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マッチモア単4ニッケル水素電池用放電器
AAAD「MR-3ADCK」の性能を調べる


* 記事を掲載 2007/11/16


 以前からぜひ調べてみたかったマッチモア製の単4ニッケル水素充電池専用放電器「MR-3ADCK」(Kは黒、MR-3ADCBブルー、MR-3ADCPパープル)を本ページ読者のあろは様よりお借りすることができましたので、分解して性能や中身を調べてみました。


■ MR-3ADCKとは?

 マッチモアから発売されている、単4ニッケル水素充電池専用のオートカット式個別放電器です。
 ミニッツ用放電器として模型店ではミニッツコーナー(または充電器等のコーナー)に並べられています。
 マッチモアらしいアルミ製のボディや、いかにも強力に電池をホールドするネジ式のターミナルなど、従来のラジコン用機器の流れを汲んだセンスの良いデザインで「見た目は」性能も良さそうです。
 定価では6000円もします!
 ショップでの実売は4500〜5000円くらいのようですが、約5000円もする放電器ですからそのへんのダイオードと抵抗だけの簡易放電器のような過放電器デスチャージャーでは無いだろうと多くのユーザーから期待されています。

 広告では
   単四ニッケル水素バッテリー専用放電器   
   0.5A放電
   0.9Vでカットオフ
   別電源不要でコンパクト
などと書かれています。

 「別電源不要でコンパクト」なのは間違いありません。
 「単4専用」なのはソケットが単4サイズなので単3は入りません。「ニッケル水素専用」とはカット電圧が0.9Vに固定されているからでしょう。ニカド用のデッドショート(0Vまで放電)機能は無いようです。

 「0.5A放電」と「0.9Vオートカット」は後ほど調べましょう。

 さてMR-3ADCK(MR-3ADCB/MR-3ADCP)で最も気になるのは「個別LED」の存在です。
 ニッケル水素充電池一本の1.2V程度ではLEDは点灯しません。(約2V近く必要です)
 しかしMR-3ADCには4つの電池にそれぞれ一個の個別LEDがついていて、放電が完了すると一個単位で消灯すると言うのです。
 実に不思議です。

 しかしその謎を解くカギはMR-3ADCのパッケージに小さく書かれている注意書きにありました。
 「LEDは1・2番または3・4番ソケットに電池を2本入れた時のみ点灯します

 そうです、電池を2本入れる事で内部で直列に接続されていて、2.4〜1.8V程度の電圧を利用してLEDを点灯させる回路を働かせているようです。
 これならLEDを点灯できます。

 放電する電池が左右で一本単位ではLEDは点灯しませんが、ミニッツ等で使用する場合は4本セットで放電するでしょうから問題は無いでしょう。
 LED懐中電灯で単四電池を3本使用する場合は、電池が一本になる片側のLEDは点灯しなくて不便ですね。まぁミニッツ用に販売されているので他の用途の事はこの際関係無いと考えましょう。


■ 開けてみる

 中には左の写真の基板が入っていました。

 LEDの点灯は何かトランジスタ回路ででも実現しているのかと思っていましたが、なんとカスタムチップらしいICが一個載っています。

 そして左右に2個ずつ、おなじみのシリコンダイオードと放電用らしき抵抗が見えます。

 が、放電カット(停止)回路が見当たりません。

 またしても、暗雲が立ち込めてきました。

 そしてそれを確かめるべく、パターンを追って回路図を書きます。

 それがこちらです。
● 放電回路

 あらあらやっぱり、0.9Vでのオートカット回路なんて微塵も見当たりません
 1番から4番までの電池ソケットには、直接「ダイオード+抵抗」の放電回路が接続されています。
 使用されているシリコンダイオードは1N5399で700V/1.5Aの一般整流用で、Vf=1V(1A)となっています。もちろんこのダイオードも電流値によってVfは変化します。
 ダイオードテスターで測ったらVf=0.52V前後(0.5〜0.53と4個でバラつき有り)でしたので、最も電流が流れなくなった時には両端電圧は0.5V程度まで下がってしまいます。
 ということは、この放電器のカット電圧は0.5Vという事で、やはり全然0.9Vカットではありません。

