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![]() ![]() セリア「III-LEDライト」の点滅改造 〜 ちょっと変わった点滅回路 〜 ( 今回予算 約300円 ) * 記事を掲載 2007/12/7
* 別電池用、電流制限抵抗使用時のグラフを掲載 2007/12/14
![]() 色は「シルバー」と「グレー」の二種類あるようです。 そのライトについて
確かにボディの長さの前半分だけに電池(小さなホルダーに入ったLR44×3個)が入っていて、後ろ半分はバネだけしか入っていません。 ここに回路を入れて改造!と思ってもここは点灯回路中では途中の部分で、そこから電源を取って回路を働かせる事は普通は不可能に思えます。 非常に原始的な電気製品(車の2線式ウインカーリレー等)ではこの位置に部品をとりつけて点滅動作をさせている物もありますが、最近のIC式の物ではやはり電源を供給してやらないと動作しませんし、なによりこのLEDライトにリレー方式のカチカチ点滅回路では無理があります。 そこでちょっと頭をひねってIC式でもちゃんと動く「アイデア回路」を作成し、こういう点灯回路の途中に入れてもしっかり動く点滅回路を作ってみました。
従来のほとんどの100円ショップLEDライトは超小型のLR4xやCR20xx電池を使って数センチ程度の大きさのコンパクトな物でした。
ところがこのIII LEDライトは全長15センチと単三電池を2本使用するハンドライトの大きさがあり、大きなヘッド内部には白色LEDが3個入っています。 ![]() このフラット型LEDは Vf=3.4〜3.5V / If=20mA のごく平均的な白色LEDですが、3個あわせるとかなりの明るさです。 テール電流を測ると最初から入っているテスト用電池(新品)で約75mA流れていましたので、LED一個には25mA程度流れています。 さすがにLR44電池では大きな電流供給能力は無いので、LEDを3個も並列で使用すると電圧降下が激しく3個直列でも3.4〜3.5Vになっています。 この程度の電流ではLR44ではじきに電圧が下がって暗くなってしまうでしょう。 パッケージには「連続点灯目安約12時間」と書いていますが、ダイレクトドライブで電池電圧が下がってものすごく暗くなっても「まだ光っている」程度であれば12時間後でも点灯はしていそうです。 ![]() ボディのほうはこのようになっています。 単三電池一本と同じ長さの白い電池ホルダーにLR44電池が3個入っています。 後ろ半分は電池押さえの長〜いバネだけです。 このバネの空間に今回の回路を入れる予定です。 ボディには単三電池が2本入りそうですが、単三×2本の3Vでは各LEDには1.5mA程度しか電流は流れず、本当にぼんやり程度にしか点灯しません。 ※ LEDの色・明るさ・最低点灯電圧などには個体差があります
![]() 14500リチウムイオン充電池を使用する場合は、満充電時のほぼ4V近い電圧ではかなりの過電流になりますし、電圧安定期でも内部抵抗が低いのでLR44×3より高い電圧・電流を維持しますから電流制限抵抗を入れたほうが良さそうですね。 (または今回の点滅回路を使えば間欠点灯なので多少オーバードライブしても大丈夫かもしれません) [12/8追記] 14500で8時間連で点滅させましたが壊れませんでした。 ![]() ヘッドを締めこむとボディの金具端子とLED基板が接触して点灯するという、ごく簡単な構造です。 この接触スイッチで電源がON/OFFされるのはヘッド内のLED基板部だけですから、もし「100円ショップパーツ流用 自転車LEDライトの点滅改造」のような点滅回路を入れるとすると、狭いヘッド内に極小部品を使用した点滅回路を組み込まなければならないでしょう。 いや、無理をして空中配線を多用すればなんとかなるかも・・・。(上級者の方以外にはお勧めできません)
