![]() 自己電源方式、オートカット電圧可変 ニッケル水素充電池・単セル放電器の製作 950-700mA 急速放電 / 単3・2000mAh 約2時間 / 単4・800mAh 約55分 カット後は自動電源OFF(別途電池は必要無し)なので寝ている間でも安心! 家庭用自作放電器・ミニッツ用/ミニ四駆用放電器に最適です…か!? * 記事を掲載 2007/6/3
* 実体配線図を追加 2007/6/5
* 電池BOXの接触不良対策を追加 2007/6/6
* この回路形式の利点と欠点を追加 2007/6/7
* トランジスタ互換表に動作確認品を増やしました 2007/6/8
* トランジスタ互換表に動作確認品を増やしました 2007/6/11
* イーグル放電器の改造を追加 2007/6/23
今回はニッケル水素充電池(ニカド電池も可)用の「放電器」の製作です。 ラジコンの世界では「放電器」は至極一般的な物ですが、普通に生活している人には「なにそれ?」という方も多いのではないでしょうか。 本ページの電池関係のところでは色々解説していますが、ニカド/ニッケル水素充電池は途中まで使用して充電を繰り返していると「メモリー効果」と呼ばれる現象が起きて、電池本来の性能より少ないパワーでしか使用できなくなります。 ニカド充電池ではその影響が顕著ですので管理がたいへんです。 ニッケル水素充電池はメモリー効果の影響が非常に少なく、継ぎ足し充電で使用を繰り返してもあまり悪影響はありませんが、全く無くなったわけではなく実際は多少の性能劣化がみられます。 今では単3や単4のニカド充電池を使用している人は本当にラジコン・ミニ四駆関係くらいかもしれませんが、デジカメ等での使用や三洋電機のeneloopの普及で一般家庭でもニッケル水素充電池を使用する機会が増えていると思います。 メモリー効果の心配が“非常に少ない”ニッケル水素充電池でも、時々正しい終止電圧まで放電してやって、それから満充電する事で電池内部の化学物質の状態を綺麗にしてやる事で、より良い状態で使用できるようにしてやることができます。 これを電池の「リフレッシュ」と呼び、充電器によっては専用の「リフレッシュ機能」を搭載しているものもあります。 しかし多くの充電器には「リフレッシュ機能」はありませんので、本ページで製作するような放電専用の「放電器」を使用して充電池を正しく終止電圧まで放電し、その後に充電器で充電すれば電池を「リフレッシュ」したことになります。 電池をリフレッシュする以外にも、放電性能が一定の放電器(同じ放電器)での放電時間をメモしておく事で、使用が進んだ充電池がどれくらい劣化している(放電時間が短くなっている)のかを調べられたり、複数本の電池の放電時間を比べてより近い電池同士を組み合わせる事で、コンディションの似た電池同士を同時使用できるようになって、機器での使用条件もより改善することができます。(この組み合わせ作業をマッチングと言います、マッチングした電池の事をマッチドバッテリーなどと呼びます。ちなみに「マッチドする」という言い方は文法上間違いです。ラジコンの世界では間違った言葉が横行していますが…) 便利な放電器ですが、終止電圧までの放電は電池の放電サイクルを一回進める事になりますので、むやみに放電を繰り返すと電池の寿命はそれだけ短くなります。放電器は適度に使用するのがポイントです。 《今回の記事内容》 ■ 基本設計 ■ 回路図・動作 ■ 実物の製作 ■ 組み立てと「放電終了電圧」の調整 ■ 放電テスト ■ 発熱と温度について ■ 電池BOXの接触不良対策 ■ この回路形式の利点と欠点 ■ 隠された野望!? ■ イーグル放電器の改造 ※ オペアンプやコンパレータ等のICを使用して、電源が必要なタイプの放電器の製作記事はまた別の機会に掲載します。
「放電器」と言っても様々です。
今回製作するような「単セル(電池一本)」で放電するもの、「複数本直列」や「パック状態の組電池」で放電するもの。 正しく終止電圧を管理して放電をストップするもの、何も管理せずにストップしないもの、「オートカット」とまるで自動で停止させているような名前を付けているけれども「カット」では無く「限界」を決めているだけのもの・・・ そして、終止電圧を測定したり判別するのに電子回路を使用して、その回路を安定して動作させる為に放電電池とは別に電源(電池)が必要なもの、別電源を必要としないもの。
過去に製作した「単セル×4本用、ニッケル水素充電池用急速放電器 Type-F,Type-G」はオペアンプ等のICを使用していて、放電電池とは別に回路電源用の電池またACアダプターが必要でした。(写真はType-G)その前に製作した Type-E は電源不要でしたが電池2本直列放電でしたので、2本の電池のコンディションが違っていると正しく放電できない物でした。コンディションが揃っていれば良いのですが… そこで今回は『単セル(電池一本)放電器で、別途電源の必要の無い回路、もちろん停止電圧で放電を停止して、その停止電圧は可変できる!』という虫の良い話の放電器は出来ないものか?という疑問から設計を始めました。 (ちなみに、Type-F,Gは電源が必要ですが自動電源OFF回路搭載) オペアンプやコンパレータ等のICを使用したりPICマイコンのような高度な物を使用すると色々高機能な物が作れますが、今回は「初心者でもそれほど難しくなく作れ、調整も簡単で、精度もそれなりに高く便利に使える回路」というこれまた非常に虫の良い話にも重きを置いていますので、使用部品も少なく、なるべく製作ミスの起き難い回路を目指しています。 ● ラジコン用でよくある“電源不要”の放電器 ● なにか負荷だけ繋ぐ
「電池を放電する」と言えば、電池に何か負荷を繋いで電流を流してやれば良いので、モーターや電球を繋ぐだけという人も居ます。右の回路図のように、抵抗(主に抵抗値の小さなセメント抵抗等)で大きな電流を流して、並列に豆電球をつないで「ランプが消えたら放電終了、電池を外す」というルールにしている人も居るようです。 この回路でももちろん放電はできますが、「ランプが消えたら電池を外す」ためには放電中はずっとそばで見ていて、ランプが消えたらすかさず電池を外さないと、もしランプが消える所を見ていなければたちまち電池の電圧は0V近くまで下がってしまい、そのまま気付かずに放置すると過放電で電池にダメージを与えます。 秋月充電器 MW-1268ページでお話しした「恋する乙女★」のように、ずっとうるうるしながら見つめていないといけないのです。 また、ランプが消える電圧というものをちゃんと測って、そのランプが消える時の電池電圧は何Vなのか、正しい終止電圧とどれくらい差があるのかを把握している人はほとんど居ないでしょう。(測れば良い話ですが) この回路では「放置すると確実に電池にダメージを与える」という危険性があり、本当に簡易的な使用しかできません。 もちろんそれを理解して使っている人はそれで良いのですが、あまり大手を振って「放電にはこれが良いよ!」と誰にでもお勧めできる回路ではありませんね。 そこでちょっと改良して「ある電圧以下には放電させないようにしよう」と考えられたのが次の回路です。 ● ダイオードで電圧を決める