 実際に放電するとどうなるのかは次の項でテスト結果をグラフで掲載します。

● LED点灯回路

 LED点灯回路については専用ICなので中身の正確な回路図はわかりませんが、電池2本ずつを直列にして電源を与え、各電池の電圧を検出する入力端子に(設定調整用の?)抵抗を通して与えた電圧でLEDの点灯状態をチェックしているようです。
 入力端子のインピーダンスは非常に高く、電圧検出の為に電池の電流を消費してしまうような事はありませんでした。
 しかし両方、または片側のLEDが点灯している限りは必ず両方の電池から点灯用の電流を供給していますので、どちらか片側の早く放電が終わったほうの電池から全く電流を消費しないわけではありません。

 LEDは正しく0.9Vで消灯します。(実際は0.95V程度)
 状況は下のグラフで示します。

● おまけ

 LED点灯回路の原理と動作を考える上で、次のような回路を考えてみましょう。

 単セル放電回路を2つ直列に繋いだものに、それぞれ分圧抵抗RA・RBとトランジスタで電圧検出をする回路をとりつけます。
 このときのミソは上下2つの電圧検出回路を逆極性にすることです。

 そしてトランジスタで駆動するLEDは2つの電池を直列にした合計電圧で点灯させるように接続します。
 こうする事で、それぞれのLEDはトランジスタが規定の電圧以上を検出してONになっている間点灯します。

 注意して頂きたいのはこれはあくまで単セル放電回路を2つ繋いだ時にLEDを点灯できるという原理図であって、この回路図ではRA・RBを経由して電池はわずかな電流ですが完全放電してしまいますので、ダイオードで一定以下の電圧に下がらなくする放電回路の意味がありません。

 MR-3ADCで使用されているIC(COSMO 1040)ではもっと複雑な回路で入力インピーダンスの高い(入力感度の高い)電圧検出部を作っているのでしょう。

 原理図のようなトランジスタ回路でも、RA・RBで分圧して動作電圧を規定するのではなく、RBは無しでRAのみ(ベース制限抵抗のみ)にしてRAの値を使用するトランジスタのhfe値にあわせて調整すれば、入力インピーダンスはじゅうぶんに高い状態で動作させられるかもしれません。

 原理説明以上は今回の記事の目的から外れますのでテストはしませんが、何かで使用される方はご自由に研究してください。(この欄は"おまけ"ですので質問・報告はご遠慮ください)


■ 放電テスト

 それでは、実際に電池を放電してどのようになるのか測定してみましょう。

▼グラフをクリックすると拡大表示
 放電電流は最初は約500mAで大半の時間は450mA前後です。
 500mA前後の放電中の1N5399のVfは約0.7V、1Ωの抵抗にかかる電圧は約0.5Vですのでこの数値です。
 ザップドバッテリーやeneloopなど維持電圧が高いバッテリーの場合は放電中の電圧も高いので約500mAに近い値で放電が続くでしょう。
 広告の「0.5A放電」に間違いはありません。

 LEDは約0.95Vで消灯します。(1.0Vくらいから徐々に暗くなってゆきます)
 ほんの少し0.9Vよりは高いようですが、急激に電圧が下がっている期間ですので誤差の範囲程度ですね。

 LEDが消えてから約40分経つと電池電圧は0.7Vにまで下がっています
 LEDが消えてから先はどんどん過放電域の深みにハマってゆきます。

 この放電器もラジコン用品に多い『ランプが消えたら電池を外しましょう!』タイプである事がわかります。「0.9Vカットオフ」という甘いささやきを信じてLEDが消えた後も何時間も電池をセットしたままにすると、電池に過放電でダメージを与えてしまいます。
※ 外し忘れて少しの時間だけの過放電ならすぐに電池が使えなくなるという事はありません。しかしザップドバッテリー等は過放電などに弱いという話も聞きますのでなるべく注意してください。

