える激安中華ニッ水ないかなあ?〜なんてふと思ってます。無理カナ???
うんうん 様
お返事  三洋2700は私の購入したものやほか大勢の投書を寄せられた皆さんの所ではかなり低性能電池だったようですが、最近の物は改善されているような使用レポートも聞いています。
 そのうちに中華電池の一連のテスト等が終れば新しい物を購入するかもしれません。

 エネループは「問題無い使用方法」ではかなり良い結果が出ていますが、もう少し「普通の家庭」で使用するとどうなるのかの実験もしてみたいですね。
 仮に今から始めても実験結果を発表するのに1年ほどかかると思いますが。

 私の手元のほぼ初期の頃に発売された三洋2500は、だいたい400回(3年弱)使用で急に容量が低下して使えなくなりました。
 今回のエネループほどしっかり管理していたわけでは無く、継ぎ足し充電や多少の過放電などをしましたが、大きなトラブルも無く400回以上使えたのは良品ですね。

 中華電池がどれくらい使えるのかはこれからの研究課題です。
お返事 2007/3/23
 


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