ラジコン関係で「自作・放電器」で検索するとまず一番多く出で来る製作例がこの回路図のダイオードのVf(順方向電圧)を利用した「オートカット」式と呼ばれる回路です。ダイオードは順方向の電流に対して、一定の電圧(Vf)以下の場合は電流を流さない性質があるので、その性質を利用して電池の電圧がVf以下になろうとする電圧までで回路に電流が流れなくするものです。 整流用のシリコンダイオードで約0.6〜0.7V、ショットキーバリアダイオードで0.2〜0.5V程度です。 あれ? 0.7〜0.2Vって、ニッケル水素充電池ではすこし〜かなり過放電なのでは? そうです。この回路では確実に過放電電圧まで放電させてしまいますが、実はこの回路はニカド電池全盛の頃に考え出されてそのまま使用されているもので、ニカド電池は過放電に強い電池なのでちょっとここまで低い電圧まで放電してもダメージは少なく、またメモリー効果を起こしやすい電池ですから少し深く放電させてやってメモリー効果を起こしている化学物質を強くリフレッシュする意味合いもあったのだと思います。 ですので、このようなダイオード+抵抗だけの放電器でニッケル水素充電池を放電する際にはやはり「ランプが消えたら電池を外す」事に徹しないとニッケル水素充電池に過放電でダメージを与えます。 「オートカット式だから安心だよ!」と、寝る前にセットして朝になったらランプが消えていたとか、放置する使用方法は絶対にお勧めしません。(まぁ、短時間、数回の過放電なら突然電池がダメになってしまう程ではありませんが・・・) ほぼ一定の電流で急速放電し、ある電圧でカチッ!とスイッチが切れてしまう放電回路(今回製作するもののような感じ)なら多少低い電圧まで放電してもそれはごく短時間なのと、電池の内部抵抗の関係で電極に悪い状態まで完全に電気を吸い尽くすのではなく、ほぼ電池にダメージを与えませんが、ダイオード+抵抗方式ではダイオードのVf電圧になるまでずっと電池の放電をし続け、Vf電圧に近くなると抵抗にかかる電圧は非常に低くなりますから放電電流が落ち、大電流放電では電池の内部抵抗で守られている電池内部の電圧が外部電圧と等しくなり、完全に過放電状態のままじわじわと電池から電気を吸い取ってまさに「真綿で首を締める」ように過放電させてしまいます。 本当に、ニッカド電池ならまだ大丈夫ですが、ニッケル水素電池にはお勧めできない放電回路です。 この回路にはもう1つ欠点があり、負荷の抵抗にかかる電圧は「バッテリー電圧 − ダイオードのVf」ですから、放電中のバッテリー電圧が1.2Vだったとして、Vfが0.7Vだと抵抗の両端電圧は0.5Vになります。 実は欠点とは「たいていの豆電球は、0.5V程度では暗くて光っているのかいないのかわからない」のです。 「暗いなぁ」と思いつつもなんとか点灯状態を確認出来ればよいのですが、こんな状態では放電が進んで電圧が下がるとすぐにランプは消えてしまって、まだ放電は続いているのに放電中とはわかりません。 少し放電が進んでまだ放電中も、放電が終っても、ランプは消えているのです。 「過放電を少しでも防ぐ為、ランプが消えたら電池を外す」という見極めでさえ、どの電圧でランプが消えてしまうのかさえ不明になって、電池を外すタイミングさえ計れないとんでもない放電器になってしまいます。 それを少しでも回避しようとすると、Vfの低いダイオードを使って、少しでも豆電球にかかる電圧を高くする必要があります。 ショットキーバリアダイオードを使ってVf=0.2〜0.4V程度にすると抵抗両端には1〜0.8Vがかかり、今まで調べた豆電球では0.8V程度以上でははっきりと点灯しているとわかるくらいの明るさで光りましたので、「ランプが光っているのがわかるようにする為に、ショットキーバリアダイオードを使う」という対処療法的な意味合いで、ラジコン用の放電器ではショットキーバリアダイオードが多用されている可能性があるのです。 過放電になる事よりも、使う時の利便性のほうを優先した結果たどり着いた所なのでしょうか。 ラジコンの世界は「放電電圧0.4V!! (他社より低いぞ!!)」と宣伝されている商品のほうが「高性能」と信じられているのですから・・・
そして、私が最も信じられなかったのは右の回路。 ダイオードのVfが高くて抵抗の所の電圧ではランプが明るく光らなかったのでしょうか。 「パイロットランプ」と称して豆電球を電池と並列に接続していた放電器。 全然ダイオードの意味無いやん! バッテリーの電圧がダイオードのVfより下がって負荷抵抗には電流は流れなくなっても、豆電球を通じて放電は続いていつかは0Vまで過放電してしまうじゃないですか。 この充電器も「ランプが消えたら電池を外す」という事らしいのですが、もちろん電池を外さないと0Vまで過放電させてしまいますとはどこにも書いてありませんでした。 秋月充電器 MW-1268と同じ「デスチャージ機能」搭載の過放電器です。 ● 今回の放電器を考える さて、上のようなダイオード+抵抗だけの簡単なものではなく、いっぱい電子部品を使って豪華な回路を作ればそれは豪華な放電器が作れるのはあたりまえです。 しかしそれではあまりにあたりまえすぎて何も面白く無いので、今回は「少ない部品で大きな効果」という低予算放電器路線で回路を設計することにします。
右の図のように、ダイオード+抵抗式の放電器の「過放電を防止する意味のダイオード」の代わりに「電子回路」をつけてやることにしましょう。 この接続では、電子回路の電源は放電中の電池から取ることになり、放電中の電圧が回路電源の最大電圧になります。 満充電時のニッケル水素充電で放電開始時は1.3V程度、放電中は1.2〜1.1Vあたり、放電終了直前は1.0〜0.8V程度(終了設定電圧による)まで下がってしまいます。 たった1V程度で電子回路を動作させなければなりませんので、電源電圧の高いICなどは使用できません。 もしICを使用するなら、0.9V程度から動作するDC/DCコンバータで昇圧して5V程度を作るという手もありますが、今回は低予算放電器路線ですのでその手は使いません。 たった1V程度ですので、トランジスタのベース電圧をぎりぎり駆動できる電圧です。なんとかトランジスタのみで動作する回路を設計しましょう。 (その為に、使用するトランジスタはかなり厳選されますが…) ついでに、「放電をカット(終了)したら、電池から一切電流は消費しない」という形で、寝ている間でも、外出している間でも、放置しっぱなしにしても良いユーザーフレンドリーな回路にもしましょう。 「ランプが消えたら電池を外す」なんて面倒な事はしなくても良いのがいいです。 果たして、たった1Vの電圧で動作して、ちゃんと任意のカット電圧で停止して、停止したら電流は消費しないなんて夢のような放電器はできるのでしょうか!?