 そのまま放置するとどの程度まで過放電してしまうのか確認してみました。

▼グラフをクリックすると拡大表示
 放電を開始してから約18時間で1N5399の最低Vfの0.5Vあたりまで下がってしまいました。(ダイオードテスターで測定した数値と合致しますね)

 「寝る前に放電を開始して、朝起きるまで放置」という使用パターンでも確実に0.6Vあたりまで下がっていますので寝ている間放電はお勧めできません。

 なるべく何かの作業中に平行して放電して、時々LEDの表示を確認して消えたら電池を外すようにしたほうが良いでしょう。
 実際にマシン走行に使用した後の電池であれば残容量により変わりますが放電時間も短く、放電開始から少しの時間おきに見る程度でじきに放電が終了するでしょう。
(実際に放電しつつ別のマシンメンテ作業をしていて、そのまま忘れて翌日まで放置していた人も居ますけど・・・。LEDが消えていると意外と机の上で目立たない?)

 しかし2本のうち片方が消えてもその電池を外すともう片方のまだ放電中の電池のLEDまで光らなくなりますので、2本共放電が終わるまで先に終わったほうの電池は(LEDで放電状況を確認したいなら)外せません。
 コンディションの揃っている電池なら放電終了の時間差も数分以内でしようから、多少先に放電が終わったほうの電池が過放電域まで放電してしまっても短時間なのでダメージも少ないですが、もしコンディションが揃っていない電池を放電する時はあまりLEDにこだわると先に放電が終わった電池に良くないかもしれません。

 そう考えると、わざわざ専用ICまで使って「豆電球ではなくLEDを点灯させたい!」というカッコつけにこだわっているマッチモアの「見た目戦略」は電池には本当は優しくないという風に思えます。

 見た目は古臭くて悪いけれども単セル放電で豆電球かムギ球で放電終了を知らせる(消灯する)回路のほうが、他の電池に関係無くその電池だけで完結する理想的な放電回路と表示回路なのです。


■ まとめ

 MR-3ADCKをお借りする時に持ち主のあろは様が「テスターで測ったら、片方が放電が終わって(LEDが消えている)もう片方だけが放電中のはずなのに、先に終わっているほうの電圧がまだどんどん下がってゆくようです。」とご自分のテスト結果に不審がられていましたが、そのテスト結果は残念ながら正解でした。

 この放電器は「0.9Vカット」ではなく正確には「0.5〜0.6Vカット」なのです。
 カット電圧があるとはいえ、最後のほうは過放電電圧のままじわじわと微弱電流を流して電池を弱めるたいへんニッケル水素充電池には良くない放電方法ですから、ちゃんとLEDが消えたらすぐに電池を外しましょう!

 レースや練習走行に持っていって、ピットで作業中に放電してLEDが消えたのを確認するのが1時間程度遅れた!以内なら問題は無いので、メーカーもそういう利用方法を想定しているのかもしれません。
 走行で使った電池であれば放電時間は数分〜数十分なのでピット作業中に放電もすぐに終了します。

 同じマッチモアの7.2V用放電器「セルコンディショナー」のパッケージ説明に「LEDは5.4Vで消灯しますが、放電は続いていますのでLEDが消えたらバッテリーを取り外して下さい」というような注意書きがありました。
 つまりはマッチモアの製品で「××Vカット」と書いているのはこの「LEDが消えるだけの電圧」で、「手動で外してね★」が基本のようです。
 そこからもっと下の過放電域の電圧で実際は停止します。

 定価6000円と単4放電器の中ではかなり高価な部類に入るマッチモアのMR-3ADCK(K|B|P)ですが、中身は結局ダイオード+抵抗の簡易放電器と「放電に関する性能的には変わらない」ものでした。
 「0.9Vカット」を信じて購入された方にはショックが大きいかもしれません。
 ショップ店員の方も大絶賛してお客様に薦めているそうですが・・・

