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「ちょっと奥さん!」
小・情・報


■ 100円タイマーライト

ちょっと奥さん! 2018/9/25

 『その他・一般の話題』(2018/6/21)ターマーライトのタレコミですより情報を頂きました「タイマーライト」(グリーンオーナメント製 No.31095)です。

 情報を頂いた当初は100円ショップセリアにしか置いていなかったようで、いろいろな100円ショップを探しましたが見つかりませんでした。
 それから友人が見つけて買って持ってきてくれたので現物を見ることができたのですが・・・、その直後に近所のザ・ダイソーにも山積みで置かれるようになり、あんなに探し回らなくても良かったので骨折り損のくたびれ儲けです。

 タイマーでの点灯時間は本体のダイヤルを回して印の位置にあわせることで、「5分」「10分」「20分」「30分」の4種類から選べます。
 それ以外に「ON」の位置で常時点灯でも使えます。
 右端の「OFF」の位置で消灯です。

※ 各時間設定位置の間にダイヤルの印をあわせると一旦OFFになります。

 ダイヤルを回して、5〜30分のいずれかの位置でランプが点灯した瞬間からタイマー時間のカウントが始まります

 残念ながら、ゼンマイ式タイマーのように、時間が経過したらダイヤルが徐々に回って最後にOFF位置に来る!みたいな動きはしません。
 本体ダイヤルは「あくまでその位置で指定の時間動作させる事を選ぶ、ただのスイッチ」です。

 また、見た目がよく100円ショップで売られている「プッシュライト」に似ていますので、ダイヤルで目的の時間を選んでおいて、上のカバーを押してON/OFFできるのか!?とも思いましたが、上のカバーはただのカバーでプッシュスイッチにはなっていませんでした。・・・残念。

 タイマー時間はクォーツ時計のように完全に正確ではなく、多少の誤差があります
 このあたりは100円商品なので気にしてはいけません(^^;

 明かりはチップ型電球色LEDを3個使用していて、ほんのり橙色の温かみのある色で光ります。
 明るさはそれほど明るくはなく、夜の枕元灯程度です。

 昔の豆電球が一個だけの「プッシュライト」と似たような感じの色と明るさでしょうか。

 で、本体色は「白色」と「黒色」の二種類がありますが、「白色」はボディのプラスチックが光を少し透過させるので、暗闇で使用中でもダイヤル位置の確認などができます。黒いほうはほとんど見えませんでした。


 さて肝心の中身ですが、本体中央に小さな丸い片面基板があり、主要部品はそこに全部載っています。
 タイマー時間を切り替えるスイッチは、ボディ外周の回せる部分に金属接点が固定されていて、その先が基板上のランドに接触することで選択するようです。OFFの位置には接触するランドがありませんので接点が無接続でOFFです。
 この時間切替用のランドの間に接点がくると、OFF状態になるので時間設定マークの間にダイヤルを回すとLEDが消えてOFFになるのもうなづけます。

 中央にフラットパッケージタイプの8ピンICが1つ、点灯回路を構成するのはその周囲にチップ部品が数個だけです。

 情報を頂きましたターマーライトのタレコミですはこのICが「タイマーIC555では?」という推測をされていましたが、果たしてそうでしょうか?
 まわりの部品を見る限り555で作るなら時間切替スイッチでタイマー時間を変更する為に必要な抵抗やコンデンサ数個が見当たりません。これは555で作られたタイマー回路では無さそうです。

 そして555だとすると電源ピン配置が逆!?ということも仰られています。
 私の想像では「よくある8ピンPICマイコンのようなものでは?」でした。
 ICの表面には型番のプリントがありません。(正体がバレないように消されたのか、最初からプリントせずに量産したのか?)
 なので・・・基板パターンから回路図を起こして確認してみましょう。

 確かに8ピンのICへの電源は1番ピンが+電源8番ピンが−電源になっていますので、タイマーIC 555とは逆!ですね。

 そして、タイマーIC 555では必要なダイヤル接点(スイッチ)で時定数を切り替える為の抵抗やコンデンサが無い!というのもわかります。
 ダイヤル接点(スイッチ)の配線は直接8ピンICの各ピンに接続されているだけです。
 つまりこのICは時間設定を変えるスイッチ切替の信号を、直接入力ピンに入れる事で時間設定を読み込んで働くタイマー機能を有しているICであるという事がわかります。