できました!(笑)
今回製作した「自己電源方式、オートカット電圧可変、ニッケル水素充電池・単セル放電器」(Type-H)です。 ![]() 放電電流は約950〜700mAです。(放電開始時〜終了時) 単3/2000mAhの電池で約2時間、単4/800mAhの電池で約55分で放電完了します。(満充電からの放電、共にeneloopで計測) ● 動作の説明 NPNタイプ・パワートランジスタ 2SD2092 で放電のスイッチングを行います。 2SD2092 がONの時はC→Eに電流が流れ、負荷抵抗と豆電球、それと電圧検知用の半固定抵抗(100Ω)にバッテリーの+側から電流が流れます。 2SD2092 がOFFの時は負荷部品には全く電流は流れません。 2SD2092 がOFFの時は電圧検知抵抗には電圧がかかりませんので電圧検知スイッチ用の小信号用トランジスタ 2SA1015 もOFFです。
バッテリーを電池BOXに挿した時には 2SD2092 はOFFです。オートスタートではありませんので「放電スタートスイッチ」をつけています。放電スタートスイッチを押すと、スイッチとR3(10Ω)を経由して 2SD2092 にベース電流が流れます。ベース電流が流れると 2SD2092 はONになります。(電池が約0.8V未満の場合はONにはなりません) 2SD2092 がONになると負荷部品に電流がかかり、電圧検知用の半固定抵抗の両端には負荷部品にかかっている電圧と同じ電圧がかかります。 ダイオード+抵抗式の放電器とは違い、2SD2092 のC-E間電圧は最も高い場合でも約0.090V(今回の回路に流す電流値での実測値)と非常に低く、負荷抵抗や電圧検知用半固定抵抗にはバッテリー本来の電圧に非常に近い電圧がかかります。 実際は 2SD2092 のC-E間電圧でのドロップ以外に、電池ボックスの金具とバッテリーとの接触抵抗や、リード線の抵抗成分による電圧降下などで、合計約0.1V強くらいバッテリーの電圧より低い電圧が負荷抵抗・電圧検知用半固定抵抗にはかかります。 しかしたった0.1V強程度の電圧ドロップですので、回路を動作させられないとか、動作に大きく差が出るような障害にはならないでしょう。
電圧検知用の半固定抵抗で分圧した電圧で 2SA1015 のE-B間電圧が約0.7V以上だと 2SA1015 はONになります。2SA1015 がONになるとE→C方向に電流が流れ、その電流はR3を通じて 2SD2092 のベース電流になりますので、2SD2092 はONの状態になります。(スイッチを押しているのでONですが) 放電スタートスイッチを放しても、電圧検知用の半固定抵抗で分圧した電圧が 2SA1015 を動作させられる電圧以上だった場合は、そのまま 2SA1015 も 2SD2092 もONの状態が「保持」されます。 もしスイッチを押して放電を開始した時のバッテリー電圧が設定している終了電圧より低い場合は「保持」されませんので、スイッチを離した瞬間に放電は停止します。 バッテリーの放電が進み電圧が下がってくると負荷にかかる電圧も下がり、電圧検知用の半固定抵抗で分圧した電圧も下がります。 この時、バッテリーの電圧が希望の電圧になった時に、2SA1015 のベース電圧が約0.7Vになるように半固定抵抗を調節しておけば、希望の電圧よりも下がった瞬間に 2SA1015 がOFFになります。 2SA1015 がOFFになってR3を通じて 2SD2092 のベース電流も供給されなくなると 2SD2092 もOFFになり、負荷には電流が流れなくなって放電が停止します。 放電が停止して負荷に電流が流れなくなると、電圧検知用の半固定抵抗の両端には電圧は無くなりますので一旦OFFになった2SA1015はそのままの状態では再び勝手にONになる事はありません。 ● この回路のTIPS 2SA1015 のベース電圧が0.7Vを割り込むところでは、当然トランジスタはアナログ的に電流増幅動作します。 カチッとスイッチを切るようにではなく、ベース電流値に(ほぼ)比例してコレクタ電流の量を調整しようと働いて、コレクタ電流はアナログ的に減少します。 2SA1015 のコレクタ電流はそのまま 2SD2092 のベース電流ですから、この電流が減少すると 2SD2092 もアナログ的にコレクタ電流を制限しようと働いて、負荷に流す電流を制限し始めます。 普通に考えれば、この時点では 2SD2092 は完全なON状態ではなくなりますので、C-E間の電圧が上がってC-E間電圧×電流ぶんの電力で発熱します。 「2分間ランプ」などで記載した「ぼ〜っと消える期間の発熱」ですね。
この放電器では「終了電圧になったらトランジスタの発熱問題があるのでは?」と思われるかもしれませんが、実は 2SD2092 が負荷の電流を少しでも減少させると、それはすなわち電圧検知用の半固定抵抗の両端電圧を下げることにもなり、2SA1015 を動作させるぎりぎりの電圧でアナログ的な動作をさせていた 2SA1015 のベース電圧が更に下がり、コレクタ電流も少なくさせます。コレクタ電流が下がると 2SD2092 はもっと電流を制限して負荷にかかる電圧を下げ・・・・・この2つのトランジスタがお互いのベース電流・コレクタ電流を下げ続けるループがほんの一瞬のうちに起こり、まるでスイッチをパチッ!と切ったように設定した終了電圧になった瞬間に一瞬で放電がOFFになります。見ていて嬉しくなるくらいに。 先にも書きましたが、バッテリーから電流を流す負荷との接続が切れてバッテリーの開放電圧が回復しても、勝手には放電が開始されることはありません。 こうして、希望の放電終了電圧までバッテリー電圧が下がったら自動的に放電を終了し、終了した後は電流を全く消費しない状態で回路がロックされます。 ● LEDが使えない? 放電中を表示する「動作ランプ」ですが、電子回路を使用した放電器ではLEDを使用するのが一般的ですね。 しかしこの回路ではバッテリーが満充電の時でも最大1.3V程度しか電源電圧がありませんので、点灯するのに1.8〜2Vが必要なLEDはとても光らせることができません。 この部分は妥協して最低0.7〜0.8Vでも点灯する豆電球(ムギ球)を使用することにしました。(赤色に塗られたムギ球で雰囲気は出しましたが) 定格1〜3V用のムギ球ですが、0.7V程度でもはっきりと点灯してる事がわかる明るさですし、1.2Vもあればかなり明るくて放電中を示す用途ではじゅうぶん実用的です。 この部分はダイオード+抵抗式放電器のようにダイオードのVfが負荷抵抗の両端電圧を下げてしまって、ムギ球をつけても「暗くて確認し辛い」という事がありません。トランジスタでスイッチングしている利点です。 ● FETが使えない? 大電流のスイッチング用には普通のパワートランジスタではなくパワーMOS-FETのほうが適している場合が多いです。 ラジコンのサーボアンプでも最近主流のものはFETによりモーターの電流を制御しています。(パルス制御が主流ですね) 私のほかの放電器でもパワーMOS-FETを使用しているのですが、今回は使用できません。 パワーMOS-FETの場合、安定した電流を流すにはゲート電圧が約4V以上必要(低電圧タイプでも約2.5V以上)なので、今回のように約1V程度しか電源電圧の取れない回路では使用できません。 別に電源があって、4〜5V以上が使える回路であればFETを使っていたでしょう。
