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「ちょっと奥さん!」
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 今回は100円ショップで遂に単四×3本使用懐中電灯の情報です。

■ 3LED LAUNCHER LIGHT・ランチャーライト

ちょっと奥さん! 2008/11/26

 株式会社 グリーンオーナメントから「3LED LAUNCHER LIGHT (ランチャーライト) No.13813」が発売されました。
 100円ショップECHO PLAZAで購入。(F.FLET'S(フレッツ)でも確認)

 今まで100円ショップ“LED懐中電灯”はLR44ボタン電池やCR20xxコイン電池を使う物ばかりで、ホームセンターや電気店で売られているLED懐中電灯のように単三や単四電池使用の物はほとんどありませんでした。
 ボタン電池やコイン電池では容量が少なく、また同じサイズの充電池は存在するものの特殊電池のために入手性が悪く一般家庭ではまず使えません。
 ボタン電池やコイン電池を使うライトでは電池は使い捨てで、同じサイズの電池を100円ショップで買うならライト本体(電池つき)を買った方がおトク!みたいな流れでした。

 ここで満を持してグリーンオーナメントより「単四電池×3本使用、3LED」のライトが100円ショップ商品として投入されたわけです。
 単四電池ですから、市販の単四ニッケル水素充電地が使用でき、電池の心配なく使えます。

 電池は一般的なLEDライトと同じく単四×3本用のカートリッジに入れて本体にセットする方式です。
 スイッチはテールキャップにプッシュスイッチが付いている本格派。テールを回して…という簡易的なものではありません。
 ボディもかなり粗雑感はありますが一応オールアルミ製です。よくあるプラスチック製ではありません。ただネジ切りの精度などはあって無いような物で、かなりギチギチと噛みこんでしまったり、ちゃんとネジ込めない時があったりと「それなり」の出来です。
 このボディデザインは昔バラエティショップ等で「9LEDライト」として売られていた物に非常に似ています。多分中国の製造元では金型や部品の流用で安く提供できるようにしているのでしょう。

 同じ単四×3本使用のライトとの大きさ比較です。
 ボディが違いますが、9-LEDライト(580円)とはほぼ似たような感じですね。
 高出力LEDを使用した閃SG-305LHE-02SVはちょっと大きめです。
 LEDは5mm砲弾タイプが3個で集光はLED自体のレンズ特製によるものです。一応ヘッド内はリフレクタのように銀色になっていますが、LEDから横方向に出る光を適当に反射する程度です。

 明るさは・・・3LEDという事で、3LEDなりの明るさですね。

 新品アルカリ電池を使用して点灯させたところ・・・なんと400mAも流れてしまっています。LED一本に133mAなんていう超オーバードライブ。
 じきに電池が弱って300mA程度まで下がりますが、それでもLEDの寿命に関しては全く無視といった感じで点灯させていることになりますね。
 たった3LEDなのにヘッドはそこはかとなく暖かくなります。
 光の色も少し青っぽさが増して、かなり危険信号を発している色合いに見えます。

 ニッケル水素充電池VOLCANO NZ(充電後しばらく置いた物)で点灯させると約140mA、LED一本あたり46mAとそれでもかなりのオーバードライブになります。
 上の400mAの場合と明るさはそれほど変りませんので、無理にアルカリ乾電池で多くの電流を流しても、LEDの発光性能の上限を超える電流を流しているだけでほとんど意味が無い事がわかります。

 電池の放電特性も合わせて考えると、このランチャーライトはマンガン乾電池などじきに弱くなってLEDの定格電流に近い少ない電流で光らせられる電池を使うか、ニッケル水素充電池で多少はLED寿命を縮めつつ一定の明るさを保つライトとして使用するか。
 電流制限抵抗の無いダイレクトドライブでLEDを3個程度では、電池3本の電圧を直接ではやはり少し高すぎるのでLEDにとっては過酷なライトですね。

 パッケージには「小型」「明るく」「長寿命」と書かれていますが、「長寿命」については・・・うーん、という感じです。

 中の基板のプラス極側とテールスイッチのマイナス側には両方スプリングがあり、電池ボックスの長さと中の空間に少し余裕がありますので、基板一枚ぶんくらいの厚さで制限抵抗を入れる改造などは容易にできそうです。