 かなりしっかりしたアルミ製ボディ、ネジ込み式コンタクトピン、独特のデザインセンスにお金を払っていると思えばなんともない・・・と信じて使いましょう。
 事実、自作で基板にパーツをとりつけただけの物よりはよっぽどしっかりしていてさすがメーカー製!と評価できるのは間違いありませんから。


イーグル単4放電器>「AAA アクティブメイト」の性能を調べる
 MR-3ADCB|K|Pと似た形のイーグル模型の放電器の中身は?
ニッケル水素充電池・単セル放電器の製作
・単セル放電
・カット電圧可変!(完全カット)
・自己電源方式(外部電源不要)
・950-700mA 急速放電

 の単セル放電器の製作記事はこちらです。
 ミニッツレーサーの方の利用者も増えています!
 イーグル放電器「#1799 SPミニ・ディスチャージャー」の改良改造も・・・

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 AAAアクティブメイトの紫バージョンを持っています。
 で、早速分解してみました。
 OEMではなさそうですね。
 同じようなカスタムチップがありますがパターンを隠すように上から黒い塗装?がされています。「類似商品」ではないでしょうか。
 MADE IN CHINAだし

 現物をお貸しするわけにはいきませんがデジカメで撮って画像をお送りいたしましょうか。
DESA 様
お返事  ご協力のお申し出ありがとうございます。

 今日AAAアクティブメイトを買ってきました(^^;
 ブルーの1Aタイプです。

 実際に手にとってみるとMR-3ADCKとは違いますね。同じ製品のOEMでは無いと外観や「つくり」から分かります。
 「MADE IN CHINA」のシールが何か寂しい感じもします。

 今週末に分解してデータ取りを行いますので、記事を近日中に公開します。

* AAAアクティブメイト記事、公開しました (12/3)
お返事 2007/11/30
 
 はじめまして
 某ラジコンショップでこちらのホームページのことを聞いて興味深く拝見させていただいております。
 私もMR-3ADCKを買おうかどうか迷っていたところ、正確な放電カット電圧や正しい使い方がわかって安心しました。
 ところでひとつ質問ですが、このMR-3ADCKとそっくりな、イーグル模型の「AAAアクティブメイト」はどうなんでしょうか?

 うたい文句としては、
 「独立オートカット回路付。0.9Vカット。4セル独立回路は4つのLEDライトで個別のセルごとの放電終了を知らせます。
 となっており、MR-3ADCKとほとんど同じみたいですが・・・

 価格はMR-3ADCKの半分(2500円前後)で売ってました。
 もしOEM生産でMR-3ADCKより安価ということは性能的には劣るんでしょうか?
 電気関係に素人な者からの質問ですみません。
プラムの父 様
お返事  プラムの父様、はじめまして。

 放電器では「オートカット」という言葉に皆さん惹かれるようで、どうしてもその言葉の響きから「自動的にスイッチが切れる」と受け止めてしまいます。
 普通の電気機器ではそれで正しいのですが、どうもラジコンの歴史の中ではそのあたりがあやふやな製品が多いようですね。

 MR-3ADCKではLEDが消える電圧がちょうど0.9Vですから、豆電球式などと比べてきっちりしている所はやはり「電子回路搭載!」の高性能さと言えるでしょう。
 後は「手動で外してね」という部分がせっかくの「オートカット」を期待しているのにやはり旧態依然としている所はガッカリさせられますが、「そういう放電器だ」と分かって過放電に注意する意識が高まれば使用方法にも注意して誤って電池の性能を落としてしまう事も無く、便利に使えると思います。

 さて、イーグル模型の「AAAアクティブメイト」は見た目本当にMR-3ADCKとそっくりですね。LEDの点灯方式も同じのようです。
 しかも放電電流が0.5A/1A/1.5Aと3種類の製品があって、好みにあわせて購入できるのはユーザーニーズに合わせて一歩踏み込んだ製品!という感じで面白いです。(できればスイッチ切り替えで1台でできればよかったですね)