実際に使用できる状態で「放電器」を製作しましょう。
電池を4本放電したい場合は4回路同じ物を作れば良いのです。 MINI-Z用に単4電池を4本放電できる放電器を作るのも簡単にできます。
今回は4本用ではなく、電池を同時に1〜2本まで放電できるように同じものを2回路作ります。しかしちょっと欲張って、単3電池と単4電池のどちらでも放電できるように、各回路には電池BOXを単3用と単4用の2個とりつけています。 写真では左側2個、右側2個の電池BOXでそれぞれ1つの放電回路に接続されています。 単3用と単4用の電池BOXは単に並列接続していますので、1つの回路では単3電池と単4電池の両方を挿して同時に放電させる事はできません。 単3電池用の電池BOXだけにして、単4電池を放電する時は「単4→単3アダプター」に電池を入れても良いのですが、いちいちアダプターを探して使うのも面倒でしたのでダブル電池BOXで対応することにしました。 今回選んだケース(T.SIN TB-56)では単3用電池BOXを4個並べると微妙に(1mmほど)幅が足りなかったので・・・ MINI-Z用に単4電池BOXを4個ならちょうど並びます。 ● 主な使用部品 ※ 価格は参考値です
ほか ユニバーサル基板(穴あき基板)、ケース、配線材料(リード線・錫メッキ線)なども必要です。 基板をケースにとりつけるネジなどは、ケースに付属している場合もありますが、無い場合、また基板をほかのとりつけ方をするなら必要に応じてネジやゴム足なども用意しましょう。 組み立てるサイズ(回路数)、ケースの大きさなどにあわせて必要な物をそろえてください。 ケースは特に電子工作用のものを使う必要はありません。見た目はアレですが100円ショップで売られているタッパーでも良いのです。 ● 予算は? 上の写真の部品で1回路ぶん約450〜500円程度です。 必要回路数×500円と、基板やケース等の数百円で合計部品代となります。 ちなみに写真の2回路用放電器で部品代は約1300円でした。 ミニッツ用に単4×4本の放電器を作る場合の部品代は約2500円くらいでしょう。 (手持ちの配線材や塗装用のスプレー代は別) ● 基板パターン例
今回の製作では薄型ケースの中に基板だけ入れて電池ボックスやスイッチ等はケースにとりつけましたので、右のようにパワートランジスタは寝かせて取り付けて、放電抵抗も寝かせて全体の厚みを低くする配置になっています。 パワートランジスタのコレクタと放電抵抗を繋ぐパターンが∩字型に遠回りしていますが、これは放電抵抗の発熱が足を通じてパワートランジスタに直接伝わらないようにわざと遠回りさせています。 最短距離で繋ぐのと、これだけ遠回りさせるのとでは約10℃程度の温度差になりました。今回の回路ではパワートランジスタは発熱しませんので、そこに無駄に熱を与える必要は無いと思います。 それと、今回の放電器ではこの部分の配線に気を遣って抵抗値が変わるといけないなど、精密な設計でなくても良いので多少の遠回り(数mΩ程度の違いがあるかも)はOKです。 ケースに厚みがあって高さに余裕があったり、ユニバーサル基板の上に回路と電池ボックス等を一緒に載せてしまう作りでしたら、パワートランジスタは立ててよいですし、放電抵抗の置き方も自由です。 ![]() 「基板とその他部品との配線がわからない」という質問を頂きましたので、実体配線図を掲載しておきます。 配線するリード線の色はなんでも構いません。お手持ちの物で自由に選んでください。全部の色が同じでも作った本人がわかれば良いです。 スイッチとムギ球には極性(+や-)はありません。どちらの足に配線を繋いでも良いです。(ムギ球には最初からリード線がついていますね) 後で動作確認や、終了電圧の調整の際にテスターで電圧を測るポイントは図の通りです。 ※ 本当は+側給電点は放電抵抗の近くのほうがもっと良いのですが、この基板の上半分は「ケースに合わせてご自由に」と書いた手前、作る方によって変るでしょうからそちら側へのリード線の配線は控えています。もし更に少しでも改善されたい方はご自由にどうぞ。 ※ 電流を増やす、また少しでも配線抵抗での電圧降下の影響を減らしたい方は「4線計測法」の理論に基づいて精度を上げるなどの工夫をしてみてください。−側は切り離せませんので、+側のみ2線にするなど改良はできますね。他にも改良できる点はありますので、電子工作の楽しみを満喫する為にも、改良されたい方は存分にご自分の製作物でお楽しみください。
![]() ※ 写真は試作中の基板です、上の基板パターン例と多少異なります
今回の「2回路版、ちょっと欲張りに単3単4兼用放電器」は写真のような感じに組み立てました。※ 写真では電池BOXは4個ついていますが、電池を4本同時に放電できる物ではありません。左右のチャンネルでそれぞれ単3か単4電池のいずれか一本を入れて使用します。写真の物では放電回路はあくまで2回路です。 主な回路はユニバーサル基板上に組み立て、電池BOX・スイッチ・ムギ球はケースにとりつけてあります。 上の写真では見えませんが、ケースに放熱用の換気穴も空けてあります。 ● 基板上の注意点 発熱する放電用抵抗(1.5Ω)は基板表面に密着させず、少し浮かせてとりつけてください。 また浮かせすぎてケースの天井に当たったり近づきすぎないよう、適度に離れた位置になるように注意してください。 今回はパワートランジスタは発熱しませんが、ケースの厚みが薄いために寝かせた状態で基板にとりつけています。 そのまま寝かせていても良いのですが、抵抗の発熱が基板(と裏の抵抗の足)を通じても伝わってきますので、基板から離すためにケースの天井にぶつからない程度に(斜めに)立たせてやります。 ケースの高さがじゅうぶんに高くて、トランジスタを立たせたまま基板にとりつけられる場合はこんな心配はしなくても良いのですが・・・ ● 配線の注意点 電池BOXと基板の間を繋ぐリード線はじゅうぶんに太い物を使用してください。 そして組み立てられる状態で最も短い長さになるようにしてください。 この配線が細く長いとリード線の電気抵抗で電圧ロスが起きて、放電回路側で検出する電圧が低くなって設定できる最低電圧が高くなります。 発熱する抵抗の真上に配線が通らないようにしてください。 抵抗の温度は100℃以上になります。 100℃以下で解けるビニール被覆のケーブルなどが抵抗の真上や直近を通らないように注意して配線してください。 ケーブルが長すぎてブラブラして、ケースの蓋を閉めた時に中で曲がって抵抗に接触するなどは絶対にしないようよく確認してください。 配線ミスや誤配線、安全でない配線、安全でない部品のとりつけ方をすると、ビニール被覆が溶けたり配線がショートするトラブルにつながり、異常発熱や発煙(有毒ガスの発生)・発火・炎上の危険性があります。 当方では本ページ・記事をご覧になられて製作された製品による事故に関しては責任を負いかねますので、製作・工作は自己責任の上でじゅうぶん注意してください。 ● 動作確認と「放電終了電圧」の調整 放電終了電圧を検知する回路にかかる電圧は、電池BOXから基板までの配線の長さや太さ、電池BOXの種類による接触抵抗の違い、基板上の回路の組み立て方(腕前?)