![]() ライトの回路自体は非常にシンプルなのですが、スイッチで電源を切れる部分(電池の+−両方を供給されている部分)はヘッド内だけとなります。 もちろんヘッド基板にリード線を配線してボディ内にスイッチでON/OFFされた電圧をもってきても良いのですが、それでは電池交換の時にヘッドがケーブルでぶら下がってあまり良くありません。 ![]() そこでボディ内部のバネのあるあたりに何か回路を入れるとなると右図のような形となります。 電池・LEDと直列に繋がるような形で配線され、電池から直接電源が取れない状態で果たしてLEDの点滅回を入れられるのでしようか? またこの位置に「何か」を入れると電気的には抵抗となってしまってLEDが暗くなるような事ではよくありません。 「2線式ウインカーリレー」のようにリレーでON/OFFするなら電気抵抗はほぼ0に近いので理想ですが、このライトではウインカーリレーを入れるのは多少困難ですね。 よく考えると、図の「点滅回路」の部分にもスイッチをONにした時には「電流は流れる」わけで、「わずかな電流で動作して、まるで直列に入れたスイッチのように働く回路」が作れればその位置でも問題は無いことが想像できますね。 そこで今回はちょっと変わった方法でその一見実現し難いような回路を少ない部品で簡単に実現してしまいましょう。 ● 基礎設計 ![]() 直列に点滅回路を入れる裏技の説明はちょっと後回しにして、先に今回使用する点滅ICの説明をします。これを先にしておかないと話が前後しちゃいますから。 今回の発振回路の心臓部は「LEDフラッシャーIC M34-8L」を使用します。 100円ショップの点滅ライト関係の流用も考えましたが、今回は専用ICを使用します。50円と安いのも魅力です。 まずはザッとM34の使い方について説明ます。 ![]() 電源とLED(電流制限抵抗を適宜)をつなぐだけで点滅してくれます。 デジットで買うと付いてきた英語の仕様書[PDF]には「 > 25mA 」と書いてあって「25mA以上流せますよ」とはなっているのですが最大定格がどこにも書いていません。 「高輝度LEDを3個までドライブできます」となっているので高輝度LEDを20mAでドライブするとして最大60mA程度まで流せるのでしようか?(かなり謎なICです…) M34-8Lは約8Hzで発振してデューティ比は50%です。つまり点灯=0.0625秒、消灯=0.0625秒の繰り返しで点滅します。 ほかにM34-2L(2Hz,1/8),M34-1L(1Hz,1/8)のタイプもありますが、発振が遅いので今回のライトには使用しません。またデューティ比は1/8と「パッ……パッ……」と2秒や1秒に一瞬だけ光るので自転車ライトとしてはあまり良くありませんし、位相を逆にしても消灯周期が遅すぎます。 8Hzだと「ちょっと点滅が早いかな?」と思いますが、街中で見かける市販の自転車用点滅ライトには8Hz程度で点滅させている物も多いようですので、8Hzタイプを使用します。個人的には4Hzタイプがあればちょうど良いと思うのですが・・・ 動作限界をみてみると、IC自体は約0.8〜0.9V程度まで下げても発振動作をします。1V程度以下では発振が遅くなります。 定格では1.3〜5Vです、あくまでLEDを点灯させる用と考えれば2V(赤色LED)以上で使用するものです。IC電源とLED電源を同一にする場合はLED電源の電圧に左右されますが、出力がオープンドレインの為にLED電源とICの電源は分離できますので定格範囲内(1.3〜5V)であればだいたい動作に問題は無いようです。 今回はそういう使い方をしたいので詳しくテストしましたが大丈夫でした。 さて、M34の基本回路図では今回のIII LEDライトにはやはり使用できません。 ICの電源の+側を電池からリード線でも引っ張ってこないと供給できませんね。 また電池から直接配線すると、非常に消費電流の少ないICですがやはり電流を消費するのには変わりはなく、放置していると電池を無駄に消耗してしまうでしよう。 ということはヘッド部のスイッチがONになったら+と繋がる所からリード線を配線するか・・・ という事で、今回は ● リード線でヘッド部と接続はしない ● 回路自体はボディのバネ部に格納する ● ヘッド部は改造したくないが、必要に応じてする という方針で回路を設計します。 ![]() (実測では数十μAです) ということは、コンデンサに溜めた電気くらいでも何秒間以上は動作するはずです。 そこで右の基礎回路図のような形を考えます。 この基礎回路図では部品はたったの3個だけと非常にシンプルですね。 実は基礎回路図通りに作っても回路は動作しますが、低電圧まで安定して、また安全に動作させる為に本番用にはもう少し部品を増やした回路に拡張します。 ここではまずこの回路のトリッキーな動作を理解してください。 スイッチがOFFの時には全く電流は流れません。 ![]() スイッチをONにすると、電池の+側はLED(とスイッチ)を通じて点滅回路に電圧を与えます。 