 外観や機能から見て「マッチモアMR-3ADCのOEM製品」である事は多分間違いないと思います。(※ 調べて記事を掲載しました)
 ただ現物を分解してみたわけではありませんので、確定的な発言は残念ながらできません。(あくまで「多分」としか…)
 海外製品では、見た目まったく同じで中身は全然違う!というコピー商品も沢山ありますので、正規ライセンス品かコピー商品かはその会社の公式発表を見ないと分からないようなものまでありますから…。
 ただ問屋経由等でラジコンショップに普通に入荷して並んでいるのであれば、正規のOEM商品である可能性のほうがはるかに高いので安心して買える製品だとは想像できます。

 タミヤの「7.2Vディスチャージャー2」とマッチモアの「セルコンディショナー」がOEM関係で、放電電流を変えていたりマッチモアのLEDは自動点滅LEDを使用してピカピカと点滅したりとOEMでは製品同士で差別化を計っている場合が多いので、「AAAアクティブメイト」も放電電流が3タイプある事だけが違うのか、もう少しだけ何か違うのかは実際に手にとって調べてみないとわかりません。

 LED表示回路は専用ICを変えないと機能的には変更できるところはありませんので、イーグルも「0.9V」としている所をみるとこのへんは変更をしていないのではないでしょうか。

 完全に中の基板の設計を変えてしまわない限り、MR-3ADC基板の上の部品だけ交換して変更できるのは「放電電流値」「ダイオードによるカット電圧」の2点になります。
 「放電電流値」は確かに3種類に変更されていますので、後はダイオードを交換して最終的なカット電圧を変更しているのか、そのままで約0.5Vまで放電してしまうのか・・・は実機を入手して調べてみないとわかりません。

 値段が約半額というのは、何かコストダウンできるような部品&設計変更があったのか、マッチモアでも大人気商品でOEM生産ぶんと合わせての製造数が格段に増えて製造原価が下がったのか?、元から原価は安かったのか?

 もし知人で誰かが購入するか、他に借りれたら分解して比較してみたいと思います。
お返事 2007/11/27
投稿
11/18
 さっそくお返事ありがとうございます。
 やはり、AAAアクティブメイトもMR-3ADCKと同じ性能みたいですね・・・

 ミニッツをやりはじめて単4充電池を使うようになったんですが充電や放電の際、一本ずつの充電量(残量)が見えない以上、放電で下をキレイに揃えてもらうしかないですね。

 もし、そちらの方でAAAアクティブメイトを分解するチャンスがあれば、結果を楽しみにしております。
 ただ、当方、住まいが福岡なので数少ないラジコンショップにAAAアクティブメイトが並んでいたら、結果を知る前に購入してしまいそうです(笑)

 後、この「迷い箱」投書ページのすぐ上にある「ニッケル水素充電池・単セル放電器」ですが製作された放電器を販売する予定とかはないでしょうか?
 私みたいに電気関係に素人でハンダゴテをにぎったことのないミニッツファンもたくさんいると思うんですが・・・
プラムの父 様
お返事  そうですね。電池の中の容量が目に見えれば良いのですが、どうしても放電や充電をしてみないことには電池毎の充電量や劣化度がわからないのは不便なものです。
 コンディションを揃える為に放電器にかけるのは電池管理の上ではかなり有効ですので、うまく活用すると良いと思います。

 他のページでも書きましたが、同じように使用した電池や、満充電した電池をよーいドン!で同時に放電を開始して、特に早く放電が終わってしまうものなどを発見できれば4本セットで使用するミニッツではどれか一本の電池のせいで走行性能が悪くなっているのか、電池全体が弱ってきているかの「めやす」程度の確認ができます。
 このようなテストの為にMR-3ADCKAAAアクティブメイトのような正確な電圧でLEDが消える放電器は利用価値が高いと思います。

 2500円程度でAAAアクティブメイトが購入できるのでしたら、買っても損をするような事は無いと思いますよ。
 もちろんマツチモアのブランドが魅力の方はちょっと高いですがMR-3ADCKも。