 単四電池使用で、一般的なニッケル水素充電池が使える100円懐中電灯というのはやはり画期的ですから、うまく使って100円以上の価値が見出せるかもしれませんね。


[11/29 追記]

 カートリッジに抵抗をつけてみました。
 マイナス側の金具をカットして、電池側(バネの付いているほう)とターミナル側(底面)の間に4.7Ω(1/4W)の抵抗をとりつけます。
 4.7Ωはニッケル水素充電池用で、アルカリ乾電池を使用する場合は15〜18Ωが良いでしょう。

 4.7Ωとニッケル水素充電池(VOLCANO NZ)使用で約69mA(一本23mA)ですのでほぼ定格ドライブです。


[2009/2/26 追記]

 点灯・点滅切替回路を仕込んでみました(^^;

 『ちょっと奥さん 2009/2/11』でご紹介した「ミニフラッシュライト (2モード内蔵) 」の基板をランチャーライトに組み込んで「2モードランチャーライト」に改造してみました。

 ミニフラッシュライトは基板上のICで「点灯」「点滅」「消灯」が選べるソフトスイッチ型のLEDライトです。
 そのICを利用してランチャーライトの3つのLEDを「点灯」「点滅」「消灯」が選べるようにします。

 しかし、ランチャーライトはテールスイッチで回路の電源自体が切られてしまう構造で、ミニフラッシュライトのようなICには常に電池から電源が供給されていて、スイッチ操作で点灯状態を切り替える回路用には出来ていません。
 そこで過去にライト系改造工作でもご紹介した「電源が切れてしまうライトにも点滅回路を組み込む」という独自のテクニックを駆使して、このランチャーライトも「スイッチや電池カートリッジは無改造」「ヘッド部のみの改造で済ます」という『気の迷い』らしい改造方法をとります。
 この方法で改造すれば、よくある中華ライトのように「テールスイッチをチョンと押してモード切替ができる!」ちょっと本物っぽい(笑)ライトになります。

 回路図は右のとおり。

 「ちょっと奥さん 2009/2/11」で書いた通り「ちょっとした加工と、部品の追加」で行います。

 追加部品は電解コンデンサが一個と、ショットキーバリアダイオードが一本のみ。今回はLEDの電流制限用の抵抗は使用しません。(使用してもいいですよ)

 ダイオードでICの電源とSWラインを分離して、電池の電源が入っている間はSWはON状態に、電池の電源が切れている間はSWICから見て開放(OFF)状態にする事がポイントです。
 この手の点滅ICのスイッチ部は、ONになった瞬間にトリガーがかかってモードが切り替わるよう(中のFFがそういう構造)になっている為、ONの状態をずっと続けても全く問題はありません。
 IC自体は電池の電源がOFFの間も電解コンデンサで動作を保ちます。今回の回路では負荷のLEDにも電解コンデンサの電圧がかかってしまいますが、電圧が下がると電流が急激に減るのでICの動作がしなくなるまではしばらく持ちます。以前ご紹介した回路ではトランジスタで負荷は駆動していたのでIC保持用のコンデンサは負荷には放電しませんでしたよね。

 ミニフラッシュライトの基板をランチャーライトのボディの筒の中に入るサイズにカットします。
 LEDが付いているほうとは反対側をカットするとよいでしょう。元のプラス側のパターンがぐるりとありますが、不要ですので切り落としてしまって構いません。

 ランチャーライトのLED基板のほうは、LEDのマイナス側とボディに触れる周辺部との間をパターンカットします。
 電動ルーターで削ってしまいました。

 手にケガをしないようにカッターでちまちまカットしても構いませんし、ご自分のやりやすい方法で。

 ミニフラッシュライト基板に元から付いている中心のバネをそのまま電池プラスと触れるバネに流用するため、パターンカットしてつなぎなおします。
 電源のマイナスはSW端子にあたるパターンの横のテストポイントから後でリード線を繋ぎ、ランチャーライトのLED基板の外周かに接続します。