最初はコンデンサには電荷が溜まっていませんのでM34は働きませんからOUT端子には電流が流れず、電流は全てコンデンサを充電するのに使われます。 コンデンサの電圧がM34の動作電圧以上まで充電されるまでが初期充電です。 この充電はほぼ一瞬で終わります。 ![]() M34の発振動作でOUT端子内部のオープンコレクタ出力をONにします。 するとこの発振回路の上下の端子間が接続されて大きな電流を流すようになり、LEDが明るく発光します。 ICのOUT端子経由で点滅回路自身の電源をショートしてしまう事になりますので充電はできず、この点灯期間にはM34はコンデンサに蓄えられた電荷で動作します。 一定時間(0.0625秒)経過後にOUT端子はOFFになります。 ![]() M34がOUT端子をOFFにするとまたコンデンサへの充電が始まります。 点灯サイクルでほんの少しだけ電荷は消費されていますが、何回かの充電サイクルを経てコンデンサの電圧は「電池電圧 − LEDの最低Vf − ショットキーバリアダイオードの最低Vf」の値程度に落ち着きます。 充電サイクルで流れる電流は非常に少ないため、LEDは光りません。 (稀にごく微量の電流で光る場合がありますが、非常に暗い発光の為点灯サイクルの明るさと比べて気になりません) 一定時間(0.0625秒)経過後にOUT端子はONになり点灯サイクルに戻ります。 一度発振をはじめたら、「点灯サイクル」「充電サイクル」の繰り返しで8Hzで点滅を続けます。 ● 基礎回路の問題点と改良 ![]() 基礎設計回路のままでも実際に動作しますが、次の問題があります。 (1) 電流値での問題 III LEDライトは電流制限抵抗も無くダイレクトドライブでLEDを点灯させていますので、新品電池を使用した場合にはM34の定格電流を越える電流が流れてしまう可能性があります。 しばらくは点滅していますが、じきにICが壊れるか・・・どうかは運次第というのでは実用的ではありませんので、そのへんはちゃんとした回路を作らないといけません。 トランジスタやFETを使用して電流的にも安心にしましょう。 また、この回路をIII LEDライト以外で使用する際にも電流値などで心配が無いほうが良いですね。 ※ LEDに流す電流・回路に流れる電流が定格以内のライトであればこのままの設計でもOKです。 (2) コンデンサに溜める電圧の問題 先に書きましたように、この直列に接続した回路ではコンデンサに溜められる電気の最大電圧は「電池電圧 − LEDの最低Vf − ショットキーバリアダイオードの最低Vf」となります。 ちなみにLEDでは無く豆電球なら半導体ではないので「順方向電圧(Vf)」という性質が無いのでこの問題も無いのですが・・・ 実際には白色LEDを使用した場合で「電池電圧 − 約2.5V」となりますので、単三電池×4本程度で点灯させているのでしたら問題は無いのですが、やはりLR44×3ではすぐに電池電圧が3.5V近くに下がりますのでコンデンサは1V程度の電圧しかなくなり、これより下がるとM34の動作電圧を下回って動作しなくなります。 3.5Vというと電池はまだまだLEDは点灯するはずの電圧ですが、点滅回路のせいで点灯しなくなるのはちょっと問題ですね。 そこでそれらの問題を解決した「本番回路」を設計します。 (1) 電流を数百mA程度まで流せるようにする トランジスタを利用した方法、FETを利用した方法などいくつかの解決策はありますが、今回はON抵抗も低くコンデンサに溜めた電荷をほとんど消費しないFETによる回路にします。(特に後者の理由が大きい) (2) コンデンサに溜める電圧を高くする 充電できる電圧が低くなる原因で大きいのはLEDのVfです。 白色LEDのほぼ点灯しない最低Vfは約2.2V程度です。 それにショットキーバリアダイオードのVf約0.2Vを足して合計約2.4〜2.5Vの電圧を電池電圧から引くことになります。 これはLR44×3本のLEDライトの電源3〜4Vに対してあまりにも大きすぎますので、LEDと並列に「パイパス抵抗」を付ける事で充電時のLEDのVfぶんの電圧降下を無くしてしまいます。 充電サイクルの充電電流は非常に少量のため、バイパス抵抗の両端電圧はほとんど無いに等しいくらいで、LED部では電圧降下は無くなります。 また回路ショート(LED点灯)用の素子にFETを使用しますので、コンデンサに約2.5V以上の電圧が無いと低ON抵抗でスイッチングできません。