 また通常の汎用ロジックICであれば、接点が接続されない時にオープン(無接続)となる入力ピンは必要に応じて「プルアップ」または「プルダウン」しておかないと、入力端子がノイズ等を受けて誤作動する原因になるので、必ずそういう部品がとりつけられているはずです。
 しかし回路図を見ると接点入力のうちでプルアップされているのは4番ピンだけで、他のピンにはプルアップ抵抗は付いていません。(IC内部でプルアップされている可能性が大)

 この8ピンICが「このタイマーライトの為だけに専用に設計された専用IC」であれば、4番ピンも内部にプルアップ抵抗を内蔵してしまえばわざわざ外に一個抵抗をつける必要はありません。
 ではなぜ「4番ピンにだけプルアップ抵抗が必要なのか?」という疑問に突き当たりますが、PICマイコンの知識のある方ならもう答えが出ていますよね?

 そう、8ピンマイコンでは定番の『PIC12xxx系マイコン』では、1番ピンが+電源8番ピンが−電源(この回路図の通り)で、その他のピンは全部I/O端子となっていて目的によりプログラム上の設定で入力にも出力にも変えて使え、更に内部でプルアップして外部にプルアップ抵抗をつけないで入力端子に使えるのですが(この機能もピン毎にON/OFF可能)、4番ピンにだけはI/O機能と「リセット端子」を選択できるようになっている関係で内部プルアップ機能が付いていません。  なので4番ピンを入力端子として使用するなら、ここだけは外部にプルアップ/プルダウン抵抗が必要なのです。(なぜそうなっているのかを知りたい方は、PICマイコンのデータシートを入手して各I/Oポートの内部回路図などが掲載されて説明が書かれているページをお読み下さい)

 ここまでわかってしまえば、この8ピンのICは『PIC12xxx系マイコン』のうちのどれかか、『PIC12xxx系マイコンに機能を似せて作られた中華製マイコンIC』(結構たくさんあります)のいずれかである事はほぼ間違い無いと思います。
 なので、上の回路図では『PIC12xxx系マイコン』のピン機能名で各ピンの端子名を書いています。

 このように、何らかのマイコンICを使用して内部に書き込まれたプログラムでタイマー機能を動作させていますので、「ICのまわりに付いている抵抗やコンデンサを変えてタイマー時間を変えてしまいたい!」という風な改造は行えません。

 『その他・一般の話題』(2018/6/21)100均好き様がご希望されていた
>2個で1時間、なんて無理ですかね?
という改造は、少し部品を追加すれば実現可能そう・・・という感じですね。
 もう回路図の下書きは終わっていますがまだ実物でテストしていないので、また時間が取れたときに実験してみて問題が無かったら掲載しようと思います。

◇   ◇   ◇

 このランプ、LEDに電流制限抵抗が付いていませんが、ほぼ新品に近いアルカリ乾電池で点灯させた場合、消費電流は約60mA程度
 単四アルカリ乾電池でもそこそこ長時間使えそうですね。(でもタイマー式で何度も点灯しっぱなし時間が長いなら単三乾電池のほうが良かったのに・・・)

 チップLED一個には約20mA程度流れていることになるので、このチップLEDはVfが高い品種のものを使っているのでしょうか???>
 まぁLEDを外して細かくテストすればわかる話しですが、それほど重要なことでは無いのでそこまでのテストは無しという事で。
※ 追記
 S8550C-E間電圧を測ったら-1Vちょっとありましたので、単にON/OFFのスイッチング用ではなく、C-E間電流を制限してLEDに流れる電流を適正値にしているようです。
 電源電圧(乾電池3本)4.5〜3V程度でベース抵抗10KΩが付いていますので、とりつけられているS8550ランクはわかりませんがhfeはだいたい中間値の200だと考えれば、およそ60mA前後で計算上間違いは無いですね。(電池の電圧に左右されます)

 100円商品で時間が数種類選べるタイマー式のLEDライト!って、よくこんな値段で出せるなぁ(そのかわり全体の作りはチャチ…)という感じですが、唯一の大きな欠点があるとすると、電池ボックスの蓋がネジ留めである!という点くらいでしょうか。
 単四電池使用でそれなりに電池交換頻度が高いと思われる製品なのに、電池交換がとても面倒です。