 ショットキーバリアダイオードと電解コンデンサを載せてハンダづけ。
 その他、電源やLEDの点灯用の配線もして、この状態で通電テストを行います。

 別途用意した電池3本用の電池ボックスと、基板上のスプリングにプラス、外周にマイナスを繋いでLEDが点灯すればOK。
 チョンと電源を切ってまた入れると点滅に、もう一度チョンと切って消灯、またチョンとすれば点灯すれば回路に問題はありませんので、ホットボンド等でミニフラッシュライト基板をランチャーライトのLED基板の上に載せた状態にしてホットボンド等で固定します。

 右の写真のようなLEDモジュールになれば改造は完成。

 ボディにはめこんで、電池を入れてスイッチを入れれば「点灯」状態になります。


 チョンとスイッチを半押しして一瞬電源を切ると「点滅」モードに切り替わります。

 またチョンとスイッチを半押しして一瞬電源を切ると「消灯」モードに切り替わります。
 この「消灯」はLEDが消えているだけで、テールスイッチはONですが点滅用ICの動作に必要なたいへん微小な電流しか流れていませんのでそのまま放置しても大丈夫です。気になる方はスイッチをカチッと鳴るところまで押し込んで離し、完全に電源OFFにするとよいでしょう。

 モード切替操作は約5秒程度以内に行えばよく、スイッチ半押しでOFFではなく、一旦カチッと押して離してOFFにして、もう一度カチッと押して離してONにする程度の時間がかかってもちゃんとモードが切り替わります。ちょっと不器用な方でもモード切替はできます(^^;

 テールスイッチで電源を完全に切った場合、約5秒程度以上経ってから再度ONにすると「点灯」モードで始まります。
 電源スイッチをOFFにしたままにしておいて、スイッチを入れると必ず「点灯」から始まるのでライトとして使用するのにも支障は出ないと思います。

 今回はLEDに電流制限抵抗を入れませんでしたが、満充電のニッケル水素充電池で約60mA程度の電流になりちょうどLED一個あたり20mAと定格電流くらいになりました。
 ニッケル水素充電池3本でダイレクトに点灯させるとたいへんな電流が流れましたが、今回の改造ではICの中のわずかな抵抗成分と、ショットキーバリアダイオードを経由する事での電圧低下ぶんでニッケル水素充電池ではちょうど良い程度になりましたので電流制限用の抵抗は無しです。

 アルカリ電池で動作させてみると新品アルカリ電池で約100mA程度でしたので、LED一個あたり約33mAとちょっとオーバードライブです。
 そのまま点滅モードで1時間半ほど点滅させましたがICもLEDも壊れていませんので、点滅なら新品アルカリでも大丈夫でしょう。
 連続点灯させる場合、元のミニフラッシュライトでは新品電池時で約60mA程度流れていましたからこのICは60mA程度なら大丈夫。多分100mAくらいならすぐに焼け切れることは無いとは思いますが、アルカリ電池で使用される際には5〜10Ω程度の抵抗を入れるほうがいいかもしれませんね。
(一応新品アルカリで連続でテストしても壊れずに動作しています)


■ LED SUPER SLIM LIGHT・スーパースリムライト

ちょっと奥さん! 2008/11/26

 ランチャーライトとパッケージデザインが同系列な「LED SUPER SLIM LIGHT(スーパースリムライト)」(株式会社 グリーンオーナメント)
 100円ショップECHO PLAZAで購入。(F.FLET'S(フレッツ)でも確認)

 こちらはよくあるLR41×4本使用のミニライトです。
 LEDは5mm砲弾型を一本使用で、ヘッドの先からLEDの先っぽが突き出ています。
 黒く塗装されたアルミボディは少し厚い目で持った感じはしっかりしています。
 スイッチはヘッドを回して締め込むと点灯するタイプ。よくあるプッシュ式では無いので連続点灯が可能です。
(電池がすぐになくなりそうですが・・・)
 大きさ的にはキーホルダーに吊るしてポケットに入れておくには良いですね。
 鍵穴探し的な用途以外にも、スイッチが点灯したままにできる物ですから、自動車の車内でちょっと地図を照らしっぱなしにする等の用途でも使用できます。



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