(抵抗になります) 今回使用されているLED自体が約3V程度まで電圧が下がるとかなり暗くなってしまいますが、その時点でもバイパス抵抗経由であればコンデンサに2.8V程度は充電しておけますからFETを使用していてもじゅうぶんにLEDをドライブできます。 LEDがぎりぎり点灯するくらいの低電圧でも、並列3LED程度の電流でしたらFETを通すのと直接ケーブルで繋いでしまうのとでは明るさに変化は見られないくらい好成績(?)です。 LEDと並列に抵抗をつけるとLEDの点灯電流を奪ってしまいそうにも思えますが、そこは抵抗値をちゃんと調整してほんのわずかの電流しか流さないようにもしますので、明るさは変わりません。 今回の点滅回路は電池とLEDの間に「直列」に入れるわけですが、電池が元気で電圧がまだ高い時も、電池が減ってLEDがぼんやりとしか点灯しない時も、どちらでも点滅回路のせいでライトの性能が悪化して暗くなるような事は極力無いように設計しました。 なにしろ電源がLR44×3と非常に非力ですから。
● 本番用回路図・パターン図
![]() ![]() ![]() M34-8Lを使用していればデューティ比は50%なので点滅する様子は全く変わりはありません。 基板の幅はボディの中に入るサイズにします。長さは部品が載りきる長さで適宜調整してください。 100μの電解コンデンサは縦長タイプの為横に寝かさないとボディの中に入らないでしょう、背の低いタイプの場合はそのまま縦付けで大丈夫だと思いますがサイズには注意してください。 少し下の「製作」欄に基板写真を掲載しています。 ● 使用部品 ![]()
● 製作 ![]() ![]() 3個あるLEDのどの足でも構いませんので、+(アノード)と−(カソード)を繋ぐように470Ωをハンダづけしてください。 基板にぴったりくっつけておかないと電池ホルダーが当たる場合があります。 ![]() 写真のようにかなり余裕がありますが、あまり幅を小さく作りすぎると電池を入れてバネで押さえられた時に斜めになってしまいますのでほどほどに。 電池ホルダーの−側と接触する部分(写真では奥側)には錫メッキ線を基板の端に巻いていて電池ホルダーの端子金具と接触するようにしています。 バネ側も錫メッキ線による端子か金属(銅など)板を丸く切ってハンダ付け固定して回路基板をいつでもボディから取り出せるようにしても良いのですが、今回は錫メッキ線で直接バネにハンダ付けしてしまいました。 ![]() バネはそのままでも押し込めば押し込めますが、かなり反発が強くて基板を壊すかヘッドのネジが緩むと「発射」してしまいそうなので3ターン目あたりでカットしました。 カットした端の部分に基板から出ている錫メッキ線を巻きつけた後にハンダ付けで繋いでしまいます。バネにはハンダが良く乗ります。 ![]() おかしな入り方をしていないか、ショート等は無いかを確認してから電池ホルダーを入れてみて、バネが切りすぎでは無かったなども確認します。 すべてOKならいよいよヘッドを取り付けて点灯テストです。 ● 点灯 (というか点滅) ![]() ![]() 右の画像はアニメGIF画像での表示のため、色や本当の点滅周期とは多少違いますがこのような「感じ」という事が伝わればと思います。 暗い道では10〜20m先からでもまぶしくて直視できません。自転車に取り付ける際には人の顔に向けるような角度は厳禁です。 速い点滅の為に警戒意識が強く感じられ、かなり威圧感もあります。 元のLED3個・連続点灯の状態でもかなり明るいですが、やはり自転車走行で路面の障害物などを照らし出す為にはちょっと明るさが足りませんので、本格的な前照灯ではなく自分の存在を知らせる告知灯での用途にぴったりです。 ※ 明るい明るいとはいっても、すぐに電池が減ってきて徐々に暗くなります。LR44×3本のダイレクトドライブですから・・・
III LEDライト用の点滅改造、いかがでしたでしようか。
ちょっとトリッキーな「アイデア回路」で、一見すると点滅回路なんて入れられそうも無い所にしっかり動作する点滅回路を入れてみました。 何らかの回路には必ず電源・入力・出力などの配線が全部揃っていないと動かないということは無い(場合もある…)という事を楽しんで頂けたかと思います。 「自己電源式放電器」や今回の回路のように、その物を作る為の一般的に知られている原理・回路では「普通はだめだろう」と考えられるような物を発想の転換で実現してしまうような事は大変好きです。 手品のような驚きがあり、答え(タネ)を見てしまえば「なーんだ」と思ってしまうくらい簡単な方法で。そしてタネ明しをした後は誰でもまた別の何かに応用できる技術って便利で面白いと思いませんか? 今回は「連続点灯スイッチ」はつけていませんが、もし必要でしたら回路基板をバイパスしてそのまま電流を流すようにスイッチをとりつけてください。 点滅だけだと不便な事もありますよね。 ボディのどこに穴をあけてスイッチをとりつけるのかは使い勝手の面で人それぞれでしょうからうまく工夫してください。