# まだ比較していないので同じかどうかは謎ですが…

 「ニッケル水素充電池・単セル放電器」ですが、たいへん申し訳ございませんが今のところ頒布の予定はありません。
 写真のようなケースに入れた状態ではケース加工などにとても手間がかかりすぎて作業時間相応の値段をつけるときっとMR-3ADCKの店頭価格と同じ位にはなってしまいます。外注などに出しても手作業では高すぎてとても売れません。

 「部品店に行っても指定された部品を選ぶのも難しい」という声もありますので、専用基板と必要部品セットの「組み立てキット(但しケースは無し)」状態なら少量だけ作って頒布するかもしれません。
 感光基板の製作費やその他諸々の諸経費を含めると、製作記事ページに書いている部品代のみのねだんより高くなりますので、それでも買いたいという方がいらっしゃるかどうかが問題ですね・・・
 少なくてもキット状態でAAAアクティブメイトよりは高くなりますよ(^^;
お返事 2007/11/27
お返事  ネットで写真を見たら、AAAアクティブメイトはボディがびみょ〜に違いますね。あくまで写真確認なので現物ではまた違うのかもしれませんが・・・
・前後の黒いプラスチック部の形が違う
・とりつけネジの位置が違う
・電池−極の締め込みネジの頭の大きさが違う
など、単純に印刷を変えただけのOEM製品としては違う所が多すぎ。
 ほかにも違う所があるようですので、マッチモアの製品と中身が同一とは考え難くなってきました。

 もしかしたら本当に形だけ似た「コピー商品」いやいや「類似商品」なのかも!?
 そういう事情はともかく、半額で似た性能(またはより良い性能)ならユーザーにとってはありがたいのですが。

* AAAアクティブメイト記事、公開しました (12/3)
お返事 2007/11/30
 
 ミニッツを始めてからHPをちょくちょく拝見させて頂いている者です。

 これ実は私も持っておりまして、送って調べて頂こうかと思っていた所でした。
 格好や使い勝手は非常に良いんでかなり気に入っていたのですが、あまりにも残念な結果…値段から言って大丈夫と踏んでたんですけどね;
 ただ確かに長時間置いてしまった時はやけに充電容量が入るんで、それは気にはなっていました。

 ちょうどもう1個買おうかどうしようか考えていた矢先でしたので非常に助かりました。
 今度ぜひパーツを買い集めて自作してみたいと思います。

 しかし、RC用でまっとうな放電器って無いものなんですね。
 少し高めの充電器にはついているのもありますが、当然4回路もあるわけもなく、直列で抜くか1本ずつという手間が掛かるわけで…困ったものです。

 今後も為になる(楽しいw)レポートを期待しております。
てら 様
お返事  ご覧いただきありがとうございます。

 ラジコンの放電器は昔のニカド電池時代に一旦技術の進化が止まった感がありますね。
 確かに高価な充電器・放電器兼用の装置だと電流など細かな設定が自由にできたり容量や電圧などを液晶表示してくれますが、安価な放電専用器ではほとんどがダイオードカット式の旧式な回路で作られているようです。

 複数本同時放電で、個別放電管理と正しくカット電圧で放電停止しているような放電器は・・・

 最近よく話題に上る充電器、コスモエナジーの「サイバーギガ・ゼロワン・テスター」は充電器・放電器兼用品で単四電池も4本同時に放電・充電できるそうですし、ちゃんと終止電圧で放電を止めている「らしい」(※)ので、約5000円もする放電専用器を買うならもう少し予算を足して買ってみるのも良いかもしれません。
 液晶表示で電池毎に個別に電圧や容量を表示してくれるのもラジコン用の高級機っぽい雰囲気です。(作りはちょっと安物感が漂っていますが・・・)
※ 私は性能を確認していないので「らしい」としか言えません

 しかしさすがにMR-3ADCKのコンパクトさと電源不要で即使える!という利点はこういう電源が必要な機器では叶えられませんからね・・・

 以前にラジコン関係の話でこんな事が・・・
Aさん「この××バッテリー、××××mAhしか入らないんだよね。」
Bさん「それならこの△△放電器を使ってみれば?容量アップするよ。」
Aさん「じゃ使ってみます。」
‥‥その放電器で放電した後に充電をしてみたら‥‥
Aさん「凄いよこの放電器。放電後に前より多い◇◇◇◇mAhも充電できたよ!」
Bさん「そうだろ、それで放電するとバッテリーの容量が増えるんだぜ!