 なぜここが引っ掛け式にできなかったのか謎です。


■ リクエストの2個連結させる改造例
2018/10/4

 回路図も使用されているマイコンICの動作もわかったので、100均好き様リクエストの「2個で1時間、なんて無理ですかね?」という改造はべつだん難しいことは無いですね。

 連結改造するにあたり、次の点は部品数を少なく、かつ安全に改造できる条件として必要なので確認しておきます。

● このタイマーIC(マイコン)は「ダイヤルを指定時間の位置にセットしたままで、電源を入れるとタイマー動作は開始する

● このタイマーIC(マイコン)は「最初にLEDがOFF状態や、指定時間経過後にLEDが消灯した後も、I/O端子からHLの信号が出続けていること
※ タイマー休止中のマイコン動作をスリープさせている場合、I/OポートがOPEN状態では無いこと

 以上の条件は確認できたので、あとはタイマーライトを2個用意して

(1) 「タイマー1」は電源ONと同時に1時間(選択は自由)動作させる
(2) 「タイマー1」の動作が終了したら、そのタイミングで「タイマー2」を1時間(選択は自由)動作させる
(3) 「タイマー1」または「タイマー2」が動作中は、外部機器をコントロールする出力をONにする

という3つの機能を付け加えれば良いです。

 以上の考え方と追加回路が正しいかテスト中の写真です。

 基本的には大丈夫でしたが、1つ問題がありました。
 「タイマー1」の動作が終了したら次に「タイマー2」を動作開始させる際、このタイマーIC(マイコン)に書き込まれているプログラムでは「誤作動防止か何かの目的で、時間指定スイッチONから実際にLEDが点灯開始するまで『0.数秒の遅れ』がある」ということが判明しました。
 これは電源を入れた際に最初に「タイマー1」が動作し始める時にも0.数秒遅れているのですが、これは操作する人間にとっては全く気になりません

 この0.数秒の遅れのせいで、「タイマー1」から「タイマー2」に動作が引き継がれる瞬間に、出力が0.数秒途切れてしまうのです。
 リクエストのような「ラジオのタイマーにしたい」用途の場合、「タイマー1」から「タイマー2」に切り替わる瞬間に電源が一瞬切れて「ブチッ!」と嫌な音がスピーカーから出るかもしれません。

 そこのところは出力回路のほうで多少遅延させて0.数秒間出力が切れるのを防げばいいので、それほど大きな問題では無さそうです。

■ 2個連結改造回路図です
▼クリックすると拡大表示
※ IEなどではクリックしても縮小表示されます。拡大操作をしてください

【重要】
 この改造の後は、電池からの電源に「電源スイッチ」をつけています。
 タイマーの起動・途中での停止はこの「電源スイッチ」で行ってください。
 もし販売されている製品通りに「(タイマー1の)ダイヤルをOFF位置から希望時間のところに回してタイマー動作を開始する」ような使い方をしようとすると、電池を入れた瞬間にはタイマー1がOFFなのでタイマー2はは「タイマー1がOFFになったので開始しなければ!」と思って動作を開始して、いきなりタイマー2だけの時間出力がONになるという一見すると誤作動のような動きをします。

● 「タイマー1」起動回路
 「電源スイッチONと同時に「タイマー1」を動作開始する必要があるので、タイマー1の時間切替ダイヤルはご希望の時間に合わせておきます
 ラジオのタイマーで使用するならLEDランプのケースから基板を外して、タイマー基板だけにして別のケースに入れて使用するでしょうから、ダイヤル部分の配線は金具から外して目的の時間のランドに直接ハンダづけしてしまってください

● 1→2連動回路
 このタイマーIC(マイコン)のLED点灯制御用の出力ポート(I/O端子)の使用方法が、「LEDをOFF(タイマー時間切れ)の時にL」ならよかったのですが、残念ながらLEDドライブ用トランジスタにPNP型のS8550を使用している関係上、LED点灯時にL/LED消灯時にHになっています。
 なので・・・「タイマー2を起動(指定時間を選んだことにする)」ために時間選択入力をLにするには、H/Lを逆転させてやらなければなりません。

 ここはトランジスタ一石で信号を反転させることにします。

 「タイマー1」の終了(OFF)と同時に「タイマー2」を動作開始する必要があるので、このタイマー1が終了した信号を反転させた信号を「タイマー2」の目的の時間のランドにハンダづけして接続します