LR44ではランタイムも短く電池交換にお金もかかるという事で、長いボディ内に無改造で単5電池が3本入ります。(ちょっとバネがキツいですが縮めれば…)
また本体添付の電池LR44×3のホルダーは単三電池一本と同じサイズなので3.6V 10450リチウムイオン充電池がちょうど入ります。 しかしこのIII LEDライトはLR44でダイレクトドライブした際に電池の内部抵抗の関係で電圧・電流が下がることにあわせてLEDには電流制限抵抗が付いていません。 LR44よりも強力な電池を使用した場合LEDには定格より大きな電流が流れてLEDの寿命が極端に縮む、または短時間で破壊してしまいます。 そこで今回の記事の点滅改造とは別に、LR44以外の電池を使用する場合の為に電流制限抵抗を入れる改造も行ってみました。 単五電池×3本で測定したデータではLEDは3本並列のままで、電池が新品の場合約15ΩでLED一個あたり定格の20mA前後になりましたので、初期の電圧が高いうちは少しだけ電流値が多くなりますが電池が少し減ってきてからの中盤に定格電流を流せるように今回使用する抵抗は10Ωとします。 新品電池の場合70〜80mA流れますのでLED一個には23〜25mA程度と少しだけ多い目となりますが極端に多くてLEDを痛めるような電流ではありません。 抵抗を付ける位置は ・ バネ・金属平板部分を一部カットして入れる ・ 点滅基板のように電池とバネの間に挟むパーツを作る ・ ヘッド部を改造してしまう などいくつかの方法が考えられますが、今回はいちばん簡単で再現性も良く、抵抗以外の部品・部材が必要でない3番目の「ヘッド部」にします。 ![]() 10Ωの抵抗の片側を先ほど切り離したLEDのアノード側3箇所に抵抗の足を利用して接続します。 抵抗のもう片側の足を外周パターンにハンダづけすれば完了です。 ![]() なにしろボディ内バネをカットしないと単五電池を入れた場合はかなりの圧力で押される事になります。 それとボディ内バネの先端は単五電池の−極サイズより大きな円となっていますので、ちょっと横に逸れて押さえつけられるとちゃんと接触しますが、まっすぐに縮むと電池と接触せずに不点灯になります。 バネ先端を小さく加工するか、長さをカットして先端部を中心に向けて曲げる、アルミホイルを巻くなどの工作をしないと単五電池では接触不良になる確率が高いので注意してください。 ※ 余裕のある方は10Ω抵抗一本でLED全部並列ではなく、各LEDと外周の間に33Ωまたは39Ω抵抗を一本ずつ付けるのも良いでしよう。 さて、改造したLED基板を使ってのランタイムテストです。 ▼クリックすると拡大表示
このライトで「ちゃんと光ってるなぁ」と感じる明るさは150〜200Lux/30cm程度までです。(Lux値はスポット中心照度です)LR44電池(抵抗なし)では約1〜2時間まで。LR44のグラフでは5時間半の時点でガクッと暗くなっていますが、三本の電池のうち一本がここで力尽きています。 マンガン単五電池(抵抗あり)で約12時間前後まで、14500充電池(抵抗あり)で15時間くらいはそこそこ使用できます。 そこそこ使用できると言っても、150〜200Lux/30cmでは夜中に家の廊下を歩くのに足元を照らす程度が限界で、何メートルか先まで明るく照らせる初期照度にはとても及びません。このへんはやはり小型LED×3個程度のライトの限界です。 コストパフォーマンスで見れば、抵抗を付けてマンガン単五電池で使用するのが良いようですね。(抵抗無しで単五電池だとLEDの寿命が極端に縮まります) アルカリ単五電池が100円ショップで入手できればもっとランタイムは伸びるでしょう。 14500はさすがにリチウムイオン充電池のパワーを見せつけられたような感じですが、100円ショップでは売っていませんので入手可能な方のみ参考にしてください。 * おまけ追加 2007/12/14
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