による微妙な電圧差など、様々な要因が絡んで作られた個体毎に微妙に違うものとなります。 本当はいくつかのポイントにかかる電圧をテスターで測って、それぞれの数値をある計算式(この回路の設計計算式)に当てはめて計算して、出て来た数値の電圧になるように半固定抵抗を回してもらう・・・という非常にめんどくさい方法を当初考えていましたが、希望の終了電圧を変更する為には毎回測った電圧から電卓を叩いてもらって計算し、出て来た答えに合わせてこれまたテスターで電圧を測りながら半固定抵抗を回すなんてとても面倒でやってられない! ということで、少しくらいは製作上の「個人差」があっても、だいたいはこれくらいになるだろうという「当たり」をつけて、半固定抵抗の「ゲージ」を作成しました。 このゲージは ・放電時、バッテリー電圧が1.2Vの時に放電抵抗の両端電圧は1.1V程度であること。(つまりトランジスタのCE間電圧+配線・接触抵抗ロスが0.1V程度であること) ・2SA1015がベース電圧0.685〜0.7V以上でONになること。(不良品で無ければ…) これらの条件を満たせばほぼ正確なものとなっています。
20%回転させた所が0.9Vと、だいたいはここに合わせておけばよいのです。 実は、このゲージを作ってからも色々と試してみましたが、配線の長さや作り方による誤差は数%程度で、だいたいはこのゲージの通りでどちらかというと半固定抵抗の抵抗値の誤差とか、小さなものなので回した時の微妙な止めた位置の誤差とかの範囲で全て収まってしまうようです。 このゲージを縮小してプリンターで印刷して、真ん中を丸く切り抜いて半固定抵抗に貼り付けるのもよいでしょう。 誤差はあると思いますので、きっちりと合わせたい方は後に説明する調整方法で微調整してください。
● 動作確認 まず、半固定抵抗を左いっぱいに回します。(終了電圧を最低の0.8Vに) [1] 満充電か、それに近い状態の電池を電池BOXに入れます。 この時点ではまだ放電中ランプ(ムギ球)は点灯しません。 》変な臭いがする・煙が出る・電池が熱い》すぐに電池を外して、回路・配線を確認してください
》放電中ランプが点灯する》回路・配線を確認してください
[2] 放電抵抗の両端電圧をテスターで測り0Vであることを確認します。》電圧がある》回路・配線を確認してください
[3]放電スタートスイッチを押します。 放電中ランプ(ムギ球)が点灯し、スイッチを放しても点灯が続く事を確認します。 》点灯しない》回路・配線を確認してください
》点灯しない》トランジスタの向き(足配置)は間違っていませんか?
》押している間だけ点灯する》特に2SA1015周辺、半固定抵抗の配線を確認してください
半固定抵抗を右側いっぱいに回したら点灯し続ける場合は、半固定抵抗の配線ミスです
[4]放電抵抗の両端電圧をテスターで測り、約0.8V以上である事を確認します。 つぎに電池電圧を測り、放電抵抗の両端電圧との差が0.1V〜0.2V程度以下である事を確認します。(もちろん電池の電圧のほうが0.1〜0.2V程度高いです) ※ 放電抵抗の電圧は抵抗の両足または抵抗をハンダづけしているところで、電池電圧は必ず電池本体の+−極か電池BOXの金具部分で測定してください。(実体配線図で確認してください) ※ 電池の電圧は刻一刻と変化します、手早く測定してください
》放電抵抗両端に電圧が無いまたは低い》抵抗のハンダづけや配線はしっかりしていますか?
》差が0.2V以上ある》電池BOXとの配線は太いですか?ハンダづけはしっかりしていますか?
以後は電池電圧を見ながらテストします。 [5] 半固定抵抗をゆっくりと右に回してゆき、ゲージ上の表示でだいたい今の電池電圧のところを過ぎると放電中ランプ(ムギ球)が消える事を確認します。 》放電中ランプが消えない》特に2SA1015周辺、半固定抵抗の配線を確認してください
》大幅にゲージの電圧と違う所で消える》半固定抵抗の抵抗値(100Ω)は間違っていませんか?
[6]一旦右いっぱい(100%)まで回し、放電中ランプ(ムギ球)が消えたままである事を確認します。 半固定抵抗をゆっくりと左に回してゆき、左いっぱい(0%)まで回しても放電中ランプは点灯しないことを確認します。 》放電中ランプが点灯する》特に2SA1015周辺、半固定抵抗の配線を確認してください
以上のテストがOKなら、基本的には組み立て間違いはありません。 放電終了電圧も20%回転させた所で0.9Vに設定するのであれば、無確認・無調整でもだいたい0.9V±0.05V程度の精度だと思います。 ● 精度を上げる □ 可変電圧電源装置をお持ちの方 出力電圧を0.5〜1.5V程度の範囲で可変でき、出力電流1A程度流せる可変電圧電源装置をお持ちの方は、電池BOX端子に電源装置からの配線を接続し、電圧を可変させながら希望の放電終了電圧で正しく放電機能が切れるように半固定抵抗を微調整してください。 この際の電圧は可変電圧電源装置の表示(メーター?)ではなく、電池BOXの端子部分にテスターを接続して、電池BOXでの電圧を測定してください。 □ 電源装置をお持ちでない方 電源装置を使用して任意の電圧でのテストはできません。 実際のニッケル水素充電池を使用しての調整を行います。 電源装置を使っての精密な測定と調整にはとても及びませんが、自分が設定した放電終了電圧で“ほぼ”合っているかどうか程度は確認できます。 動作テストに使用したニッケル水素充電池を放電器で放電させ、自動的に放電が終了(停止)することを確認します。 単3/2000mAhの電池で約2時間、単4/800mAhの電池で約55分かかります。 半固定抵抗を先ほどのテストでほぼ電池電圧で放電が切れた位置と左端(0%)の間に調整していれば、ほぼ正しく回転位置に応じた電圧で終了するはずです。 但しここでは2時間もずっと電圧を見ながら放電器に張り付いている必要はありません。放電が終了して放電中ランプ(ムギ球)が消えるまでは放置しておいて構いません。 でも初回は発火・炎上が怖いので、できれば人間が何か別のことをしてる横で放電させてください。もし異常な臭いや煙が出はじめたらすぐに電池を外して、最悪の場合は水でもかけて消火できるように。 発熱量とケースの温度上昇のテストも兼ねてみましょう。 放電が終了したら、最低数分間はそのままにして(数十分でも数時間でも…)、電池の開放電圧が自然に回復して1.1〜1.2V程度に戻ることを確認してください。 ここで回復しない電池はテストに使用できません。 半固定抵抗は希望の放電終了電圧にセットしていますよね。(たとえば0.9V) 電池の電圧をテスターで常に測れるようにします。電池の+−極か、電池BOXの金具の部分で測定します。 放電スタートスイッチを押して放電を開始させます。 既に先ほど放電させている電池なので、みるみる電圧が下がってゆくはずです。 電池の性能、劣化度、個性(?)によってここでの電圧の下がる時間・スピードは様々ですが、数分もしないうちに1.0V以下に下がるはずです。(物によっては30秒くらいとか…) 放電終了電圧に近づいたら放電中ランプとテスターの電圧から絶対に目を離さないでください。 放電中ランプが消えた瞬間の電圧が、あなたの放電器が放電終了電圧としてセッティングされている電圧です。 但しデジタルテスターでは速い電圧の変化についてゆけないので、本当の電圧よりほんの少し高い電圧までしか表示しないはずです。 この方法ではテスターの性能の関係でピタリと放電終了電圧を測ることができませんが、よほど更新スピードが遅いデジタルテスターでも0.05V程度の誤差範囲だと思います。 また、この測定の時の電圧の変化が比較的ゆっくりな電池ならかなり正確に測定できますし、逆にストンと電圧が落ちてしまう電池では変化が速すぎてデジタルテスターでは測定し難いかもしれません。