私「・・・ちゃうちゃう!」
 と、心の中でツッコミを入れつつ、ほほえましい会話を近くで聞いていました。
お返事 2007/11/18
 
 やはり0.9Vオートカットではありませんでしたか・・・
 ショップ店員の「これ、むっちゃいいですよ」の言葉は外見を言っているのかも知れませんね。
 それについては僕も賛成です(^^)
 やはりほったらかしで安心な放電器は自作に限りますね(笑)
 丁寧な調査をありがとうございました!
あろは 様
お返事  この度は「たいへん良い品」をお貸し頂きまして、本当にありがとうございました。
 おかげ様で全国のミニッツレーサーの方にとって有意義な解析ができました。

 確かに外見は素晴らしく「プロ志向」な感じがして、私も一目見た時から惚れ込んでいたのですが、「地雷臭」がそこはかとなく漂っていたので5000円近くも出して購入するにはずっと躊躇していたので、まさに渡りに船!とばかりにご提供のお申し出に甘えさせて頂きました。

 これでスッキリしてラジコンショップに行った時に充電器・放電器のショーケースの前でしばらく考え込む必要が無くなります(笑)
お返事 2007/11/17
 
 お久しぶりです。
 あれからBP 2750を買いまして、BP 2600とエネループもまだまだ愛用してます。
 単4も少し使うのですが、DLGの900mAhが@100円と安いのにいい感じです。
 4本セットはちゃんとパックされて販売されていて購入直後も1.2V出て使えまたのが好感が持てます。

 肝心の放電器の話ですが、我が家では1V未満でも自己保持が効くマイクロリレーを使用して自作したものが活躍しています。
 リレーの他には、プッシュSW、放電用抵抗と、カットオフ電圧調整用にVfが異なるダイオード数種で済みました。
 LEDによる知らせ灯は無いですが、リレーによる放電カットオフ後は完全に回路が開くので安全です。
充電池大好き 様
お返事  お久しぶりです。
 うちのBP2750は購入後記事の為のテストをしてからはデジカメでほぼ毎日使用しています。
 最近は短期間で不活性になるか、妙なメモリー効果のような症状を起こすのでちょっと使用を控えるか別の電池と交代させようかと考えている所です。

 リレーの自己保持回路で放電カット(維持)をするのは古典的な方法ですね。
 私の所でも「放電器 Type-E」がリレー自己保持方式です。
 充電池大好き様がされているのと同じように、ダイオードをいくつか付け替えて希望の電圧(一本0.9V)で回路が切れるように試行錯誤したものです。
 Type-Fは電池2本用だったので後期はトランジスタと半固定抵抗によるカット電圧可変型に改造してしまいましたが、リレーを使った放電器は仰られるとおり確実に回路を開放してくれるスッキリ感が良いので私も大好きです。

 リレー自己保持型放電器は部品数も少なく確実な動作なので良い点も多いのですが、なにしろ「メーカー非保証のギリギリ磁力が接点を引っ張っていられる限界点」(品によってはデータシートに載っていますが)までの働きを利用していますので、同じ部品を使っても再現性に乏しく、まず間違いなく「ダイオードを何本も用意して、取り替えてうまく働く物を選んでください」という形になるので他人様にお勧めするはのちょっと・・・という回路ですよね。
 「誤差が0.2〜0.3V程度あってもいいや!」というおおらかな放電器でいいなら製作記事の形で公にするのも良いと思います。

 ダイオードをいくつも取り替えて・・・などと、電子工作好きにはたまらなく楽しい作業があって、うまく希望の電圧に調整できた時の喜びはひとしお。これはこれでイイ放電器なのですが(笑)
お返事 2007/11/17
 