● 「タイマー1」「タイマー2」のいずれかがONの際に出力をONにする回路
 はじめてに「タイマー1」が動作している間、次に「タイマー2」が動作している間の両方でラジオの電源をONにする必要があるので、2つのタイマーの出力を合成します。

 幸い、チップLEDを点灯させるのに基板上にトランジスタが付いていますので、これらトランジスタの出力はオープンコレクタ出力状態なので、「2つのトランジスタの出力を接続してORをとる」だけで2つのタイマーの出力は合成できます。
 2つのトランジスタのコレクタ同士を繋げば、「タイマー1」「タイマー2」のどちらが動作していてもチップLEDは6個とも点灯します。
※ 厳密に言えばトランジスタで電流制限しているので、各LEDの明るさはタイマー一個だけで使用した時よりは暗いはずです。

 でも・・・配線して動作テスト中ならチップLEDが6つ点灯しても目で見て動作の確認ができるので良いですが、実際にラジオのタイマーとして使用するならチップLEDを6個も点灯させてムダに電池を消耗させる必要も無いので、組み立てが完了したらチップLEDは全部取ってしまいましょう。
 タイマー動作中を示すパイロットランプをつけたい場合は、LEDを一個と電流制限抵抗でも適宜付けてください。(図示はしていません、質問もしないでください)

● 外部接点回路
 今回のご希望が「ホトカプラと組み合わせてポケットラジオの30分スリープタイマとして組み込もうと思います」でしたので、ここはOMRONのPhoto MOS-FET G3VM-61B1 [PDF](制御可能電流1Aまで)を使用して外部機器(ラジオ)の電源をON/OFFします。
 Photo MOS-FETは東芝のPhoto MOS-FET TLP241 [PDF](制御可能電流2Aまで)でもいいと思います。
 ほかにお手持ちの物があればほとんどの物が使えると思います。

 「タイマー1」から「タイマー2」に切り替わる瞬間に『0.数秒の遅れ』がある問題は、Photo MOS-FETの内部のLEDを光らせる信号を電解コンデンサで少し延長させることで解消します。
 回路図中の1000μFでもまだ短い場合は2000μF程度にするとか、カット・アンド・トライでご自分の回路で良いポイントを探ってください。
 通常の電子回路質問・製作記事では無いのでこのあたりはアバウトです(^^;

 ご希望がフォトカプラでラジオを・・・という事でしたので回路図もそう書きましたが、わざわざフォトカプラで絶縁せずに普通にラジオや他の機器の電源をON/OFFするだけなら、出力回路はふだんからよく出しているようにトランジスタやパワー MOS-FETを使ったほうが良いとは思いますが、まぁべつにどちらでも目的は達成できるので良いでしょう。
 細かいことを書けば、『0.数秒の遅れ』問題を解消している電解コンデンサの容量は、パワー MOS-FETを使用した回路のほうがずっと小さくて済むとか、回路の考え方の上では利点はあるのですが・・・。

 この100円タイマー製品の回路の内容と連結接続して使用する方法は説明致しましたので、今回のご質問の「ラジオのタイマーに使いたい」以外にも色々と活用できると思います。
 「別の○○に使いたい!」という場合はご自分で回路の変更や使用部品を選択して、がんばって自作してください。
 「別の○○に使いたいけど変更方法がわかりません、教えてください」というご質問は本件については受付ていません。

 元から「ちょっと奥さん」コーナーは100円ショップ商品などの紹介をするだけで、質問などの投稿受付フォームはご用意していないコーナーなのでご理解とご了承をお願いいたします。

◇   ◇   ◇

 もちろん分解・改造は自己責任で!、分解や改造した製品を使って繋いだラジオ(とか他の機器)が壊れた!とかタイマーが火を噴いた !とか、その他諸々のトラブルに対して「気の迷い」は一切の責任を負いません。

 本ページに掲載している回路図等についてもあくまで今回手元にある製品で調べた結果であり、今後製品の改良やマイナーチェンジで中身が違うものに変わってしまう可能性も特に100円ショップ商品というカテゴリーのものは高いので、皆様が購入された商品が今回掲載した通りの回路図を元に改造・使用できることを保証するものでもありません。
 今後別回路になった商品が発売されたとして、それに追随して本ページをその新製品にあわせて加筆・追加・更新する義務も負いません。(気が向いたらやる時もありますよ)



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