● いずれにしても この回路の電圧検知部の特性上、0.8V未満では絶対に放電は終了します。 ですので0.8V以下に過放電させてしまう事はまずありません。 また、1.0Vを下回った時点でも放電電流は約700mAありますので、電池の内部抵抗の関係でセルの本質部分では最低でも0.85〜0.9Vくらいまでしか放電させていませんし、ニッケル水素充電池の放電カーブでは1.0Vを下回ってからこの放電器が放電終了を検知して放電を止めるまでの時間は短時間であり、電池に深刻なダメージを与えるような過放電状態を長時間続けるような事はほとんど無い設計となっています。 そういう事を踏まえて、上記のニッケル水素充電池を使用した放電終了電圧のテストと調整の為に、一度放電させた電池を何度も自然回復と放電を繰り返しても、性能に響くような劣化はほとんど起こさせないはずなので、安心して納得がゆくまで実際の電池で終了電圧のチェックと微調整を行ってください。 これくらいの大きな電流で放電すると、1.0Vを下回ってから0.9Vや0.8Vになるまでの時間は本当にごく短時間なので、0.8〜1.0Vでの終了設定だと「ほとんど変わりが無いような気がする」「なんだか細かな調整をしても意味が無いんでは?と思うようになる」のはナイショ!です。(^^;
実際の電池の放電グラフは次のようになりました。
電池1の回路は放電終了電圧を精密に調整したもの。 電池2の回路は電池1の半固定抵抗の位置を見て同じ所になるように目分量で回しただけ(笑)のものです。 ●単3eneloop(2000mAh) ▼グラフをクリックすると拡大表示
単3eneloop(2000mAh)の場合、満充電から放電させて約2時間3〜4分で設定した終了電圧まで下がり放電が終了しました。データロガーは10秒毎に電圧を記録しています。 実際に放電終了電圧になるあたりでは、グラフをご覧頂いてもわかるように急激に電圧が下がっています。 ですので、10秒間隔では測定と測定の間に設定していた放電終了電圧になる場合が多いので、グラフではそれより高い電圧の部分しか線が引けません。 放電終了電圧付近でテスター等で詳しく計った数値ではほぼ正しくテスト時に設定していた0.9Vになるか、なった瞬間に放電が切れています。 ケース表面温度は最高で約39〜40℃でした。(室温は23〜24℃) 急速放電で正しく放電をカット(終了)した場合、電池の中にはまだエネルギーが温存されていて、電圧が徐々に回復してゆく様子もグラフで確認できます。 放電終了後、10分ほどで約1.2Vまで開放電圧は回復しています。 ●単4eneloop(800mAh) ▼グラフをクリックすると拡大表示
単4eneloop(800mAh)の場合、満充電から放電させて約52分で設定した終了電圧まで下がり放電が終了しました。さすがに単4型は内部抵抗が高く、同じ負荷では単3より放電電圧が低くなっています。 ケース表面温度はこちらも最高で約40℃でした。(室温は24〜25℃) 単3電池の放電に続いて単4電池の放電テストを行った為、開始時の温度は30℃ほどから始まっています。
今回の回路では、放電抵抗一個で約1Wの発熱があります。
1Wと言うとなんだか貧弱そうに聞こえてたいした事は無いんじゃないかと思われるかもしれません。 でも「放電抵抗の表面温度は100℃を超えます(*1)」と書くとにわかに恐怖感が沸いてきませんか?(^^; (*1) 1W品を使った場合の表面温度です。2W品以上だと表面温度は低くなります。
2W品を使ても「発熱量」は同じてすからケース内(空気の)温度の上昇は変りません。
今回使用したケース(T.SIN TB-56)に2回路、2Wの発熱をする回路を組み込んで単3eneloop(2000mAh)を満充電から放電したところ、ケース内の放電抵抗の真上の部分で最高温度73℃程度。抵抗から離れたケース中央部で約50℃、最も離れた部分で40℃という結果です。(室温25℃) ケースの外側では、抵抗付近を触ると「ほんのり温か」になっていますがヤケドするような温度ではありません。冬場のカイロにもならないような温度です。(上のグラフでは39〜40℃) ケースには放熱用の通気口を抵抗に近い所の側面上部と真下の裏蓋に空けてありますが、これを塞ぐと5〜10℃くらい温度が上昇します。 本当は抵抗の真上に通気口を空けて、上昇する熱気をそのまま放出できればベストなのですが、小さなケースなので真上には電池BOXがあって無理です。 でもまぁ通気口を塞がない限りはケースが溶けたり燃えたりはしない温度なのでひと安心です。 通気口を塞いだままでも、ケース全体が中の熱を伝えて放熱するのでしょう、少し温度は上がりましたがそれ以上には上がりません。 放電中にケースを上向きに立てて、抵抗のある側が上・回路のある側が下にしてみたところ、回路部の温度は32〜35℃少し上まで下がりました。 この小さなケースの中でも熱せられた空気の対流が起きていて、水平に置いている時には全体に温度が伝わっていることがよくわかります。やはり抵抗の真上に通気口を開けるべきですね。 このケース(T.SIN TB-56)に4回路入れるともう少し温度が上がるのでちょっと危険な雰囲気かもしれません。 この薄型ケースでミニッツ用に4回路の放電器を作るとしたら、対象が単4電池である事も考慮して放電電流を500mA程度まで下げたものにするよう設計変更したほうが良いかもしれません。 もちろん、このケースでは無くもう少し大きくて空間に余裕があるとか、通気口をもっと大きく開口させる事ができるケースなら回路や放電電流は今のままでも問題は無いと思います。 実はミニッツ用にはこれより少しだけ(3センチくらい?)全長が長いケースを使用して、放熱部をその先端の3センチに収めようかとも考えています。これなら抵抗の真上に通気口を開けられます。 この記事を読まれて放電器を製作される際には、放熱・耐熱にはじゅうぶんに注意してください。 ラジコン用の放電では「放熱ファン」が付いているものもあるくらいです。熱は危険です。
今回使用したようなプラスチック製の安い電池BOXでは、往々にして接触が悪くて大きな電流を流そうとすると接触抵抗で電圧をロスしたり、物によってはしばらく使っていると電気が流れなくなってしまう事があります。
元々大電流用途に製造されていないのでしょう。 接触不良で電流が流れなくなるのは、大電流だからというわけでは無く、+や−極を止めている「ハトメ金具」が緩んで、電極と外側にある配線用のラグ板(配線をハンダづけする金具)との間にスキマが出来て電気が流れなくなります。 大電流用途にも使えて、痛みがあまり早く来ない金属製の電池BOXを使うのも手ですが、単3や単4電池でこの放電器程度の電流(1A未満)ならそれほど高価な電池BOXを使うのももったいない気がします。(貧乏性です) ラジコン用の放電器や充電器用ジグでは、ネジで締め込んだり強力なバネで押さえつけたりと、接触抵抗を最低限にする為の工夫や装置が使用されていますね。 そこでこのあまり性能の良く無い電池BOXを、安心して長期間、大電流でも使用できるように改良して使うことにしています。