 うわぁ…やっぱりラジコン用って『電池に厳しいほど高性能』って言うのが通説になってるんですねェ…(汗)
 コレを買うなら、個別放電器を自作した方が良さそうです。

 ところで、ムギ球の代わりにLEDを光らせたいのなら『携帯電話充電器をアップコンバーターに…』の回路を取り付けたら個別表示になりませんかね?
Thief 様
お返事  通説・・・がこの放電器にあてはまるかはどうでしょう。
 「ちゃんと0.9Vで放電停止してくれる」と広告を見る限りは思えますし、ニッケル水素充電池だからちゃんとカットする放電器が欲しいと思って買っている人が多いと思います。
 他のラジコン用放電器みたいに「0.4Vカット!」等とカット電圧の低さを謳っている製品ではありませんので、皆知らずに使っているのではないでしようか。

 単セル放電器で電池一つに一個ずつLED点灯用に昇圧回路を付けたという報告もあちらのページで頂戴しているように、「LEDをつけたい」と思われる方は何か回路を別付けして点灯させるのは工夫次第だと思います。
 あちらのページでも書きましたように、私は1つの放電回路(ムギ球で実用上問題が無い物)よりお金がかかったり手間がかかるものでわざわざLEDを点灯させる事は無いと考えている人ですので、部品や回路を増やしてまでLEDを付けることはしませんが、何か回路を付けてLEDにする事で充実感が得られるのならそれもました良いと思います。

 マシンのボディの塗装を凝る人と凝らない人の違い、のような差でしょうね。
お返事 2007/11/17
投稿  言葉足らずで失礼しました。
 自分の言いたかったのは『設計する技術者側が電池に厳しいほど高性能だと思っている』と言う事です。

 また『製品として発売するなら』「携帯充電器をアップコンバーターに」の回路を組み込むくらいしても良いのでは?と思った次第です。

 どうも失礼致しました。m(_ _)m
Thief 様
お返事  文字だけで表現するネットでは、言葉は難しいですね。

 今私は『設計する技術者側が電池に厳しいほど高性能だと思っている』という言葉も意味をはかりかねています。

 これは「設計者が、0.5Vまで放電させるほど電池に厳しくする事が、高性能放電器だと思っている、そうして設計している」という意味なのか、「設計者が電池に厳しいと思えるような外観(見た目やLEDを使っていたりカット電圧を書いていたりする、"それらしさ")の放電器が、買う側から見て高性能だと思われている」のどちらの意味なのか、それによって私の返答も変わってしまいますので、ここでは混乱を避けるためにもあえてお返事はしない事にしますね。

 「携帯DCコンバータのような回路を組み込むくらい、(易々とできるはずなので)すればいいのに」という点についてはユーザーから見ればそう期待したいものですね。
 でも部品原価と販売価格の比率を考えると、DCコンバータを4個も入れると定価1万円くらいになりそうです(^^;
 そこまでの部品を入れるくらいなら、同じ値段で表示はムギ球でもいいからちゃんとしたカット回路を入れてくれ!と思ってしまうのは私だけでしょうか。

 それとこれは同じ技術者としての視点ですが、このLED点灯回路を考えられた方は「凄いものを開発したぜ!」と思ってこれに全身全霊を注ぎ込んでいる可能性もあります。
 私が「自己電源・オートカット単セル放電器」の回路を考えてここで紹介して皆様にお勧めしているように、マッチモア(かどこか外注会社)の技術者の方は外部電源不要で単セル放電なのにLEDを点灯させられる回路を考案してこれは世紀の大発明だ!とばかりに新しく作る放電器に投入していて、「それまでできないと思っていた事が出来る素晴らしい商品」であるという利点をアピールする事で十分に自己満足し、放電回路のほうには気を使っていないように思えます。

 簡易型の放電回路は「ダイオード+抵抗」の過放電回路が「定説」と思われているラジコン界ですから・・・
お返事 2007/11/17
 

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