ハトメ金具が弱って浮いてしまうので導通が無くなるのが原因なら、ハトメが浮かないようにハンダづけしてしまうのも手ですし、写真のように錫(スズ)メッキ線などを1〜2回巻いて接点金具の代わりにして、巻いたメッキ線はそのまま電源用のリード線にもハンダづけしてしまいます。−側はバネのいちばん下のターンに巻くようにします。これで金具・ハトメが緩む事が原因での導通不良は無くなります。 電池と接触する部分が「面」から「線」になるので余計に接触抵抗が増えて悪くなるのでは?という心配もあるかもしれませんが、錫メッキ線はやわらかくて電池を押し当てると最適な状態に曲がってなるべく接触面積が多くなりますので、数百mA〜1A程度であればこれでも大丈夫です。なにより接触しなくなるよりずいぶんとマシです。 またこの単3用電池BOXでは、+極の逆挿し防止の突起の為にeneloopでは「肩の高さ問題」で電池を入れても+側が接触せずに使用不能です。 突起を削ってしまっても良いのですが、錫メッキ線を巻いて+側の電極の厚みを増す事でこの突起の高さでもエネループは無事接触するようになります。 ※ 注意 写真では単4電池BOXと単3電池BOXを接続していますが、本文中で書いているとおり兼用にする為で単3電池と単4電池を同時に並列で放電する為ではありません。
簡単に作れて電源も不要で良い事ばかりに見えますが、この回路にも欠点はあります。
1回路だけ作る(あまりありえませんが)だけならいいのですが、普通は2回路とか4回路作って電池を同時に複数本放電させることと思います。 たとえば、4回路の放電器を作った場合・・・
「隠された野望!?」と仰々しいタイトルを付けましたが、今回の回路設計は実は今回製作した完成品のような「放電器」を作る目的が半分、そしてもう半分には別の目的があったのです。
それは・・・・秋月充電器 MW-1268の「デスチャージ機能」の改良! そうです、あの忌まわしい超高性能電池拷問器から電池を開放し、自由を与える・・・いや、正しく放電できる回路を追加できないか、という命題を解決するのが今回の回路設計の目的の半分だったのです。 NW-1268を少し改造して、今回の回路を4つ接続すれば、「リフレッシュ放電」モードで正しく終止電圧まで個別放電して、自動で停止する放電回路になります。 NW-1268に元から付いているリフレッシュ中表示LEDは使わなくなりますが…
● パック電池用放電器NW-1268の改良と同じ考え方で、「ラジコン用パック電池単セル放電器」にも応用が利きます。 ラジコン用の7.2Vバッテリーパックは1.2VのサブCセルバッテリーを6本直列に接続してプラスチックやビニールのパックに入れたものです。 セルを接続したまま(外せない)の状態で取り出し、そのままの形でセットすると其々のセルの+極と−極に電極がセットされて放電回路に繋がる放電器が売られています。 その大半はダイオード+抵抗式の単純なもので、そのままでは過放電させてしまう電池拷問器です。
さて、複数本の個別放電ですから、コンパレータ等を使用した高機能放電器の回路をこのラジコン用放電器に接続すれば済むような気がしますが、実はそう簡単にはゆきません。 IC等を利用して回路用の電源を使用している場合は、たいていは電圧検知用と放電スイッチング用のGNDが全て共通になっていますから、もしGNDが共通の回路を直列状態で繋がっているパック電池に繋いだら・・・ ある電池の+極は1つ隣の電池の−極とパック内で接続されていますから、そこを通じて電池の+と−が放電器回路のGND経由で接続されてショート! あっというまに煙が出てバッテリーや配線が焼けてしまうでしょう。 もちろん、差動電圧検出回路や、特別な放電抵抗回路または部品を使えばこの接続でも正しい放電器を製作する事は可能ですが、回路が複雑になってめんどくさいですね。
そこで今回設計した自己電源方式の単セル放電回路の出番です。今回の回路は別途電源を必要としないので、他の放電回路とお互いに接続するところはありません。まるで一個のただの部品のように振舞います。 ですので、複数セル直列のままセットするバッテリー放電にでも、右の図のように元あったダイオードを外してかわりに放電回路を接続するだけ(電池の+は接続する必要がありますが)で、簡単に全セルに正しく放電停止する急速放電回路を追加・接続できるのです。 ダイオードと放電抵抗の順番が逆とか、いろいろと市販の放電器によっては違いがあるでしょうが、部品を付け替えるだけで良いのでそれ以上大掛かりな改造の必要が無いところがこの回路を使用する利点です。 単純な回路で、動作もごく単純なのでほかにも色々と応用が効くと思います。 放電電流値の変更、複数セルの直列放電器への変更など、ご自分の目的にあわせてカスタマイズすると良いでしょう。 回路・部品の変更は自由ですが、くれぐれも発熱や部品定格には注意して、ケガや事故の無いように注意してください。
ラジコン機器メーカーのイーグルから「#1799 SPミニ・ディスチャージャー単セル4本用 / SP MINI DISCHARGER(2A) FOR AA&AAA TYPE BATTERIES」という製品が定価3980円で販売されています。説明書によると ・単3、単4電池用放電器 ・独立単セル放電式2A放電 ・オートカット付き(0.4V/cell) ・デュアルファン仕様 ・単セル充電用バッテリーケースとしても使用できます という感じで、2Aで単セル放電ができるようです。 写真でご覧の通り、ラジコン用品としては良くある「イカす(死語)」デザインです。 バネの力で電池を強力にホールドする凄くメカっぽい電池ホルダー。もちろん接点は金メッキ! 如何にも「高性能ショッキーダイオード使用!」を見せびらかすように基板表面に取り付けられている太いダイオード。 ※ ラジコンの世界ではショットキーバリアダイオードを
轟音を立てて回る2つの12V冷却ファン!室内使用だとうるさすぎてTVの音声さえ聞こえ難くなる大音響!(これに比べるとキムラタンのなんと静かな事か!?)ショッキーダイオードと間違った呼び方をしています。 本当にショッキー(?)な出来事です。 イカすデザインとは裏腹に、超安物っぽい豆電球! しかもすぐに緩んでつかなくなるぞ! 全てがラジコンの世界でないと通用しないような、独特のクォリティです。 そして、皆さんの期待を裏切らない高性能過放電器です! ![]() ショットキーバリアダイオードとセメント抵抗・豆電球の典型的な過放電回路が電池1つずつに付いています。 この装置は「放電器」なのですが、そのままでは放電はしてくれません。各放電回路はリレーで切り離されていて、そのままでは全部の電池が直列になっていて、「充電用ジグ」になっています。 では放電するにはどうするのでしょう? 本体から延びている赤と黒のケーブルをDC 12V(5A以上)の電源装置に接続します。(接続しろと説明書に書いてあります) 12Vの電源に繋いでから切替スイッチをDISCHARGEに切り替えると、リレーが切り替わって放電回路が電池と接続されます。 同時に2つ付いているファンが轟音を上げながら回転して、発熱するセメント抵抗を強烈に冷却します。 「放電するのになんで電源が必要なんやねん!?」と持ち主のF氏もご立腹です。 思うに、「冷却ファンを回したいが為に」わざわざDC12V電源を別途必要な仕組みにしてあるとしか考えられません。 これだけ大きなケースなので抵抗の位置をちゃんと考えればファン無しでもじゅうぶんに空冷できますが、風の吹き出し口を各電池の下の大穴にして電池も冷却するようにしています。 わざわざケースの下面と側面の通気口を透明フィルムで塞いで風が抜けないように後ごしらえの措置までして・・・ このファンの轟音と強風がいかにも「冷やさないといけないほど強力に放熱してるんですよ!」と訴えているようで、高性能さをアピールしている(だけの)ように見えます。 そして非常に不思議なのは電源電圧が12Vなのに、リレーが5V品を使っていて、わざわざ抵抗を直列に入れて電圧を下げて動かしている点。 確かこれと同じような4回路リレーなら12V品も有るはず・・・なんでわざわざ5V品を使っているのか、理解に苦しみます。 基板パターンも急遽後から抵抗を付けたという感じでは無く最初の設計からこうなっている模様。 ● 過放電器的性能 さて、この放電器の過放電器的な性能はどのくらいなのでしょうか? 製品名や説明書には「0.4Vオートカット」「2A放電」と書いて有ります。 しかし、使用されているショッキーダイオード(ショットキーバリアダイオード)のVfを測定してみると・・・0.18Vです。ごく普通のショットキーバリアダイオードのVfですね。 このダイオードを使用している限り0.18V近くまで放電してしまいます。全然0.4Vじゃありません。 秋月MW1268のページで少し書いたように、ダイオードのVfは流す電流値によって変ります。 このダイオードの場合、放電が終る頃の極小電流では0.18Vまで下がり、約1〜2A流している時で0.4V前後です。 つまり「電気が十分に残っている電池を放電してみて、ダイオードの両端電圧を測ったら0.4Vだったので、この回路だと0.4Vでカットされるんだろう!」とダイオードの特性を考慮せずにかなり勘違いした状態で製品化されています。 実際に電池を放電させてみると、単四エネループが終止電圧を割り込んでガグッと電圧が下がって豆電球が消灯してから約30分〜1時間放置で0.22Vまで下がっていました。 この状態でも徐々に放電は進み電圧が下がってゆきます。 放っておけば0.18Vまで放電してしまうでしょうが、電池を痛めたくは無いのでここで放電終了。(既に痛み始めているという説も…) さすがラジコン用品の中でも最も有名な(中の一)メーカーの製品! 「0.4Vオートカット」というのはメーカーによる「ひかえめ」な表示だったのですね。 もっと高性能なのにそれを書かない奥ゆかしさはさすがトップシェアを誇るメーカーさんです。 さて次に放電電流です。 元気に放電中のダイオードのVfが約0.4Vである事は実測でわかりました。 この時の電池電圧が1.2V程度ですから、放電抵抗と豆電球には約0.8V程度の電圧がかかっています。 放電抵抗は0.47Ω/2Wのセメント抵抗ですので、約1.7Aくらいが抵抗での放電電流です。それ以外に豆電球に100mA程度流れていそうですので、合計1.8A程度といったところでしょう。 だいたい2Aに近いので「2A放電」と言ってもいいレベルのようです。 ● 改造内容 先の『隠された野望!? 』で書きましたように、直列接続された状態での単セル放電器の改造となります。 ![]() リレーを切り替えなくても放電できるよう、放電回路のマイナス側は電池のマイナス側に直接配線します。 0.47Ω/2Wのセメント抵抗は最初はそのまま使おうと考えていましたが、ちょっと抵抗値が低すぎて問題があったので別の物を使用します。 放熱用のファンは有っても冷却用には良いのですが、今回は放電切替用のリレーを除いて放電用の電源関係とファンまで全部取り外してしまいました。 ケースは物凄い穴だらけなので、空気が良く通って特にファンで強制冷却する必要はありません。電池もアツアツになるまで発熱しませんし問題無いでしょう。 リレーは外してしまって必要な所だけ錫メッキ線か何かでジャンパーしてやっても良いのですが、4回路リレーなので足が多くてハンダを全部吸い取るのが面倒なのでそのままにしておきます。 NC状態で全電池を直列にして充電ジグになっていますので、このまま充電器に接続しても使えますので残しておいても同じなので・・・
イーグル放電器用の放電回路図は右の通り。 今回の放電電流は1.5A(開始時)〜1.2A(終了時)です。 放電抵抗を小さくして放電電流を大きくしていますので、それにつれてトランジスタのVceが上がりますので最低カット電圧が上がり、半固定抵抗を付けてもフル状態で0.9V程度になりますので、「半固定抵抗での可変はなし」にして放電終了電圧は0.9V固定にしています。 イーグル放電器に元から付いていた0.47Ωの抵抗では2A放電にできますが、Vceが上がり過ぎて終了電圧が約1V強程度になりますので、ニッケル水素充電池の内部抵抗ぶんの電圧降下を考えればじゅうぶんに放電する(終止電圧に達する)前に放電をカットしてしまう事になりますので、今回のトランジスタ2石の放電回路では2A放電は無理っぽいです。(もっと素晴らしくVceの低いトランジスタを探せばなんとかなるかも?) この 必ず2SC5000を使用してください。一覧の他のトランジスタではカット電圧が約1V(またはそれ以上)になります。 ※今回の抵抗値・定数は2SC5000使用1.5A/0.9Vの場合で最適化しています。他のトランジスタや
電流値などでは値が変りますので「このトランジスタはどうですか?」という質問はご遠慮ください。
さて、色々準備して部品の定数も決まりましたので、実際にイーグル放電器をバラして不要な部品を取り除き、新しく放電回路を組み込みます。今回はケースの中が広いので基板工作も配線も楽チン(死語)です。 パワートランジスタを無理やり寝かして取り付ける必要もありません。 天板が斜めになっていて、放電抵抗のあるケースの奥側のほうが高さがあるのも熱くなるセメント抵抗とケーブル類が接触するのを防げて良いですね。 ファンを外した所に大穴が空いていますので、後から持ち主にメッシュ板でも張り付けてもらいましょう。
蓋を開けた状態で動作テストをして、各部が正常に動作しているのを確かめた後に元の風体に戻しています。カット電圧を各電池の電極位置で測定したら、0.89Vとバラック状態で仮テストをした時よりも少し低くなっています。 やはり最適な基板配線と太いリード線の使用で余計な抵抗成分が減っているのと、この黄色いごっつい電池ホルダーの威力なのでしょう。 これで「イーグル、SPミニ・ディスチャージャー」もニッケル水素充電池の正しい終止電圧以下には放電せず、寝ていても安心な急速放電器に生まれ変わりました。 持ち主のF氏の元で、ミニッツ走行の際に活躍する事でしょう。 めでたし、めでたし。
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